テラーノベル
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「はい!じゃあこっち視線」
ローレンは自慢のベースをぶら下げ、バンドメンバーに囲まれながらカメラへと視線を向ける。いつもより距離が近く、隣にいるイブラヒムが思ったよりいい匂いだったなんてことを思いながらも本気で挑む大人達を目のあたりにし、撮影という仕事を自分なりに消化する。カジュアルでかつシックな衣装を身にまとい、目の下にキラキラと光るラメが瞳を反射させる。
進行は順調でローレンはカメラマンさんの指示に従うだけだった。
「はい!一旦休憩で、」
マネ「ヘアメ直すので集まってください〜」
マネージャーが鶴の一声を上げる。
🗝「なんか視界がキラキラする…」
ローレンはそう言いながら瞳に違和感を覚え目を擦ろうとする。
🥂「あ!ちょっと!メイク取れちゃうよ」
不破湊は早急にローレンの小綺麗になった顔を死守しようと手首を掴む。
💧「なんかローレンだけ目の周りキラキラしてるし目の中入ったんじゃね」
イブラヒムの大人っぽいメイクをマジマジと観察しながら「そうかも…」とローレンは頷く。
🗝「いぶとふわっちは大人っぽい感じなのに俺だけキラキラしてね?」
🥂「それは末っ子バフやね笑」
🗝「なんじゃそりゃ笑」
ローレンは唇に着いているグロスを大雑把に拭うとストローに口を付けだし、水分補給をする。
「ヘアメ直しますね」
ヘアメさんがローレン自慢の長い髪の毛に
熱を与えふんわりとした無造作な束が出来上がっていた。
「前髪巻くんで熱かったら言ってくださいね」
ローレンは目を瞑り、おでこに熱い空気が漂うのを感じる。目を開けると、これまたふんわりとした前髪が出来上がっていた。
ローレンはされるがままに自分の顔をメイクさんに差し出す。目元にはベージュとワインカラーのアイシャドウがナチュラルに色を乗せて行く。まつ毛は上げずにマスカラを塗り、仕上げでピンクゴールドに光るグリッターを目の真下へ乗せる。ローレンはメイクをした自分の顔を見ては自分とは思えなく、慣れなかった。
🥂「キラキラしてて可愛いねんな〜!」
💧「な〜!」
目の前でニコニコしているギタリスト達を、フル無視しながらローレンは仕上げに桃色のグロスを塗ってもらっていた。
🗝「メイクさんあいつらにもキラキラ、塗ってあげて」
ローレンは片手に持っている参考書を持ちながら指を指す。
「あはは笑」
「そうですね笑」
「ローレンさんは完成です!」
メイクさんはパレットを持ち替えシマーなベージュ系アイシャドウでイブラヒムの目の周りを囲う。ダークブルーのアイライナーで線を強調し、ニュアンス系マットリップを仕上げにメイクが完成する。
不破湊の瞼にはシマーなラベンダーカラーのベースアイシャドウが全体に広がり、落ち着いたダークなベージュカラーで締め色を作り出す。ナチュラルな粘膜系リップスティックで内側だけ色を乗せたら完成だ。
「撮影再開しまーす」
ちょうど良く撮影が再開され、ローレンの相棒であるベースを持ちながら位置に着いた。
「思いっきりカッコつけてください!!」
カメラマンが大きな声でそう指示を出す。イブラヒム、不破湊と目を合わせながらローレンは少し肩の力を抜く。
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