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まっっっじで最高です!!
まじで楽しみすぎます!!!!まってまぁぁぁぁぁぁあすぅぅぁぁ!
きたぁぁぁぁぁぁ!!! 千空と千星の再会が楽しみすぎる…ッ 次回も楽しみにしてますので気長に待ってます〜!
( 千星 side )
目が覚めたら、御天道様は空の一番高い所まで登っていた。
先月だったらあったであろう腰の痛みはない。
身体を起こすと、ゼノは近くの椅子に座って資料を読んでおり 、スタンは自身の銃の手入れをしていたようだ。
私が起きたことに気づいた2人は、資料と銃を置いてこちらの寝具に近づいてきた。
ゼノ「おぉ 、起きたかい ? おはよう 、千星 。 」
スタンリー「 腰痛くねぇ ? 身体の調子は ? 」
千星 「… ! ちょ 、 …2人 一気に喋んな…とりあえず 、 おはよ 。 」
2人は私が起きるまで待ってくれていたようで、起きた途端2人同時に話しかけてきた。
いや聖徳太子じゃねぇんだから、聞き取るのなんて無理に決まってんだろ。
なんて思いながら、一先ずおはようと、挨拶だけはしておく 。
結局、行為が終わってから 私は 2人によって風呂に入れられ、そこから疲れきってすぐ眠ってしまったようだ。
行為の後の話は余りよく覚えていない。
分かることは 、彼らは私のことを気遣い、身体を痛めないようにしてくれていた、ということだ 。
やはり紳士的で、女性扱いに慣れている。
軽く嫉妬してしまうほどに… 。
千星 「ん … 腰も身体も 痛くねぇ 、 てめぇらが多少は手加減してくれたお陰だな。」
くく 、 と笑って見せれば、彼らは安堵したように 息を吐いた。
スタンリー「 そ 、なら良かったね 。 あんたの 射撃の趣味が 痛みで出来なくなっても困っからな 。 」
スタンは私の髪を掻き混ぜるように、雑に頭を撫で 、微笑んだ。
髪が乱れるのはごめんだが、頭を撫でられるのは悪くない。
それに、こんな風に笑われたら止めるものも止められない。
ゼノ「 千星 、そろそろ 服を着ないと風邪をひいてしまう 。 此処に 、前に渡したスーツを置いておくからね 。 」
後ろを振り向けば、ゼノが私にそっと布団を掛け直してくれた。
頬に手を置かれれば、ゼノの冷たい付け爪と手がまだ少し火照った頬を冷ます。
そっと手に擦り寄れば、彼はふんわりと可愛く笑ってくれた。
嗚呼 、 幸せだ 。
私はゼノに言われた通り、服に着替え、髪をとかす 。
そしてリボルバーと刀を腰に装備し、最後にネックレスの位置を整えた。
もうこの着替えにも慣れたものだ。
千星「はー …身体が凝り固まってる…もう昼だしな、ちょっくら運動してくるわ。射撃も含めてな。 」
ゼノ「 楽しんでおいで。僕とスタンはそれぞれ用事があるからね 、ついていけなくて申し訳ないよ 。 」
スタンリー「そーね … あ 、もうすぐ季節的に寒くなっから、太陽が沈む頃には帰ってきなね 。 」
こく 、と小さく縦に首を振ればゼノの部屋の扉を開ける 。
2人は後からこの部屋を出る、と言って手を振って私を見送ってくれた。
ゼノの部屋を出た後は、広い城の中を進んでいき、乾燥しはじめた黄金色のコーン畑を超え、射撃場へと足を運んだ 。
ちょうどお昼過ぎ、日本で言う1時くらいだろう。
普段なら余り人がいない射撃場に、1人の人影が見えた。
金髪が日の光によって美しく輝いている。少しスタンの面影があるその人物は…
千星「 シャーロット !! 」
シャーロット「 … ! チセ ! 隊長から話を聞いたんだけど 、射撃練習してるんだって? 」
千星「まぁな 、 まだまだこれからなんだけどよ 。 」
まさかの人物に驚きながらも、隣に立ち、
リボルバーの弾の装填を始める。
欲も無くなり、気持ちがスッキリしているおかげで、気分良く練習ができそうだ。
シャーロット「僕は戦闘機の操縦技術を買われて特殊部隊に入ったからさ… 射撃技術はまだまだなんだよね 、… 」
千星「否、 女で軍人になっただけでもすげぇよ 、 それほど正義感があったってことだな 。 」
目の前の彼女を見ながら、くく、と癖のある笑い方をする。
しかし実際、女性軍人は珍しい。
スタンに負けないくらいの美貌を持ち合わしている彼女は、 やはり尊敬に値する。
そんなことを考えながら、いつも通り深呼吸をしてから、左手で銃を構える。
目線を的の中心に揃え、ゆっくりと引き金を引いた。
バンッ !
…やはり毎日真ん中に当たるとは限らない。
練習しているとはいえ、 私は一般女性なのだ。 軍人のように特殊な訓練を受けているわけでもあるまい 。
的を見れば、中心から10cmほど離れた部分に穴が空いていた。
千星「 … あ”ー 、やっぱ ブレんな…これが毎回正確になりゃいーんだが 、 」
シャーロット「分かる 、ムズいよな射撃って 。 そう思うとやっぱスタンリー隊長ってすげぇ人だよな 。 」
シャーロットも弾を撃ったようだが、ど真ん中に当たった訳ではなかったらしい。
2人で双子のように溜息をつく。
私は趣味の範囲だが、彼女は仕事だ。少しショックを受けているようにも見える。
私は近くの椅子に座り、彼女に向かってちょいちょいと手招きをした。
千星「 なぁ、 シャーロットって なんでそんなスタンリーを尊敬してんだ ? 」
ふと思ったことを聞いてみる 。
彼女からスタンに対しての恋愛的感情は感じないが、尊敬し始めた経緯を知りたい。
シャーロット「… 聞きたい?! そりゃスタンリー隊長の完璧超人な所に憧れてるからだよ…!! 」
急に顔色を変えたと思ったら、興奮したように私の方を見て話し始めた。
これは、彼女のスイッチを押してしまったな…… ?
なんて思いながらも、スタンについては少し興味があるので聞いてみることにした。
千星「 ほぉん… ちなみに どの辺が完璧なんだよ 。 」
シャーロット「全部だよ全部!!まず、史上最年少で特殊部隊の隊長になってるとこ!普通は35〜50歳が隊長なんだけど、スタンリー隊長は22歳 ! もうそれだけでやばいじゃん !? それで……… 」
…いや確かに興味はあったが…まさかここまで話に熱心だとは思わなかった。
彼女は私が思ったよりオタクのようだ 。
しかし、今更だが私はスタンとゼノの基本的な情報をあまりよく知らなかったらしい。
年齢や出身、石化前の仕事は具体的に何をしていたか、そのようなことを彼らに聞いたこともなかった。
ゼノは本名と、NASAの科学者をしていたことしか知らない、スタンも同じようなものだ。あと煙草を好んで吸っていること。
逆に私の詳しい情報も、2人に話したことがなかった気がする。
…沢山愛されているせいだろうか。
それだけでお互い十分で、…でもなにか大切なことを言い忘れているような気もしてくる。
このモヤモヤは一体…… ?
シャーロット「…チセ ? 具合でも悪い ?なんかぼーっとしてたけどさ 。 」
気づいたら彼女の話は止まっていて、こちらを見て心配しているような眼差しを向けていた。
千星「…! …あ”ー、 大丈夫 。 ちっと考え事してた。 自分から聞いたのに話聞いてなくて悪かったな … 。 」
シャーロット「いいよ 全然 。 僕がひとりで興奮して 喋ってただけだからさ 、 」
彼女は少しだけ恥ずかしそうに苦笑し、頬を掻く。
口調こそ私と同じで男らしいが、シャーロットはとても優しくてかっこ可愛い女性だと、改めて思う。
千星「…っくく、私の姉貴みたいな感じだな、シャーロットは 。 」
シャーロット「 …姉貴……! 」
千星「 あ”ぁ 、折角だし今度からそう呼ばさせてもらうわ 。 な ? 姉貴 、 」
くす 、と微笑んで見せれば 彼女は嬉しそうに 、
「please do ! (ぜひそう呼んで!)」
と言ってくれた。
その後は2人で楽しく射撃練習をし、スタンに言われた通り、日が暮れる頃には城に戻った。
シャーロットはこの後も偵察や仕事があるようで、城の入口で別れてしまった。
この時期にもなると、夕方には気温が低くなりよく冷える。
冷風が身体に当たり、身震いが起こった。
千星「…寒っ …… 、 軍人様達はすげぇな、 ほんと 。 」
ゼノに帰ったことを伝えるべく、彼のよく居る実験室へと足を運ぶ。
部屋へ行く途中、少し高い位置から様子を伺うと、スタンの部下であろう軍の人々が外で作業しているのが見えた。
こんなにも寒いのに、元気そうに作業している姿を見て、私とは別世界の人間なんだな、と思う。
…でも、スタンも、姉貴も、みんな優しくて頼りになる大人だ。
私はみんなに守られているのだな。
そう思うと、少しだけ心が温かくなった。
早歩きで実験室に行き、扉をノックすると、予想通りそこにはゼノが居た。
ゼノ「 おや 、千星 。 寒かっただろう? おかえり 。 僕もちょうど休憩する所だ、中に入りたまえ 。 」
千星「 ただいま 。 やっぱこの時期になるとくそ寒いな 。 軍の奴らがすげぇ、 」
部屋の中に入り、案内された椅子へと座る。
ゼノは動物の毛で作られた毛布を持ってきて、私の肩にかけてくれた。
ゼノ「厚着で特殊な訓練をしているとはいえ、彼らも寒いだろうね。 暖房器具の制作にも力を入れていかなければ 。 」
考え出す彼を横目に見ては、手を伸ばし、彼の服の裾を掴んだ。
…少しは甘えてもいいだろ 、
とでも言うような目で彼の瞳をじっと見つめた。
寒い時は人の体温がいちばん温かい。
ゼノ「 … まさか君が 甘えるなんて 、珍しいこともあるものだね 。 その顔は … ふむ 、なるほど 。 」
私の意図を理解したように、ゼノは前に立ちそっと私を抱き締めた。
千星「…あったけぇ、 」
ぽつり、そう小さく呟けば彼は気分が良さそうに軽く微笑んだ 。
後でスタンが帰ってきたら、あいつにもしてもらおう。
身体だけじゃなくて、心まで温まるから 。
ゼノ「 おぉ 、 それは何よりだ 。 僕の方も 温まってきたよ 。 日本では一石二鳥というのだろう ? 」
自分で拙い日本語などとほざいていたが、四字熟語を覚えている時点で拙くないだろう、と思ってしまった。
やはり千空の師匠だ、記憶力もあり、知識豊富である。
…… 千空 、
そういえば千空のことを考えたのは久々な気がする。
ずっとゼノとスタンの事ばかり考えていたからか、実の兄の存在を忘れかけていた。
私の千空は日本の何処かで復活しているのだろうか、石化しているのだろうか、はたまたなにかの衝撃で体が粉々になっているのだろうか。
ゼノ達は、石化する前から意識を保っていれば助かることを知っていた 。
だから、私もこうして復活している。
…だが、千空達はそんなこと知らないだろう。
もし、奇跡が起こって千空だけゼノのように復活できていたとしても、あの千空1人ではどうにもならないだろうな。
特に体力面では、ミジンコレベルなのだから。
ゼノ「…… おや 、なにか僕は君に嫌なことをしてしまったかな 、? そんな黙ってどうしたんだい ? 」
千星「…いや、なんでもねぇ。 考え事 、 」
ゼノ「 なら良かったが、僕やスタンは一生君の味方だからね 。 何かあればすぐ相談してくれ 、 」
軽く唇同士が触れたと思ったら、彼は笑って私の頭を撫でる。
こんなこと今更考えたって もうどうにもならないし、今はこいつらといるだけで十分幸せだ。
私は黒く大きい瞳を見つめ、少しだけ口角を上げて笑って見せた。
千星「 っん … 、 くくっ 、また悩み事でもあったらお言葉に甘えさせて頂くわ 、 」
ゼノは満足そうに頷き 、
「 Sure. (勿論さ。) 」
と言っては私から少し距離を置いた。
この後は、スタンの帰りを待つと共に、小1時間ほどゼノの長い化学話を聞いていた。
…だが、スタンが作業を終えこちらに戻ってきた頃には、温かさと話の内容もあり、思わず椅子に座ったまま、私は寝てしまった。
スタンは私を持ち上げ、いつものように姫抱をしながら、私の部屋まで行って寝具に寝かせてくれたようだった。
そこからの話は、彼らしか分からない _
▼△ ▼ △ ▼△ ▼
?? 「 …成程、電波が太平洋側から感知したと… 」
?? 「 この速度なら数日… そうですね 、こちらまでの到着まで 約1、2日でしょう 。 」
暗黒の部屋の中、千星の言う “ 頼れる大人達 “ が見た限り怪しげな密談を交わしている。
?? 「流石だよ、我らが誇るレーダーマン。 … さて では 君ならどうする ? 」
?? 「 …夜中に俺が単独調査してきてやんよ 。 正直相手がどんななのかは見て見なきゃわかんねぇけどな 。 そこは俺の判断だ 。」
?? 「君だけに任せていいのかい ? こちらにはまだまだ優秀な軍人がいるでは無いか。 」
??「単独の方が行動が読まれにくいし、バレにくい 。 それに 、こういうのは俺が1番慣れてんよ 。 」
暗闇にひとつの灯火が光る。その火はやがて小さく、煙を纏う。
??「 石化の犯人…もしくは敵、味方…そこだけは分かりませんが、レーダー的にそこそこの大きさの船です。中国…インド…ロシア…日本…海…空…一体どこから現れて、こちらに向かってしているのかは検討がつきません。」
?? 「…分かった 、石化という未知の科学、人間かも分からない 。もし君が石化した時の為の策も考えておく 。 今はその通りに進めよう 。 」
あと数日で、千星はこの話を知ることとなる。
この先の未来は、どうなるのか… 。
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(次の回から千空達出ます!!ようやくアニメに追いついた…嬉しい…泣けてくる…。結構想像で書いてるところ多いですよね、そういえば。一応ファンブックには、アメリカ大陸に到着する前にレーダーで千空たちに気づいてるらしいです。 こんな風にしてみました笑 あ、次回もお楽しみに!!!いつになるかは分かりません!!)