この作品はいかがでしたか?
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⚠自傷や虐待等を示唆するような内容があります。苦手な人は見ないでください。
今日も今日とて、起きれば鏡を見る。
そこに写るは、この世で最も醜い私という存在。
学校に行くのが億劫で、玄関で座り込んだ。通り行く人々は、まるで自らの醜さを見るような表情で私を見つめる。
「貴方は異常者だ。」
その通りだ。
私は鏡なのだ。
人の醜さを、この痩せ細い粗末な体に、溢れ出るほど詰め込んだのだ。
「普通にしてくれ」
それができれば、今頃私は笑っていただろう。
それができず、今私は嘲笑っているのだ。
ふとどこかが痛んだ。
手首の傷は、もう痛くない。
首の傷も、もう痛くない。
足首も、打撲も、背中も、痛くない。感じない。まるで死んでいるようだ。いや、生きている。
ただ、心が痛んだ。
どれだけ絆創膏を貼っても、治らない。
どれだけ、傷付けても生き続ける。
いや、死に続けている
きっと、私は、生きるのを終わらせるまで、永遠に死に続けるのだろう。
妹達が私の為に苦しんでいるのを他所に、私は自分勝手に、自分を傷付ける。
最低だ。
無能だ。
全く本当に嘲笑えるな。
そんな思考を巡らせて、私は立ち上がった。
この世で一番、弱い私を嫌っているのは私だ。
この世の中で誰よりも醜い私を、誰よりも嫌っているのは私だ。
「私達はお姉ちゃんが大好きだよ。」
私もアンタ達の事が大好きだよ。
愛してるんだよ。
何も出来なくて、ごめんね。
目線:愛羅 鏡花 (17歳没)
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