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朝、純喜が洗面所で歯を磨いていると、背後からふわっと抱きつかれた。
純「碧海、、、?」
背中に感じる温もり。次の瞬間____
ガブッ
純「いっ、、、、!なぁ、碧海。そろそろその癖なくしたほうがええで。俺もう限界や、、」
首筋に鋭い痛みが走る。まぁ、、いつものことなんやけどな、、
碧「だって、、純喜くんいい匂いやもん、、噛みたくなるやん?」
純「う、、でも、、ー」
碧海は満足げに言い、さらに軽く甘噛みを繰り返す。
純「やめぇ言うてんのに……! 朝から首に痕残されたらどうすんねん」
純喜は鏡越しにジトっと睨むが、碧海は全く気にしていない。
碧「ええやんか、、」
なんかいつもと違う。拗ねてんのか?
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昼、仕事の合間。
資料をまとめていた純喜の手に、横からスッと碧海の顔が近づく。
純「ちょ、今忙し――」
ガブッ
純「痛いって、、、もうやめて、、?」
碧「、、やや」
純「まぁ、、可愛いから許すけど」
ナデナデ
碧「、///」
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夜。
シャワーを終えてリビングに戻った純喜は、冷たいお茶を飲みながらスマホを見ていた。
そこへ後ろからそっと腕が回される。
碧「……純喜くん……」
純「何?碧海、」
純喜は苦笑しながらも、抵抗せずに抱きしめられるまま。背中に頬をすり寄せる碧海
ぎゅっと腕に力を込めて離さない。
しばらくそのままでいたが、やがて小さな声で呟いた。
碧「ごめんなさい、、」
純「ん? なんや急に」
純喜が振り返ろうとすると、さらに強く抱きついて止める。
碧「噛んで、ごめん…」
純「…あぁ」
思わずため息をつく純喜。今日一日だけで、首・手・腕に小さな痕が増えている。
碧「俺…純喜くんのことになると……抑えられなくなるねん」
純「抑えられへんって、何をや」
碧海は少し震える声で続ける。
碧「嫉妬して……噛みたくなっちゃうねん」
純「……嫉妬?」
碧「純喜くんってさ……すぐ誰かに優しい顔するやん。後輩とか、バイト先のお客さんとか」
碧「それ見ると、俺以外に笑ってるの嫌で……俺のもんだって確かめたくなって」
言葉と一緒に、目頭が熱くなる。
涙がこぼれそうで、でも顔は見せたくなくて背中に隠れるように抱きしめる。
碧「だから、噛んじゃう……ごめんなさい」
しばしの沈黙。純喜は困ったように、けれど優しい声で言った。
純「……アホやな」
碧「、、っ」
叱られると思って身をすくめる。
純「俺は碧海のもんに決まっとるやろ。わざわざ噛まんでも、俺はお前のや」
背中越しに、その言葉がじんわり響く。でも、不安は消えなくて――
碧「…ほんとに? 俺、重い? 嫌われない?」
純喜は大きな手で俺の指をひとつひとつ外して、今度は正面から抱き寄せた。
純「嫌うわけないやろ。俺は瑠姫が重いくらいでちょうどええんや」
碧「純喜くん……」
目に涙をためながら見上げると、そのまま額にそっとキスを落とされた。
純「噛むんやったら……俺のとこだけにしとけよ」
碧「うん…」
涙をこぼしながら笑う碧海を、純喜はぎゅっと抱きしめた。
その夜、碧海は「噛んでごめん」と何度も繰り返しながら、でも純喜の胸の中で安心して眠りについた。
END
更新が遅くなり申し訳ございませんでした。