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子供達の感情神

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子供達の感情神

23 - 19話、未来への判決。

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2025年04月18日

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2章:生と死。

19話:未来への判決。

朝日秀蘭あさひしゅら

→痛覚 創造を具現化する能力

導奇秋みちびきシュウ

→視覚 生死を導く能力

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「裁判…?というかシュウさん今、ウカイハ様って言った!?」

「ん…?そういえば其方にはまだ会っておらんかったのぉ。我は創造神であるウカイハ。其方達、改めてよろしくたまうたもうぞ。」

ウカイハは空気を読まずに淡々と自己紹介をする。

…が着いていけてない夏希にシュウが旅の目的やら、感情の印やら補足した。それでようやく、


「だからなのね…。なんだか神様っぽくないけど…」

と納得してくれた。

「夏希、!それ言っちゃダメ…」コソコソ

「え…やば。ありがとう秀蘭。」コソコソ

「其方達、聞こえておるぞ。」

私たちはビクッと体を震わす。…怒られちゃうかな…?

「まぁ良い。今はこやつじゃ。」

そう言って、ダインを見つめる。

ダインはという存在を目の前にし、手先を震えながらも、覚悟が決まっているかのような瞳でウカイハを見つめ返す。


「俺のことは好きにしろ。…殺してくれたっていい。コイツらが…コイツ夏希が俺を認めてくれた…。それだけで十分なんだ。」

ダインは長年の邪念から解き放たれ、このまま死んでもいいという安心と覚悟の顔で伝えていた。

「なるほどな。では其方達はどう思う?」

ウカイハは私たちに意見を求めた。

「僕は、しっかりと罰を受けるべきだと思う。少なからず怪我人は出たし、建物を壊したんだから。」

「私もよ。シュウさんだってケガしたんだもの。でも…少し複雑ね。」

シュウと夏希はしっかりと意見を述べた。

「其方は?」

「私、は…」

私、は…?どうだろう。分からない。

「秀蘭!考えちゃっても大丈夫だよ、僕がいるから!」

「…!」

そっか。


なら、私、は…


「私は、ダインに感謝したい。」

「え…?」

「この騒ぎがきっかけで、想像する事が少しだけど…怖くなくなったから。」

みんなが驚く中、ウカイハは微笑んで判決を出す。

「なら、其方はこやつたちの進む未来の手助けをするのじゃ。」

「そ、それは創造神!俺は…だって…」

ダインは思いもよらなかったのか、慌てて別解を求めた。

「もうその気持ちだけで罪を償おうとしているじゃろ?それに、こやつらは行方知らずのに会おうとしている。その過酷さ。賢い其方ならわかるじゃろ?」

間が空く。

それでもダインは考えつつも、理解したように頷いた。

「あぁそれと、もし志し半ばで何かを感じたならば、そこで止まってもよいぞ。」

「は…?」

「そのままの意味じゃ。罰だけでなく、全員の想いを踏まえて判決を出すのが裁判じゃろ…?…まぁ、こういうのはあやつの方が…、」

あやつ…?と引っかかるところはあるものの、今この場にいる全員がウカイハの言葉を受け入れた。

「でも、まだ其方にはやるべき事があるぞ…」

「…。ああ。感謝する。」

「…さっ!我はまた寝るとするか、はぁ〜」

そう言って、ウカイハは良いことをした!という満足した様子で去って行った。

一体次は何百年寝るつもりなのだろう。






ールードレン院ー

「…ってわけで、。…申し訳なかった。」

ダインは自分の口で仁男さんや子供たちに謝罪した。

中にはダインを睨む子、怖いと泣く子、理解できずにいつも通りヘラヘラする子など、様々な感情で聞いていた。



…その中で、心にまでしっかり深く落とし、真剣に考えた表情で仁男さんが話し出す。

「…。私はいつも、色んな状況の子供を受け入れ尊重してきた。夏希をはじめとした子供たちが成長し、社会に溶け込めるよう、悪いことをしたら正しいことを教え、互いに思いやりながらここまできた。」

仁男さんは一気に想いを伝えた。そして、

「君は…創造神様のお言葉を受け、間違いを正そうとしている。私の子供たちと一緒だ。

…しっかり役割を果たすんだよ。」

「…!はい。」


お人よしとは違う、厳しい優しさで仁男さんは応えた。

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