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「僕の命令を無視したのか?」
「無視も何もご命令通り、仕事を教えていただけだよ。」
廊下から命の声が聞こえた気がして扉を開けると、咲月が命を押し倒していた。その光景を目にしたとき、僕の中の何かがこみ上げてきた。
「お前、命のことが嫌いだっただろ。なんであんな……」
「好きになった。」
こいつは何を言っているんだ。あんなに毛嫌いをしていて追い出そうとまでしていたのに、命のことを好き…だと……?
「って言ったらどうする…?俺を殴る?」
「何をふざけたことを言ってる。」
「本気だよ。あの子意外と根性があるし、面白い。」
「あれは僕の玩具だぞ。」
「だから?」
咲月の言葉に冷や汗が流れた。自分でもなんでこんなに気が昂っているのか分からない。それなのに咲月には全て見抜かれているような気がした。
「まあ、あの子まだ14だし手は出せないけど……将来は分からないだろ?」
あの咲月が……人に興味を持たない咲月がこんなことを言いだすなんて思ってもみなかった。
「僕の玩具に手を出したら許さない。」
「御当主様の許可も取らずに100億で買ったから……?100億なんてどうやって引き出したのかと思って驚いたよ。これでも執事長なんで家計簿はつけてるからね。」
命を買うために使った100億は、僕が知らないうちに貯まっていた金だった。だから許可なんてとらなくてもいいし、どうせあの2人のことだから家に帰ってくることもない。バレることもないと高を括っていた。
「何が望みだ。何を企んでる。」
「お前が麗亜と婚約をすることだ。俺は命と一緒にこの家を出て外で暮らす。」