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※ご本人様達とは一切関係のないお話です。
※個人的な妄想と希望から来たお話です。
※全2話予定です。
【設定】
独りが良かった白狼と独りが怖い人間の話
狼。
やはり人間と同じ時間を過ごし命を絶てないというのもモノは考えようだ。
仲良くなったり、好きになったとしても先立たれてしまうのだ。
傷つくくらいなら独りでいよう。
そう決めたのはいつの話だっただろうか。
なのに気づけば今。
ディティカとして人間と関わり、あろうことかヒーロー活動をしている。
それぞれ自分勝手なところもありながらも、自然に接してくれる人間たち。
この時間は傷つくであろう心を忘れさせてくれる。
中でも時折共同で任務を行うオリエンスにいる男、赤城ウェン。
グイグイくる明るい性格で、最初は苦手なところもあったが、最近は正直1番素直に言い合えて楽でいい。
おかしい話で気づけば今では恋仲になっていた。
身体では欲していたのかもしれない。
人の温もりを。
ー
オリエンス・ディティカ共に緊急要請がない限り1週間の休暇が与えられた。
その期間ウェンの家で過ごすことになったロウ。
時間が許す限り2人の時間を大切に過ごした。
昼食後のまどろみ。
カーテンが揺れ気持ちいい風が入り
陽が差す中リビングで2人で過ごす。
気がつくとウェンは幸せそうな顔で昼寝している。
ロウ『かわいすぎだろ』
ウェンの前髪をさらっと流す
このままずっと間近で寝顔を見てるのもいいが、起きた時に美味しい甘いものなんかあったら喜ばないだろうか。
少しばかりの好奇心。
すぐ起きる気配も無さそうだし、家を出てすぐのところにコンビニがあるからサッと買ってこよう。
ー
スゥ…パチッ…
ウェン『…はにゃ?』
ぽやぽやとしていると、いつの間にか寝ていた事に気づく。
部屋が静かだ。
ウェン『ロウ?』
独りだ。
ひとりぼっち。
普段1人で過ごしているときは、そういうものと自覚してるから平気。
だけど、一緒に居た筈の人が急にいなくなるのは怖い。
急に『おまえは独りだ』と現実を叩きつけられている気がして、見に覚えのない恐怖が襲いかかる。
急に息が荒くなる 動悸がする 涙が止まらない
ウェン『どこ?ロウッ!ねぇ!』
部屋・洗面所・浴室・ベランダ…
いない…
いない いない
いやだ 怖い
独りにしないで
呼吸が浅くなる
出来ない 息
助けて
ー ガタッ
ー
ガチャ
ウェンはまだ寝てるだろうか
バレないように入らないと
ー ガタッ
倒れた音?
急いでリビングに入るとウェンが床にうずくまるように倒れ込んでいた
過呼吸だ
荷物を床に投げ、すぐに身体を呼吸しやすい姿勢にする
ロウ『ウェン、ウェン!分かるか?』
ウェン『ヒュッ…ヒュッ…ろッ..ヒゥッ…』
泣きながら震えた手でロウの服を掴む
ロウ『大丈夫、ちゃんといるから。ゆっくり深く呼吸しな。大丈夫。』
しばらくして症状が落ち着き震えも落ち着く。
ソファに座り対面座位でロウの心臓の音をウェンに聴かせ、抱きしめながら頭を撫でる。
自分の軽率な行動に後悔する。
ウェンが急に1人になると不安になることは知ってた。
しかしここまでとは知らなかったのだ。
ロウ『ごめん。ごめんな、1人にして。』
ウェン『僕も驚かせてごめん。けど独りは嫌』
なにが原因でウェンにここまで恐怖を与えるのだろう
守らないと。
ロウ『もういなくなんねーよ。』
不思議なもんだ。
人間にここまで感情を入れるなんて。
俺も独りになりたくないよ、ウェン
ずっと一緒にいたい 永遠に(ずっと)…
いやはや。
思いの外捗ってしまいかわいそうなことを💦
ちなみに。
『独り』と『1人』意味合いは分けてみたテイにしてみました。
一旦区切りまして次回!
あるつもりで動いております、今しばらくお待ちを。