shk side
苦しそうに笑うnakamu
こんな苦しそうなnakamuは俺の知っているnakamuではなかった
いつも笑顔で楽しそうで明るくてみんなのムードメーカー的存在
見ているだけで、俺まで苦しくなってしまう
nk「シャークん…?」
心配そうに顔を覗き込んで来る彼、俺は咄嗟に顔を背けてしまった
shk「勉強しよ!勉強!」
nk「…そうだね、行こっか」
少し不満そうなnakamu
俺はどう接すればいいのか分からなかった
俺は、スクールカウンセラーでもなければ心理についてもあまり詳しくない
俺なんかが大切な人を救えるかもしれない、と思ったのがきっと間違いだったのだ
きりやん先生の言う通り、引いておけばよかった
そんなことを思ってしまう
だけど俺は決めたのだ
大切な兄弟を救うって
だから諦めたくない
諦められない
神様、弱い俺を許してください
shk「nakamu、」
後ろを向き真剣にnakamuを見つめる
「明後日の昼休み、nakamuの教室に行くから」
nk「う、うん?」
少し困惑した様子で彼は返事をした
2日後
nk side
今日の昼休み、シャークんは俺の教室に来る、と言っていた弁当の誘いなのだろうか
普段は別々で食べているから疑問に感じた
弁当を机に置いて頬杖をする
時計の針がひとつ、またひとつと動いていく
それを眺めていると聞き慣れた声が聞こえてきた
shk「nakamu〜!」
俺はすぐに教室から出て彼の元に駆け寄った
shk「なんで弁当持ってるの?」
弁当ではなかったのか、首を傾げる彼
nk「てっきりお弁当のお誘いかとw」
shk「俺もう食べちゃったよw」
軽く笑う緑色
nk「えぇ!?俺シャークんのために我慢してたのに〜」
「こうなったら授業中に遅弁してやる!w」
俺はふざけて早弁ならぬ遅弁というよく分からない単語を口にした
shk「バレないように気をつけろよw」
nk「俺は早弁のプロだから難なくこなしてみせるよw」
そう、俺は早弁常習犯なのだ
shk「こんな話してる場合じゃねぇw」
「早く行くよ!」
強引に俺の腕を引っ張る彼
俺は何となく足を進める
「どこ行くの〜?」
shk「………」
聞いても教えてくれず無言の彼
俺は大人しくついて行くことにした
kr side
MOB生徒「スッキリしました〜ありがとうございます!」
kr「気にしないで、これが仕事なんだから」
MOB生徒「困ったらまた来ますね〜」
kr「じゃあな〜」
MOB君の話を聞き終わって俺は次に来る生徒の確認をする
kr「え~っと…nakamu君…か」
ドアの向こうから怒涛の声が聞こえた
喧嘩でも起きているのだろうか、と思いドアを開けてみる
nk「なんで俺がカウンセリングなんて受けないといけないんだよ!」
shk「だってnakamu、俺には教えてくれないじゃん!」
この前カウンセリングに来たシャークん君、横にいるのはどうやら次の生徒のnakamu君らしい
nk「それは…」
kr「他の生徒に迷惑かかるから中に入ってね〜」
shk「きりやん先生!」
俺に気づいたシャークんが俺の名前を呼ぶ
shk「入ろ!nakamu!」
nk「わかったよ…」
nakamu君は渋々カウンセリング室に入った
nakamu君とシャークん君が隣同士に座り俺はその正面に座る
shk「きりやん先生、俺1人では無理でした」
「心理を…軽く見ていたようです」
落ち込んでいる彼に優しい言葉をかけるべく俺は頭をフル回転させる
kr「大丈夫だよ、人に頼ることはいいことだし」
「助けたいと思うことも正義感に満ち溢れていて君の兄達もきっと幸せだよ」
shk「……!」
シャークん君は分かりやすく嬉しそうにした後、昨日と同様、真剣になった
shk「nakamuは…俺の双子の兄なんです」
「こいつの悩みを解決してやってください」
nk「え!?…俺、悩みなんてないから!」
「大丈夫だって!」
動揺しながらシャークん君を見るnakamu君
shk「分かるんだよnakamuが苦しそうなの」
「俺はそんなnakamu見たくない」
「お願い、きりやん先生のカウンセリングを受けて」
nk「ッ……」
分かりやすく困る水色
「わかったよ…でも、本当に悩みなんてないよ?」
shk「それでもいい、nakamu…我儘聞いてくれてありがとう」
nk「別に…」
shk「じゃあ俺は教室戻るから、きりやん先生、nakamuのこと、よろしくお願いします」
シャークん君は一礼してカウンセリング室から出ていった
kr「さぁて、君の悩みはなにかな?nakamu君」
コメント
5件
プリンさんノベルもかけるとか最強じゃないですか((
次回:医者組の密談((((