第7話「ポーション作る!」
「飼い主、はきゅの羽根は…」
どよーん…
2匹/人…とも、どんよりした空気の中、落ち込んでいた。
「な、何があった」
「しー…何本使っても光らないんだ…ポーションももうないし…」
「ごめんね、ポーション作らないと」
作る…?
「作れるの!?」
「もちろん!」
飼い主は僕としーを連れ、ルンルンで外に飛び出した。
「2匹にお願いがあるの、この緑の滴と空の瓶を沢山集めて!」
「承知した」
しーは勢い良くクエストをしに飛んで行った。
「ぼ、僕にできるかな…」
ここに来るまで嫌われていた僕に、クエストなんて受けさせてもらえるだろうか
「えぇ?ここではクエスト受けるのは自由なんだよ!できなくても他の子がやってくれ
るし、安心して」
「わかった…!」
しーみたいに、勢いよく飛び出して、卵を集めるクエスト、果物を集めるクエスト…どんどんこなした。
「戦闘系はしーが片づけてくれてる…よかったぁ」
何かを集めるのは好きだけど、僕は小さくて弱い、しーとか、大きくて強いドラゴンがやったほうが効率いい…
「僕が戦えるとは思わないし…」
「はきゅー、もう大丈夫だよー!しーが沢山集めてきてくれたから、あとはきゅが持っ
てる50個で足りる!」
「あ、わかった…」
しーにお世話になってばっかり、僕もしーのお手伝いしたいけど…僕じゃ足手纏いかな
「2匹ともありがとう、早速ポーションを作ろ」
ポーションを作る小さな小屋で、沢山の素材ポーションを作った。
「これでできるかな…」
半分使って、やっと一部分光った。
「あと半分!いけそうだね」
「うん!」
どきどき、僕も白狐さんみたいになれるかなぁ
「あと1本…」
最後の1本も使ったけど、あと一か所だけ光らなかった。
「ごめんね…もうポーションないんだ…水色、一番光らせたい色なんだけど…」
悲しむ僕と飼い主を見て、しーはどこかへ行ってしまった。
「もういいよ…ありがとう、飼い主」
僕が島に帰ろうとしたとき、しーが目の前に降り立った。
「待て。」
鋭い牙が生えたかっこいいお口でくわえていたポーションを僕の目の前におとした。
「これ…使え」
「いいの?」
「お前のために…最後のクエストで取った」
「最後のクエストって?」
しーは、赤くて大きい自分の前足を僕に見せた。
「え…しー、爪はどうしたの…?」
片足だけ、爪が短くなっていた。
「最後のクエストで使っただけだ、さ、それを使え」
僕はポーションの蓋を見つめたけど、開ける気になれなかった。
「今度にするよ、今は気分じゃないから」
「そうか。今のままでも我はいいと思うが」
島に帰ると、ポーションをそっと箱にしまった。
「使えないよ…しー…爪を差し出して、ポーションを貰ったなんて…」
「それに、今のままでもいいって言ってくれたんだもん!」
明るく光る羽根をそっと閉じて、布団に潜り込んだ。
コメント
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短いし 質もあれだけど 頑張った つもり です。 頭痛 やばいので 明日は 書けない かも。