ヒーロー科1年 水爪 火羽(すいづめ ひわ)
突然だけど私は幼なじみの爆豪勝己に絶賛片思い中だ。
かっちゃんは私のヒーロー。
両親がヴィランによって死んだ日、空も悲しむように雨をふらせた。私は公園で立ちつくしていた。通り過ぎていく人はみんな私を見ていて。それでも誰も話しかけてくれなかった。雨で髪が張り付いて全身ベタベタ幽霊みたいなのには誰も話しかけてくれなかった。でも、あの日。傘を指してくれたのは君だった。
「おい!お前、こんなに冷えてんじゃねぇか!何やってんだ!」
「かっちゃ…」
ピピピピピ
「ふわあ…」
グイーッと伸びをしてベッドからおりる。
学校の準備をして家を出る。
「お、ひわ、行くのか」
「ん、いってきまーす」
「行ってらっしゃーい」
私は両親が死んだ日から昔から仲良くしてくれたホークスの家に居候させてもらってる。まあ、もうとっくに寮生活になってるんだけど。部屋の修理の関係で私は明日から寮が使用可能らしい。
1Aのクラスに入る。
「ひわ!おはよ」
「きょうちゃん!おはよう!」
いちばん仲良いきょうちゃんに挨拶をする。
そして私の周りにはいつも通り女の子たちが集まってくる。
いつも通りおしゃべりしていると、機嫌が悪そうなかっちゃんが入ってくる。
「あ!来たよ!」
と、きょうちゃんに言われるとドカッと私の隣の席にかっちゃんが座る。
その瞬間みんなバラバラと席に戻っていく。
「かっちゃんおはよ」
「…はよ」
これが朝イチのかっちゃんとの会話。
今日は授業が自分の個性の説明をしよう!だった。
んー、私の個性、
自分の個性を紙に書いて説明をするみたい。
とりあえず自分も個性を書く。でも私の個性はずるいってよく言われる。
昔はよくこれでいじめにあったりしてたっけ?
今はもう怖くないけど。
「次、轟」
今日はマウントレディもいる。
「何このイケメン!」
マウントレディ、しょーとがタイプみたい。
「いーわねぇー、今度やる私の授業が楽しみね。きっとあなたに笑われたら全女子がイチコロよ」
「俺が笑うと死ぬ!?」
ド天然め。意味違うから。
「次、水爪」
私の番だ。
「私の個性は、︎︎ ︎︎ ︎︎"︎︎影響︎︎ ︎︎ ︎︎"︎︎です」
「???」
だよね、ずっと個性複数持ちだって思われてきたから。
みんなの頭にはハテナが浮かんでいる。1人を覗いて。
かっちゃんだ。逆に何に驚いてんだ?って顔してる。
「影響の個性って、すげえ珍しいやつじゃね?」
切島くんが言う。
「影響の個性合わせて5つまで自分の個性にできるんだろ?」
あぁ、私の話そうとしていたことが。
「そうなの。だから水、狼、火、鳥の個性が使えるよ」
0.0000001%ぐらいの確率しか生まれて来れないから。私は珍しい個性の持ち主。
「質モーン!それってさ、もし他のことに影響されてたらほかの個性使えたの?」
私は瀬呂くんの言葉にコクンと頷く。
「そう!例えば瀬呂くんの個性に影響されてたらテープの個性が使えた!」
おおーと声が上がる。
「あ!あなたもしかして!」
マウントレディが声を上げる。
「ウォルファード!?」
私は中学生の時に個性のことで少しだけプロヒーローとして活動していた。
ウォルファードはその時の名前だ。
「久しぶりだね!」
ちゃんと高校生してんじゃーんとつつかれる。
「えへへ、はい!」
相澤先生に時間切れだと言われ教室は騒がしくなる。終わりの挨拶をして席に戻ろうとすると、
「俺が笑うと死ぬのか…」
まだブツブツとしょーとは言ってる。
だから違うんだってば。ド天然め。
「しょーとちょっとおいで」
私はしょーとに教えてあげるために教室を出た。
その時はまだなんにも知らなかった。あんなことが起こるなんて。
コメント
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と呼んでって書いてあったんですけど、完璧主の打ち間違いです。ごめんなさい