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こういうお話めっちゃ好きです…!! 前にも言いましたけど語彙力があり過ぎる…! これもう天才ですね…!!
”倦怠期”前回の続き
※らだぺん
※ご本人様とは一切関係ございません
※何でも許せる方のみ
カチッカチッ──────────
見慣れたリビングに時計の針の音だけが響く。
あの後、らっだぁと一言も交わさずに家まで帰ってきた。正直許されるなら今すぐ逃げ出したい。
そんな静寂の中らっだぁが口を開く。
ら「ねぇ」
ぺ「·····なに」
ら「こんな時間まで何してたの」
ぺ「だからゲームしてたって」
ら「なんで連絡くれなかったの」
ぺ「だって·····仕事が忙しいって言うから」
ら「でも、連絡入れるくらいはできたでしょ?」
ぺ「別にもう連絡とかいい、俺だって子供じゃないんだし」
ら「そういう問題じゃない、心配になるから連絡欲しいって意味」
最近まともに話してくれないし、素っ気ないしデートもしてくれないくせに今更”心配だから”というらっだぁに腹が立ってしまった。
ぺ「なんなの今更」
ら「は?」
ぺ「最近話してくれないし冷たいくせに、こういう時だけ心配だからとか彼氏面すんの」
ら「普通に心配だから言ってるんでしょ」
ぺ「·····否定、しないんだ」
冷たいことに関して否定をしないらっだぁに胸が締め付けられる感覚になる。
やっぱり別れ時じゃんか·····期待させんなよしにがみ。
ぺ「らっだぁもう別れよう」
ら「は、?」
ぺ「俺もう無理だわ」
ら「·····どういうことだよ」
ぺ「俺に冷めたんなら、飽きたんなら素直に言えよ」
ら「いつ俺がそんなこと言った?」
ぺ「言わなくても行動で分かるだろ。俺に冷たいし素っ気ないしゲームしてくれないし、デートもしてくれない」
ら「だからそれは·····」
ぺ「忙しいんだろ?仕事が」
らっだぁの言葉を遮るように言う。
視界がどんどんぼやけて涙が出てくるのがわかる。せめて最後はかっこよくお別れしたかったのにな
ぺ「俺、多分これからも邪魔するだろうし」
ら「だから別れるってその程度なわけ?」
ぺ「は····?俺が悪いって言いたいわけ?」
ら「俺だって出来るならぺいんととゆっくりしたいよ」
ぺ「なら·····少しは時間作ってよ!普段は冷たいくせに都合いい時だけ彼氏面すんなって言ってんの!!」
”その程度”らっだぁにそう思われていたことがショックだった。
俺はらっだぁの事を考えて今話しをしてるのに、沢山悩んで今話してるのに。
ぺ「何で分かってくれないの·····?」
ら「逆に何で分かってくれないの?俺はぺいんとの為に仕事してんの」
ぺ「俺の為って、なに」
ら「ぺいんとと色んな所に行ったりするために貯めてんの」
ぺ「いらない·····お金なんていらない。俺はらっだぁといたいだけなの·····そばに居てほしい、沢山お話したい、一緒にご飯が食べたい、一緒にゲームがしたい、一緒に寝たい、ただそれだけ·····それだけでいい!」
ぺ「無理に時間作れなんて言わない、俺我慢するからせめて一緒にご飯食べて一緒に寝たい」
ぺ「··········俺から別れるとか言ったのに気持ち悪いよなこんなの」
ぺ「俺の事嫌いになったなら別れる。他に好きな人出来たなら別れる。俺に飽きたんなら別れるよ、家出ていくから·····俺」
勢いで全部感情に任せて言ってしまった。でもこれで言いたいことは全部言った。
ら「ぺいんと··········ごめん」
ぺ「え·····?」
もう終わりだなって思った。きっと別れるって言われるって。
けどらっだぁの口から出たのは謝罪の言葉だった。
ら「俺、ぺいんとの気持ち何も考えれてなかったよな。勝手に先走ってた·····まじ俺最低すぎる」
ら「嫌いになったわけじゃない、飽きてなんかない。それは事実だから分かってほしい。これからもずっとぺいんとと一緒に居たいと思ってるよ」
ぺ「ほんとに、?」
ら「本当。仕事もまた調節してもらう。今まで辛い思いさせた分幸せにするからまた一緒に居てくれますか?」
ぺ「当たり前でしょ·····そうじゃなきゃ困る」
プロポーズみたいな言葉を言われ恥ずかしくなりらっだぁの胸に顔を埋める。
ら「ありがとう。じゃあもう寝よっか」
ぺ「仕事は?」
ら「今日はお終い!ぺいんとと寝る方が優先だし」
ぺ「急にやめろよそういうの·····」
”照れちゃってー”なんて馬鹿にしてくるらっだぁがウザイが今はそれすらも嬉しく感じる。
俺、今幸せだよ
END