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《面目ないです…。まさか、風邪を引くとは思わず…》
〈いえ、お気になさらないでください。いつもお疲れ様です。こういう時くらいゆっくりなさってください。〉
《ほんとにすみません…》
そう伝え、電話を切る。昨日から嫌な予感はしていたが、まさか熱をあげるとは思わなかった。朝起きたら体が重く、熱を測れば38.6度。中々の高熱だ。朝食を作る気にも食べる気にもなれないから薬も飲めない。
『はぁ…大人になってから風邪なんて滅多に引かなくなったから、薬も常備しなくなってしまったし…。とりあえず水分だけでもとらなくては…』
そう思い、ベッドから出ようとするが目眩がして倒れ込んでしまう。
『うっ…』
すると、玄関の開く音が聞こえ、顔を上げると〇〇さんがいた。
「狐さん?!どうしたんですか?!」
『〇〇さん…なぜこちらに…』
「そんなことは後で!ベッドに戻りましょう!」
そう促され、〇〇さんの手を借り、ベッドに戻る
『すみません…』
「どうしたんですか?トイレですか?それとも他の物ですか?」
『水を取りに行こうと思ったのですが、目眩がしてしまって…』
「なるほど…。そうだ、キッチンお借りしても?」
『…?えぇ構いませんが…』
「ありがとうございます!それと、これいろいろ買ってきたので食べれそうなやつとかあったら食べててもらって大丈夫なので!」
『あ、ありがとうございます…』
レジ袋の中を見ると、スポーツドリンクやゼリーなどが入っていた。
しばらくしてキッチンから音が聞こえ、いい匂いもしてくる。
「できましたよ〜」
〇〇さんの持つおぼんには、温かいうどんと薬、水があった。
「狐さんが作ってくださったお粥には負けるかもですけど…えへへ…」
『…いえ、作ってくれただけでも嬉しいです。いただきます。』
「ど、ですか?」
『うん…すごく美味しいです。自分で作る何倍も美味しいです…』
「お口に合って良かったです。まだあるので、食べれそうだったらまた持ってきますね」
『ありがとうございます』
その後、2杯ほどおかわりしてから薬を飲み、横になる
「狐さんが倒れてた時はビックリしました…。」
『驚かせて申し訳ない。でも…来てくれてありがとうございます。』
「彼氏が辛い思いしてるんです。彼女の私がこういう時駆けつけないで、どうするんですか?」
そう言って微笑む彼女の頬に手を伸ばし、親指で撫でる
「き、きつねさん…?」
『〇〇さんが彼女でよかった…』
「…私も、狐さんが彼氏で良かったです」
『キス…したいんですけど…ダメ?』
「ダメです。風邪治ったらしてあげますから、早く治してください」
『手強いですね…。わかりました。すぐ、治しますね…』
解熱剤が効いてきたのか、彼女がぼやけてくる。そして、安心して眠りにつけた。
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少しずつ瞼が落ち、眠りについた狐さんを見つめる。
「倒れてた時はほんとにびっくりしたけど…何も無くてよかった。こういう時こそ頼って、って狐さんが言ったのに…。狐さんも、こういう時こそ、私の事頼ってくださいね。いつもありがとうございます…大好きです…」
寝顔を見ながらそう1人呟く。起きたらちゃんと伝えよう。そう思いながら、 狐さんにバレないように、お互いの唇を重ねた。