テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
課長代理になって、情報閲覧の権限が僅かに増えた
俺は、このために素直に都合のいいコマでいることに徹していた。
お陰で上司からの信頼は熱い。
『川瀬、お前の無念は必ず、何倍にもして返してやるな』
彼の墓前でそう誓っていた。
海外との関わりも多い
帝本商事は、多少の商品事故は示談金と弁護士を介した巧妙な説得で、被害者になった顧客を簡単に黙らせる。
そのやり方の汚さは川瀬にしたことと同じ性質だった。
それでも表沙汰になってしまった商品事故は
尤もらしい社内ラボの改竄を用いて
メディアすらも黙らせる
圧倒的な暴力となんら変わらない
そして、例のベビーモニターはヒット商品として市場に広がっていった。
本当は今すぐにでもリークして
このヒット商品の販売勢いを止めたかった。
でも、だめだ
まだだめだ
もっと効率良く、世間に危機感を煽らなくては握りつぶされてしまう
ベビーモニターは、ただの商品じゃない。
俺は、別の角度から崩壊させるために
更なるスキャンダルの証拠を集めていた。
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