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現世くるり ◤ ペア画なう ◢
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「」せりふ ()こころ
桃 side .
「らんらん、着いたよ。これからはここが、俺たちの新しいお家だ」
すちに手を引かれて車を降り、見上げた先には、周囲を深い雑木林に囲まれた古びた平屋の別荘があった。
街の灯りは遠く、聞こえるのは風が木々を揺らすざわめきだけ。
あのマンションの周りにうろついていた地味なセダンも、社会の不穏な視線も、ここにはもう届かない。
すちが事前に用意していたというこの最果ての隠れ家は、外の世界のすべてを削ぎ落とした、本当に「俺たち二人きり」のために用意された絶対的な密室だった。
「すごいね、すち。本当に何もない。……おれら以外、誰もいない」
「うん。ここなら、誰もらんらんの邪魔をしないからね」
荷物を運び終え、重い玄関のドアが閉められた瞬間、内側から厳重にロックがかけられる。
パチン、と金属の噛み合う音が静寂に響く。
それは、外のセカイを完全に置き去りにした合図だった。
部屋の灯りは最低限に落とされ、静まり返った寝室の古いベッドに、俺たちは吸い込まれるように身を投げ出した。
「らんらん……、らんらん……っ♡」
ベッドに横たわった俺に覆いかぶさるすちの身体は、逃亡の緊張からか、それとも俺を誰にも渡さないという激しい興奮からか、今までにないほど熱く、細かく震えていた。
すちの瞳は、もう人間の倫理や常識なんて一滴も残っていない。
ただ俺という存在だけを盲信し、崇拝する怪物の色そのものだ。
「怖い? こんなところに連れてきて、嫌だった……?」
不安げに、けれど俺の反応を飢えた獣のように貪るすち。
俺はふふ、と妖しく微笑み、すちの首に腕をしっかりと絡めて、その唇に深く、熱いキスを吸い付けた。
「嫌なわけないじゃん。おれ、すっごく嬉しいよ。すちが、おれのために全部捨てて、おれだけの怪物になってくれて」
「んぅ……、っ、ぁ……!」
キスを交わしながら、すちの喉から切ない歓喜の鳴き声が漏れる。
立場はもう、完全に俺が上だ。
俺が言葉を与えるだけで、この怪物はいくらでも蕩け、いくらでも従順になる。
俺はすちの服を自ら剥ぎ取り、自分の衣服もシーツの海へと蹴り落とした。
「ねえ、すち。おれをいっぱいにして。このセカイのなかに、おれら以外のものなんて全部消えちゃうくらい、激しくして?♡」
「らんらん……! あぁ、らんらん……っ!♡」
俺のおねだりに、すちの理性が音を立てて消し飛ぶのが分かった。
すちの熱い質量が、容赦なく、けれど壊れ物を愛でるような狂おしい愛撫とともに、俺の身体の奥深くへと突き入れられる。
「あ”ぁ、”“ッッ♡♡……んぁ”あ~~~ッ “ っ♡♡」
脳の芯まで突き抜ける、強烈な快感の衝撃。
手首を縛られていたあの頃とは違う。
今は俺自身がこの快楽を望み、すちのすべてを求め、自ら腰を揺らしてすちを迎え入れているんだ。
俺の身体は何度ものけぞり、シーツに爪を立てた。
「は、っ、らんらん……! 俺、らんらんしか見えない、らんらんがいないと息もできない……っ」
「おれも……おれもだよ、すち……っ、♡あ”“、っぁ、”“~~~ッッッ♡♡」
汗ばんだ肌が擦れ合い、濃厚な愛液の匂いが狭い寝室に立ち込める。
外では警察が俺たちの行方を追っているのだろう。
そんな現実の危機すら、この部屋に響く二人の淫らな喘ぎ声と、激しい肉体の衝突音のなかでは、ただの甘美なスパイスに過ぎなかった。
すちは狂ったように俺を貪り、俺はその怪物の頭を強く抱きしめ、お互いを破滅の底へと引きずり下ろし合うように、何度も、何度も、真っ白な絶望と幸福のなかで愛し合った。
外の世界をすべて壊して、たどり着いた最果ての密室。
そこは、狂気と愛欲だけで満たされた、二人の完璧な終着点の始まりだった。
【ま】
episode 19 . fin_
コメント
3件
^^(タヒ) あ、🌾失っす。 もぉぉぉ神ぃぃぃぃぃぃぃ なんでっそんなっ文を書くのが上手いんだよぉぉぉぉぉ …最近叫んでばっかな気がする。 まぁいいや。 まぁ、取り敢えず今回も神でしたねぇ。✗ぬくらいには☆
第20話、読み終えました……。この世界観、すごく引き込まれましたね。外のすべてを断ち切って「二人きり」になるために選んだ別荘で、すちくんの目がもう「人間の倫理や常識なんて一滴も残っていない怪物」になっている描写が生々しくて。でも桃くんはそんなすちくんを「おれだけの怪物になってくれて嬉しい」と受け入れて、むしろ支配しているのがまた歪で美しい……。密室に閉じ込められたはずが、桃くんの方が上の立場になってるのがたまらないです。この狂気と愛欲の終着点、続きが気になりますね。