もっくん現在へ。
これから嵐の中へ…です。
今、新曲の作成にMVのイメージ構成、その他自分だけで進める作業で忙しくて、涼ちゃんや若井とは会えない日々が続いている。
フェーズ2に入ってからの俺たちの活動は本当に順調に進んでいた。
上品さを基本としたジェンダーレスな衣装やメイクも好評で、若井は派手さはあるが基本的に男らしさを出したスタイルで、涼ちゃんはフェミニンでキラキラにイメージチェンジしている。
元々派手な髪色や変わったものが大好きな涼ちゃんはどんどん派手に、可愛らしくキレイになっていく。でも、どんなに派手な格好をしていてもいつもどこかに優しさが溢れていた。
涼ちゃんの笑顔は変わらず全てを包み込む春の日差しのように暖かい。
涼ちゃんに早く会いたいなぁ。そんな思いで仕上げの作業も予定よりずいぶん早く終わらせる事ができた。
でも、合流して一緒に仕事をするようになって涼ちゃんと若井の様子がおかしい事に気づく。
「えっ?今涼ちゃん若井の家にいるの?」
「いや、何日かお世話になってただけだよ」
涼ちゃんと若井は以前一緒に住んでいた時期もあり、それだけなら何も感じなかった。
でも…。
「ふーん。なんかいつの間にか若井、涼ちゃんにベッタリ張り付いてるしさ。何かあった?」
そう。涼ちゃんのいるところには常に若井がいる感じ。
「いや、別になんにもないよ。元貴の考えすぎだって」
そう言ってごまかすけど2人とも焦っているのがバレバレだ。絶対に 俺に何か隠し事してるな。ちょっと拗ねたい気分。
でも、そんな事より今日は久しぶりに涼ちゃんとゆっくり過ごせる。それだけで全て帳消しにできそうなくらい嬉しかった。
数日家を空けていたからと2人で一緒に買い物をしてから涼ちゃんの家に向かう。
涼ちゃんは買ってきた食材を冷蔵庫に収納したりしながら楽しく話をしていたが、俺はやはり待ちきれなくなって涼ちゃんを呼んでしまう。
ギュッと抱きしめると今まで溜まっていた疲れが消えていくような気がした。
「ずっと引っ付いてたいなぁ」
「なに言ってるんだよ」
クスクスと笑う涼ちゃんの声に癒される。
そのままイチャつきながらベッドに移動し、いつものように涼ちゃんを押し倒す。しかし胸元を触るとビクッと涼ちゃんの身体が快感ではない何かで固まるのがわかった。
「涼ちゃん?」
「あっ、ごめん。なんでもないよ」
涼ちゃんはハッと焦ったように慌ててそう言う。
その後もなんだかいつもと様子の違う涼ちゃんは珍しく先に倒れて眠ってしまった。
疲れてたのかな?先に寝てしまった涼ちゃんの髪を触りながら不思議に思う。
くるくると涼ちゃんの毛先で遊んでいると、ふと首元に貼ってあるテーピングのような物が外れかかっている事に気づいた。
貼り直してあげようと手を伸ばし、そこにあるものを見て愕然とする。
「これって…」
キスマークだ。
少し時間が経っているようだが、それは間違いようもない。
どうして涼ちゃんの首元にキスマークがあるの?こんなところ自分でつけられるわけがない。
ふっと合流してからおかしかった若井が頭に浮かぶ。常に涼ちゃんに張り付いていた。しばらく若井の家に泊まっていたとも言っていた。
まさか……。
必死で否定しようとするがそうとしか考えられない。それに若井じゃないとすればいったい誰が付けたというのだ。
「元貴、どうしたの?」
もんもんと頭を抱えていると、後ろから涼ちゃんに声をかけられ慌てて振り返る。
「あっ、別になんでもないよ」
一瞬問い詰めようかと思ったが言葉にする事ができずにごまかしてしまった。
そんな俺を不審に思ったようだが、涼ちゃんはいつも通り声をかけてくれる。しかし、俺はそんな涼ちゃんを見る事ができなかった。
やり残した仕事があるからと涼ちゃんの家を飛び出す。
そのまままっすぐに自分の家に帰り、部屋に入ったとたん扉に背中をつけたままズルズルと崩れ落ちてしまう。
自分が見たものが信じられなかった。
でもよく考えると昨日の涼ちゃんはおかしかった。エッチの時も、拒否するかのように身体が固まったのを思い出す。
「涼ちゃん…」
とてつもない不安が襲いかかってくるのがわかった…。
キスマークに気づいてもっくんの思考が迷走しだしました。次回はあれの裏側、もっくんとひろぱのバトル?です。
コメント
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ほわわ、、
さぁ嵐になってきましたぁ!ワクワク!💕