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第8話 機会は突然に
rd side
2人に連れられて王宮に戻ると、他の七つの王冠の人達や父上達がいた。
王
「ラダオ!大丈夫か、怪我はないか?」
ラダオ・ヴェルディオン(rd)
「はい、大丈夫です父上。ガイストとクリスに助けていただきました。」
そう言ってそっと後ろを見ると、2人は俺より1歩後ろで片膝をついていた。
王
「そうか。改めてガイスト、クリス。我が息子を助けてくれたこと、感謝する。」
ガイスト(md)
「………」
クリス・エル・セリスト(ch)
「はっ、勿体ないお言葉です。」
王
「他の七つの王冠の皆も捜索に行ってくれたこと、感謝する。」
アイリス・シルフィーヌ(ir)
「いえ、国民を助けるのも我々の役割なので、王家の人間となれば尚更です。」
エレナ・シュレイザー(el)
「後処理は私とアイリスでやっておきますので、皆様は式典の続きをしていただけたらと思います。」
王
「うむ、すまないな。任せる感じになってしまって。後日今回の件の詳細を聞ければと思う。」
第一王子
「その時は救出の当事者であるガイストとクリスにも来ていただければと。」
md
「…分かりました。」
第二王子
「…この件はここまでにしましょう。父上。」
王
「そうだな。では式典の続きと行こうか。七つの王冠の皆もどうか楽しんでいってくれ!」
そう言うと周りの貴族達は一層盛り上がりを見せた。俺は一度戻って式典用の服に着替えないと。助けてもらった後、そのままここに戻ってきたから所々汚れているし裾などが切れてしまっている。俺は周りの邪魔にならないようにそっと謁見の間を後にした。
自室に戻ってメイド達にお世話されながら式典用の服に着替えた。メイド達を下がらせて1人暗い廊下を歩いていた。すると微かに開いていた謁見の間の扉から光が刺していた。耳をたてると盛り上がる声が聞こえた。俺はあんまりこういう式典は好きではなかった。王家の人間だからって周りは俺を持ち上げる。そういう環境が嫌で俺は度々王宮から逃げ出していた。それが今回の事件にも繋がってしまったのだけど。
…俺は謁見の間を後にして1人王宮にある庭園に向かっていた。ここはあまり人も来ないので俺が逃げ出した先に留まる場所の1つとなっていた。俺は庭園に備え付けられているガゼボで式典が終わるまでいようかと思ったら先客がいた。
先客は椅子に腰掛けて、紅茶片手に魔導書を読んでいた。相変わらずフードを被っているので顔はよく見えないが、時々刺す月の光が彼の若葉色の瞳を照らしていた。
何でここにいるのかは察しがついた。ガイストもまたあまり多くの人と関わらない。故にあの式典の場に居づらいのだろう。前に式典があった時も七つの王冠全体での場があった後、他の人達が周りの人達と交流していた一方、ガイストだけ気づいた時には式典を後にしていた。
俺は正直、ガイストに興味を持っている。こうやって1対1で話す機会もそうないかもしれない。何か話してみたい。その気持ちの方が強かった俺は1歩、また1歩とガイストに近づく。向こうもこちらに気づいたのか、魔導書から目線を外してこちらを見る。俺は1歩近づいて口を開く。
rd
「ガイスト、今時間いい?」
To Be Continued………