テラーノベル
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帰りの時間になっても、俺は席を立たずにいる。
窓の外では、少し色付いた木の葉が風に揺れていた。
「──ぱ、」
「─じゃ──」
「おい!じゃぁぱ!」
「うわ、びっくりした、なに」
若干俺の顔を覗き込むようにたっつんは声をかけてくる。
「なに、ちゃうわあほ。もう3回呼んどる」
「…まじ?」
「おおまじ、そんなことより、お前のこと呼んでるやつがおるで」
たっつんが指さす方向に、彼はいた。
「…!うり、どうしたの?」
教室のドアからヒラヒラと手を振ってこちらを見ている。そこにぱたぱたとスリッパの音を響かせ向かう。
「いや、今日部活ないから一緒に帰れねぇかなって」
「うん、大丈夫だよ、ちょっと待って、支度してくる」
「ゆっくりでいいよ、待ってる」
俺より年下だというのにこの圧倒的できる男感。こういう所に惹かれたんだろうな。
「帰る約束?」
「うん、だからごめん、今日は…」
「ええよ、あいつと帰ることもそんなないやろ」
「うん、ありがと」
先程までぼーっとしていたため、何も準備していないことに気がつく。俺がそんなことやっている間にたっつんはもうすでに教室を出ようとしていた。
「…ぅっす」
「ん、おつかれさん」
うりは少し気まづそうに、たっつんは軽くポケットから一瞬手を出し、そしてまたポケットに入れる。
「あ、おいじゃぱぱ、お前今日日直だろ」
「え?あ、はい」
さっきまで話しかける脈絡など一切なかったくせに急にこちらに向けてくるということは、先生からだいたい何を言われるか予想は着いていた。
「これ、進路指導室に持ってってくれ」
「えぇ…っす、」
うりも今の会話を聞いていたであろうから、そちらをちらっと見て、ごめん、と軽く会釈する。
「全然いいよ笑俺もついて行っていい?」
「え?逆にいいの?」
先生に話しかけられている間も手を動かしてはいたので、身支度を完了させ、うりの元に向かう。
「どうせ一緒に帰るじゃん」
「まあそうだけど…」
「なに、そんなに不満?俺と歩くの」
「そんなこと言ってないでしょ…」
「…さっき、何考え事してたの?」
「え?うーん、…なんだっけ」
「忘れんのはや、笑」
「ま、いいや、早くそれ届けて帰ろ」
「うん」
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コメント
5件
うわ、この空気感めっちゃ好きだわ。教室の夕方の感じとか、たっつんとのやりとりの軽さ、うりの「できる男感」のギャップ…もう全部に刺さる。特にうりの「ゆっくりでいいよ、待ってる」って台詞、さりげないけど優しさが滲んでてずるい。じゃぱぱが何考えてたのかも気になるし、この3人の関係性、これからどうなっていくんだろう?続き読みたい🔥