wntt キャラ崩壊あります
 wn「」 アイドル(〇〇)
 tt『』   教師
 他[]〈〉
 
 
 tt視点
 『〜〜♪』
 俺は佐伯イッテツ。毎日スマホを片手に鼻歌を歌って通勤している。田舎住みで周りに人はいないため、いつも家の最寄り駅までイヤホンの音量をガンガンにしてリズムに合わせて歩いている。
 『何回聴いても飽きないぞォォ‼︎ウェンくんほんとにサイコーッッ‼︎』
 
 画面に映るサイコーな歌声でサイコーな歌を歌うサイッコーな推しが今日もキラキラ輝いている。赤城ウェン、それは俺の最推し。彼がデビューした時から知っていて今はもっともっと大好きだ。いつも笑顔で明るくて仲間想いでみんなを照らしてくれるギャルなのだが、時には毒舌…それととにかく顔も良い!!!そんな魅力的な人……『推さないはずないだろぉッッ‼︎』
 🌩️[お前声でけぇよ。ここ職員室だぞ?]
 🌩️[それもう何回目も聞いたわ]
 🐝〈な笑毎日聞かされる身にもなってくれ笑〉
 🌩️[てか俺そろそろ生徒の名前覚えないとなぁー。一年が入ってもう1週間だし…]
 🐝〈俺はもう自分のクラス全員覚えたで!〉
 🌩️[まじ!?すげぇ!!]
 『……』
 彼等は宇佐美先生と緋八先生。俺と同じ年にこの高校に赴任してきた。毎日2人に推しを布教しているが、なかなか興味を示してくれない。もぉー‼︎何で⁉︎こんなん推す要素しかないのに‼︎
 🌩️[…やべ、俺次授業あるわ。行ってくる]
 🐝〈あ、俺もや。ほらテツも遅れんで?〉
 『…はーい。』
 2人に引っ張られながら俺は担当の教室へと向かった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 先生さよならー!
 『はーい、さよなら〜』
 よし、定時を過ぎた。
顧問を務める水泳部の部員たちに挨拶し、俺は荷物を持って爆速で帰る。そう、今日はウェンくんが表紙に載った雑誌が発行される日だ。そのために今日と明日の仕事を全て終わらせておいた。俺だってやる気を出せば無敵なんだッ‼︎
俺は急いでコンビニへと向かう。
 『おぉ、あった…!!』
 なかなかの田舎だからまだ誰にも取られてなかったようだ。俺は息が荒かったので一旦深呼吸をし、雑誌を親戚の赤ん坊かと思うくらい丁寧に手に取った。
 『今日も顔が良い‼︎』
 表紙に載るだなんてウェンくん、大きくなったもんだなぁ。
どんどん有名になって嬉しい反面、なんだか遠い存在のように感じてしまう。
 
 『げッ⁉︎』
 いちじゅうひゃく、せん…?この雑誌あまりにも高すぎないか!?いつもみたいに保存用と鑑賞用とで何冊か買いたいけどタバコも吸いたいし今月は金欠……一冊で我慢するかぁ、
 
 
 
 ありがとうございましたー
 俺は雑誌を両手にしっかりと握りしめ、コンビニから出る。地面に伸びる自分の影が少し寂しそうに映る。
 「あれ?佐伯先生??」
 俺は誰かに呼ばれたので下げていた顔を上げた。
 (その制服…うちの生徒か。とりあえず挨拶挨拶!)
 『あっこんばんは〜』
 「へー、先生雑誌買うんだぁ。なんか意外〜。」
 『普段はあまり買いませんがね…笑』
 「あれ、その表紙…」
 『ッッ!この人知ってるの⁉︎』
 「まぁ…一応?先生の推し、なんですか?」
 『そうそうそう!先生、赤城ウェンくんのオタクやらせてもらってます!!ライブも何回か行っててぇ、SNSも勿論毎日追ってます…!…あ”っ‼︎』
 俺、生徒に自分語りしすぎてしまった、、。つい興奮してペラペラと……
 「そー、なんですか?ガチファンってことか…」
 あれ、この反応的に引かれた、?
そりゃあそうだよね、今どきの男子高校生はこんな30手前のオジサンの趣味なんか興味無いのに…なんかのハラスメントとかで捕まんないよね?俺
するとその生徒はだんだん俺に近づいてきて、上目遣いで
 「…ありがとっ♪」
 と言った。俺はその声を聞き思わず尻もちをついてしまった。
何度も何度も、親の声より聞いてきた、赤城ウェンの声がしたからだ。
 「じゃあせんせー。また明日」
 『ッふぇ…⁇』
 声真似…な訳がない。この俺が声真似ごときで間違えるなんてこと絶対にありえない、、でも髪の色も雰囲気もウェンくんとは全く違う。
ほ、ほんとにあの生徒がウェンくんだったら……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 翌朝
 『あれ、もう朝…?』
 昨日のことがあり、全く眠りにつけず気付いたら朝だった。ただでさえ定期テスト前で忙しくて寝る時間も惜しんでる時期なのに…頭が少しクラクラする中、俺は学校に行く準備をした。
 
 
 
 先生おはようございま〜す!!
 はーざいまぁす
 『はーい、おはよ〜』
 よし、みんな登校したかなー?
 …あ、やばい。なんかクラクラしてきた。今年はもう春も夏並みに暑すぎる、から…
倒れそうになったそのとき
 「おぉっと、先生大丈夫!?」
 『あぁおはよぅ…って、エ”ッッ⁉︎』
 目の前に現れたのは俺が一晩中、頭から離れなかった彼だった。
 『えぇぇえっと、あ、エット』
 「せんせー落ち着いて笑とりあえず保健室いこ?」
 『で、でもそんなことしたら遅刻しちゃうよ‼︎』
 「へーきへーきー。いつも遅刻してるからさ笑」
 「しかも1人だけだと危ないでしょ?」
 彼は俺をおんぶした状態で保健室へと向かった。俺は良い年してこんな姿誰かに見られたら恥ずかしいという感情よりも本当に彼が自分の推しなのかどうかということで頭がいっぱいだった。
 
 
 「今保健の先生居ないみたいだね。とりあえずベッド…」
 『べ、べべベッド!?//』
 「ふっ笑先生流石に寝不足すぎ笑目の隈凄いよ?」
 彼はそう言い、顔を近づける。
 『ぢ、近ッッ!!』
 「先生顔近づけただけで照れてんの?笑かわいー」
 『ッッ!!//』
 
 俺は彼に支えられながらベッドに座った。
し、静かだぁ。なんか話さなきゃ、でも名前知らないんだよなぁ…
 『キミ、もしかして……赤城ウェンだったりする?』
 俺はずっと気になっていたことが心の内に収めることができず、つい口を開いてしまった。
 「…そーだよ。」
 『‼︎』
 「あの声だけで分かっちゃったかー。結構雰囲気とか変えて分からないようにしてたのに」
 「でも先生ならバレても…」
 『??』
 「そういえば先生は俺の何処が好きなの??」
 俺の知ってるウェンくんはいつも“僕”呼びなため、“俺”と言っていることに何だか違和感を感じる。
 『えっと…顔も声も勿論好きだけど、明るくてみんなを笑顔にしてくれるところとか、優しくてかっこいいところとか、全部全部好き!』
 「!!」
 『い、嫌だよね。リアルで歳上の人からこう言われるの…、』
 「…俺さぁ、実は先生がこの学校で教師してるのを知って来たんだよね。」
 『…えっ?』
 「オープンスクールで偶然先生を見つけて、絶対にこの高校に行こうって決めたんだよ」
「先生覚えてないでしょ〜!俺が小学生の頃、クラスの子達にいじめられてて、そこを先生に助けてもらったんだよ!!」
 
 『えぇ!?あの時のぽっちゃりの男の子、ウェンくんだったの⁉︎⁉︎…今と違いすぎて全然わからなかった。』
 「そーだよ??あの事があって俺は必死にダイエットして、勉強も頑張って、たっっくさん自分磨きしたんだから‼︎」
 「俺にとって先生は…ヒーローだから//」
 静かな空間なのに、後半はもう彼の声が聞こえなかった。残ったのは唇の動きと、少し照れた表情だけだった。あまりにも予想外の展開に、俺は言葉を失う。外からの風がカーテンを揺らし、部屋の中の熱をゆっくりと冷ましていく。
 
 キーンコーンカーンコーン
 『あ、チャイム…』
 
 「先生これからももっと僕を推してよ‼︎僕も精一杯頑張るからさ!」
 『!』
 「今度のライブも絶対来てよね〜!」
 『そりゃもちろん!!』
 
 
 
 
 
 
 
 「……あ、そうだ」
 彼は何かを思い出したかのように一度視線を落とした。彼は自身の口元に人差し指を立てながら言う。
 
 
 「こんな俺、知ってるの先生だけだから。2人だけの秘密。ね?」
 
 
 
 彼が向けた笑み。それは俺が今まで一度も見たことのない、艶めいた表情だった。そして彼は俺の耳のすぐ近くまでゆっくりと顔を寄せる。
吐息が触れるほどの距離で、彼は掠れるように囁く。
 
 
 「こんな俺でも好きでいてね?♡」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ギャップ萌えってさぁぁ⁉︎🫵🫵🫵
コメント
3件

マジで良かったです、、、、。 ttがガチオタなのもwnがアイドルなのも解釈一致すぎてつらいです ありがとうございます😭