テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
それを見るのは2回目でした。それはとても綺麗で、綺麗で輝いて見えました。
花がいました、一輪の小さな花でした。その小さな命はすぐに摘み取られていきました。僕はそれを知っていました。
初めてでした。彼でした。嫌いでした。
涙はでませんでした出す必要もありませんでした。とても心地よく幸せでした。
心の底から好きでした。彼のこと。ずっと前から、ほんとは。
同時にとてつもなく憎く嫌いでした。
僕はただ見つめていました。彼を、見上げていました。
あなたは脆いことを知っていました。そうです、知っていました。
見て見ぬふりをしました。見たくないものを遠ざけ、隠しました。
そのまま忘れました。
忘れました。
忘れて、忘れて、忘れて、忘れて
その度になんども同じことを繰り返してきました。
隠して、忘れて、隠して、忘れて。その繰り返しでした。
繰り返し。
彼のことは何も知りませんでした。知っていました。
知っていました。
そのまま身が朽ちてまた新しく生まれ落ちた時。
その時。
その時。
何度繰り返し隠して忘れても思い出します。
思い出します
彼に触れた時僕たちは死にました。
死にました
一緒に。
それを見るのは2回目でした。それはとても綺麗で、綺麗で。
幸せで、幸せで。
苦しい
溺れてるみたいでした。やさしく温かい液体に包まれていました。
僕でした。
僕でした。
僕だけ。
僕
僕?
繰り返し。
繰り返します
繰り返します。
ずっと、ずっと、永遠に。
繰り返します
僕。
僕だけ
僕だけが
溺れていました。
彼は
?
君は
嘘つき