「俺に飼われてほしい。」
意味が分からなかった
ギターの弦が切れて急いで取り替えてるとき、目の前にしゃがみこんで元貴が言った
頭にはてなが浮かぶ中元貴が続ける
「餌だってあげる、お手お座りできたら撫でてあげる、たくさん。たくさん可愛がるから」
人を、若井を飼いたいの。犬として
そう言われた
悪いけど本当に意味がわからない
けれど、俺の肩を掴んであまりに真剣そうな剣幕で言うもんだから、これは本気なんだって悟った
「いかがわしいことも…しないよ」
なにそれ
当たり前でしょ?
俺の事そーゆー目で見れないでしょ?
「まって、まってまって」
「何言ってんのか全くわかんない」
「ごめん、なんて言えばいいかな」
「いや、もう意図は十分伝わってるよ」
「なんで飼いたいって言ってんのかがわかんないの」
する元貴が唐突に顔を近づけてきて言う
「…好きなものは手中に留めておかないと、ね?」
あ、
こいつ本気だ
承諾したはずがないのに、元貴の冷たい手が首に触れるのを不思議と受け入れている
「好きなんだよ、若井の声も、手も、首も」
「でも、ずっと握っとかないと離れて行っちゃいそうで」
冷たい手が、鎖骨から項に這うように移って行く
そのまま後頭部の髪を巻き込んで頭を掴まれたと思いきや、そのまま唇を奪われた
はふはふと吐息を漏らしながら乱暴に唇がぶつかって、力いっぱいに元貴の胸板を押すのに、どこか無力で
元貴に口内を犯されそうになったとき、不意に我に返り、幼なじみとしてしまっているという事実が俺の腕を動かした
「…ッ」
一瞬離れたときを見計らい、思い切り元貴を突き飛ばす
「…あほ…なに…してんの」
「…本気だよっていう…意思表示」
肩で息をしながら言った言葉なのに、その言葉の返答をバツが悪そうに言う元貴に腹が立った
「…帰る、ちょっと今の元貴おかしいよ…ッ」
「…」
下唇を甘噛みしながら少し俯く姿が、捨てられた犬のようで、罪悪感が滲んだ
そう思いながらドアノブに手をかけた途端__
「はッ、ぁ…もと…ッ」
「お願い、許せよ」
首に手がかかり、呼吸の軌道が強い力で閉じられ、脳に酸素が回っていない
その感覚が身体中にめぐり、
力が
抜け
首に当たる革の質感と金属の冷たさを感じ、意識が消えた
「…」
「手荒だったけど、
頑張った甲斐あったよね…」
大切にするね、若井
to be continued
⚠️暴力、無理矢理、主従表現 有
飼われる人間と飼う人間の話
🔞中心で書くかと
コメント
3件
大好き😍
好きです!✨️
天才すぎる👍🏻👍🏻👍🏻