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ユナ @お嬢様化
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るーぱ
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まーや
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あ、あの! すみません、朝野です! コピー用紙、どこにありますか!?」
東京・丸の内。大手総合商社『丸菱商事』のエネルギー開発事業部。
山積みの資料を抱え、オフィスの通路で派手に転びそうになっている少年がいた。スーツ姿もどこか着慣れない、新入社員の朝野太陽である。
「これこれ、太陽くん。落ち着いて。コピー用紙はあっちの棚だよ」
優しくフォローを入れるのは先輩社員の乃木憂助だ。
「すみません、乃木先輩……。俺、スパイの訓練は受けてるんですけど、社会人のエクセルとかマナーとか、全然ダメで……」
太陽が小声で情けなく笑う。
あの決戦の後、野崎たち公安の裏工作により、太陽には「日本国内の戸籍」と「丸菱商事への偽装入社」の席が用意された。日本政府(鷹野副総理)からテロリストとして追われる身である以上、身分を偽装して一般社会の雑踏に紛れるのが、最も安全な潜伏方法だからだ。
「いいんだよ、最初は誰でもそうさ。……それより太陽くん、今夜『定例会』があるから、残業は早めに切り上げようね」
乃木の目が、一瞬だけ鋭い『別班』の光を帯びた。
深夜。渋谷の雑居ビルの地下にある、寂れたバー。
カウンター席に、トレンチコートの野崎守、そしてすっかり体調が回復した別班の黒須駿が座っていた。奥のボックス席には、大柄なドラムが美味そうにパフェを食べている。
「遅いぞ、サラリーマンコンビ。会社員のフリも板についてきたようだな」
野崎が、入ってきた乃木と太陽にニヤリと笑いかけた。
「すみません、野崎さん。新人の僕が帰ろうとすると、課長が『これ明日までね』って書類を押し付けてきて……」
太陽がスーツのネクタイを緩めながら、ため息をつく。
「ハッ、お前あの強さでよく我慢できるな。俺ならその課長ごとデスクをブチ壊してるぜ」黒須が呆れたように笑う。
乃木の脳内で、『F』もケラケラと笑った。
(全くだぜ憂助。このガキ、元の世界じゃスパイのトップのくせに、こっちじゃ完全に社畜のパシリじゃねえか。見ててウズウズするぜ)
「まぁ、表のドタバタはここまでだ」
野崎が表情を引き締め、テーブルに数枚の暗殺事件の現場写真を広げた。
「ここ数週間、鷹野副総理の周辺にいた政治家や官僚が、次々と『心不全』で急死している。遺体の植物化は起きていねえ。……だが、不自然すぎる」
「口封じ……ですね」
乃木が写真を見つめる。
「貯水センターの件で失敗した鷹野たちが、タンポポの『真の首領』によって処分され始めている。証拠を完全に消し去るつもりだ」
その時、バーのマスター(公安の協力者)が、店のテレビのチャンネルをニュースに切り替えた。
『速報です。本日午後11時頃、鷹野副総理が乗った乗用車が、都内の高速道路でトラックと衝突。鷹野副総理は搬送先の病院で死亡が確認されました――』
「――何っ!?」
野崎が立ち上がる。ついに、政界のドンである鷹野までが消されたのだ。
「……奴ら、いよいよ日本を完全に裏から乗っ取る気だ」太陽が指輪を握りしめる。
画面に映し出される、大破した鷹野の車の映像。
その様子を遠くから見つめる野次馬の群れの中に、太陽は見逃さなかった。
全身を黒いタイトな戦闘服で包み、狐のお面を頭に斜めにかけた、不気味な男の姿を。男の胸元には、妖しく光るタンポポのバッジ。
男はテレビカメラに向かって、まるで太陽たちの存在を知っているかのように、首を横に一度振って、闇の中へと消えていった。
「タンポポの真の首領……。これからは、国を盾にした政治家じゃなく、あいつら自身が直接、僕たちを狩りに来る」
乃木が静かに言った。
太陽はスーツのジャケットを脱ぎ、夜桜の構えを小さく取る。
「望むところです。俺はもう、帰る場所を失くした。だから……あいつらを一人残らずぶっ潰すまで、絶対に止まりません!」
元の世界への未練を断ち切り、この世界を守る本物のスパイとなった朝野太陽。
乃木、野崎、黒須と共に、より深く、より危険な「真のタンポポ」との戦いが、いま幕を開ける。
コメント
3件
1時間目だとっ!?いや,まさかな,
# 感想 新章開幕、めっちゃ熱いですね…!🌙 会社員として奮闘する太陽のギャップが可愛いのに、ラストの「一人残らずぶっ潰す」の覚悟がカッコよすぎて胸が熱くなりました🔥 狐のお面の男、あの存在感やばくないですか? タンポポの真の首領が動き出した緊張感、すごく伝わってきました。乃木先輩の「F」との掛け合いも好きです(笑) この世界で生きるって決めてからの太陽、頼もしくなりましたね。続きが気になりすぎます…!✨