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僕の根暗は、中学校にも響いた。
中学校というと部活動というものが出てくる。
部活動というのには、人と人が深く関わるようになる力があって、僕にはその力が特に強く感じることができた。
僕は人付き合いが苦手だったから、部活もなるべく人と関わることの無い、できるだけ個人で活動出来るようなものを選び、『美術部』に入った。
美術部は個人で活動するものということもあり、とても心地が良かった。僕は、やっと人と分かり合えるような気がして、嬉しかった。
中学校は、小学校とは違い、少し大人びた子が多く、これもまた、居心地が良かった。
僕は勉強は人並みにはできる方で、得意も不得意もなかった。強いていうなら、数学が得意だった。
数学は人の気持ちや、感情とかではない、決まった形でできるから僕にとっては、とても気持ちがいいものだった。
だから、勉強にも特に不自由なんてものはなく、学業をこなしていった。
でもまた、僕の根暗が僕を失望させた。
僕が3年生になったとき、同じ部の中で親しい友達ができた。その友達の名は「浅霧 蓮」という男だった。
その男は、僕と同じような匂いのする男で、僕は直ぐに「こいつは、仲良くなれる気がする、、」と思った。
でも、その男には所謂『ファン』というものがあって、そのファンが僕に仕打ちをしてきて、「蓮くんと君とじゃ釣り合わないのよ。」といかにも自分のもののように言ってきたので、僕は「いつから、彼は君たちのものになったの?」と僕の口をついて出た。
それから、ファンとやらの僕に対する攻撃が始まった。