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仁人「……容疑者、佐野勇斗。
観念しなさい」
声は低くしてカッコつけてるけど、
声が少し上ずってる。
勇斗「警官さん、俺は無実だよ〜
冤罪だよ〜」
仁人「黙れ!
証拠は揃ってる」
仁人は勇斗の目の前に立って、
おもちゃの警棒を軽く勇斗の肩に当てる。
仁人「素直に白状すれば、罪を軽くしてやる」
勇斗「白状って……何を?」
仁人「俺のアイス、勝手に食ったこと。
俺の枕で寝てたこと。
俺のシャツ着てたこと……全部」
勇斗「それ全部、恋人として当然の権利じゃん?」
仁人「……ふざけるな!
容疑は重いぞ」
仁人は勇斗の顎を指で軽く持ち上げて、
顔を近づける。
仁人「観念しろ、佐野」
勇斗「警官さん、顔近いね。
心臓の音聞こえてるよ?」
仁人の耳が一気に赤くなる。
仁人「……っ、黙れ!
今は取り調べ中だ」
勇斗「取り調べって……
警官さんが犯人にこんなに近づくの、
職権乱用じゃない?」
仁人「うるさい……
お前が逃げられないようにしてるだけだ」
仁人は勇斗の首筋に指を這わせて、
ゆっくりと鎖骨の方へ下ろす。
勇斗「ん……警官さん、触り方が優しいね」
仁人「……黙ってろ」
勇斗「でも俺、警官さんに触られるの……嫌いじゃないよ」
仁人「……っ」
仁人は勇斗のシャツの裾をたくし上げて、
腹筋を指でなぞる。
仁人「ここに凶器を隠してないか……確認する」
勇斗「凶器って……警官さん、俺の体のことそんなに知りたいの?」
仁人「黙れ……!
今は犯人なんだから……」
勇斗は手錠で繋がれたまま体を少し前に傾けて、
仁人の耳元で囁く。
勇斗「警官さん……俺のこと、
本当は逮捕したくないんでしょ?」
仁人の手がピタッと止まる。
仁人「……何を言って……」
勇斗「だって、手錠の鍵、
警官さんのポケットに入ってるのに、
まだ外さないもん」
仁人「……っ……うるさい……」
仁人は勇斗の胸に手を当てて、
心臓の音を確かめるように触る。
仁人「容疑者……心拍数が上がってるな」
勇斗「警官さんが触ってるからだよ」
仁人「……黙れ」
仁人は勇斗の唇に自分の唇を重ねる。
最初は軽く、取り調べの続きのように。
勇斗は手錠で動けないまま、
仁人のキスを受け止める。
キスが深くなると、仁人の手が勇斗の背中に回って、
強く抱き寄せる。
勇斗「警官さん……俺、逮捕されてもいいよ」
仁人「……バカ……」
仁人は勇斗の手錠の鍵を取り出して、
カチリと外す。
仁人「……容疑は……
一旦保留だ」
勇斗は手錠が外れた瞬間、
仁人を抱き寄せて、
今度は自分が仁人をソファに押し倒す。
勇斗「じゃあ今度は俺が取り調べる番だね」
仁人「……っ……待て……
立場が逆だろ……」
勇斗「警官さんが犯人になっちゃったんだよ」
仁人「……お前……最低……」
でもその声は、
もう抵抗というより甘えた響きになっていた。
勇斗は仁人の制服のボタンを外しながら、
耳元で囁く。
勇斗「警官さん、
俺のこと……ちゃんと逮捕して」
仁人「……バカ……
もう……好きにしろよ……」
二人は制服と手錠を絡ませながら、
夜を深くしていった。
仁人「……警官なのに……
犯人に負けた……」
勇斗「犯人が警官さんを大好きだから仕方ない」
仁人「……うるさい……
でも……俺も……大好き……」