テラーノベル
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今日は六月で一番最悪な雨上がりの晴れが来てしまった。
湿気でムシムシするし、完全な人間の敵の蚊も増えてくる。(頭痛も嫌だ)
「ああ…今日は元気出ない…」
そう思いながらトボトボ学校へ向かう。
紫陽花は綺麗に咲いていて
なんとも縁起の良い雰囲気を出していた(不吉なことはわかってるんだけども)
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「なあ!たらく」
喜川が話しかけてきた。
「ん?何?」
「あの噂の
(OH MY GIRL今その話するの?)
今日不幸過ぎるだろと思っていると
「もしあったとするじゃん?そしたらさ
「え?」
詳細を聞くと
森津アパートの自分の部屋の隣…金山さんの家の子のことらしい。
でもいつもボロボロの服を着て、あざをつけて来てるらしい
しかも夜中に悲鳴や怒鳴り声も立てられ…
「いや完全な虐待じゃん!警察に通報しないの?」
「いや…それがさっあの子の両親警察の偉い人だから」
(多分言っても信じられないのか…)
そう思うと胸がズキンと痛んだ。
その子が“こっち”に来られればいいのに
そう思っていたら休み時間は終わった。
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「あ、いらっしゃい」
今日も僕はおもちゃ屋さんに来た。
僕は家政夫?みたいなことをしていて、願いを守っているんだ。(第二話参考)
「えーっと今日は何をすれば?」
「今日は裏口の掃除と君と私用のお菓子を用意してあげてくれ」
「あれ?お客様用は?」
「ない」
酷すぎると思いながらも作業に取り組もう…と思った途端
カランカラン
扉が開いた…そこには
僕は驚いて近くの段ボール箱に隠れてしまった。(だってバレる=人生終わるから)
隠れながらその姿(喜川)を確認する。
あれは確かに喜川だ…でも隣に誰かいる?
目をこらして見ると小さい子だった。
服はボロボロであざがある…今日の休み時間喜川が言ってた子供だ!!
よく来れたな…としみじみしていると
あっ…喜川不意打ち無理なのに
「うわぁぁぁあ!?」
予想した通り喜川はめっちゃ驚いて青ざめてた。
(あの人幽霊じゃないけど急に来ると誰でもびっくりするわ…あれっ)
隣の子供は喜川の叫び声にびっくりして 泣きそうに…ってやばいやばい!
どうにか泣き止ませようと裏口の部屋に回って冷蔵庫を見る…がプリンの材料はもうない。(昨日女の人が三個目食べてなかったら…!!)
どうにもならないので裏口から女の人を見守っていると
「…??」
子供が泣きそうになるのをやめた。
(え??何で…って何してるんだ女の人!)
女の人は指揮者のポーズをしていた。まるでこれからホールで演奏会をする音楽隊のリーダーのように…
(魔法使いの真似?)
そう思っていた。でも女の人は本当に
女の人が片手を上に上げた瞬間
さっきまでなっていたオルゴールがピタッと止まったのだ。
子供は目を丸くしており、喜川は固まって、そして僕は…本物の魔法使い!?と思って
そして指揮者のように手を振り始めた
そしたら…
えっ?と僕は思わず小さく声を上げた。
これはネズミーランドのネズミーくんマーチの曲でネズミーランドに行ったときよくパレードの音楽として聞いていたのを覚えている。
子供は腫れた目を輝かせ「ネズミィくぅんだぁ!!」と喜んでいる。(喜川は相変わらずフリーズ)
しばらく楽しい音楽が流れて…
指揮は止まって女の人はまた話し始めた
「さて…貴方の願いは?」
…え?
この子はそんなに周りの人を恨んでいるのか…恐ろしい…ん?
皆…ということは僕たちも!?
「ふむ…それではこちらはいかがでしょう」
そういうと女の人は棚を漁り始める。
そして取り出したのは一つの数珠だ。
「これは
これを特定の人につけると…」
と女の人が言いかけた瞬間
男の子は勢いよくそう言った。
女の人は目を丸くしていたが、すぐに笑ってこう言った。
「それではお代を下さいな」
「ハイ!」
男の子は白い布に包まれた“ナニカ”を女の人に手渡した。
「…ああ、はい…頂戴しました」
女の人は中身を見た後、数珠を手渡した。
「きがわおにーちゃんかえろ!」
「あ、うん…」
と、二人は帰って行った…
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店内に沈黙が訪れる…気まずい
「あの子は駄目そうですね」
「え?」
注意をよく聞かなかったからだろうか?
「あれは一見他人につけて不幸を訪れさせるように見えますが…」
「え?違うんですか?」
「はい」
女の人は目を閉じて話し始める(大丈夫なのか?)
「あれは自分でつけたら他人を不幸に
他人につけたら自分を不幸に
そして…
もしなくしたりしたようなことがあると」
「…それって呪いなんですか?」
「単純に言うとそういうことですね」
女の人は説明し始めた。
「この商品は不幸数珠といい、貧乏神と呪いが封印されている物であって、とても危険な商品です」
「え?…さっきの子大丈夫なんですか!?」
「…いえあの子は平気です」
「へ?」
意味が分からない…子供がそんな物使って平気でいられると思うか!
「だってあの子のお代は
ですから」
「え」
カッターナイフ!?何で思い出の品がそれ!?
「しかも血も付いてましたよ」
「怖!!!あの子そんなに酷い虐待をされてるんだっ…」
「???何を言っているのですか?」
「いやだってあの子は親から虐待を受け…」
「え?あの子は
「え?な、なんでそんなことが言えるんですk」
「あの子。私の指揮者手を振りを真似してたとき…利き手が右とわかったんですよね。そしてあの子の傷は左腕にしかない…となると辻褄が合います」
「と、いうことは親は…?」
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僕は想像と現実はかけ離れていると今回の出来事で知った。
何故なら
あの子の不幸という物は
コメント
1件
今回の商品結構やばいかも?今回もめっちゃ面白かった!