TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

フロリジナル

一覧ページ

「フロリジナル」のメインビジュアル

フロリジナル

1 - 第1話

♥

63

2025年06月17日

シェアするシェアする
報告する

五感

人間は死ぬ時に五感を一つ一つ失う、聴覚、視覚、触覚、味覚、そして最後に残るのは嗅覚


フェーズ1が始まる前。簡単に言うとメジャーデビュー前。君に出会った。


事務所に入ると背の高い君がいた。

「こんにちは。今日はよろしくお願いします。」

どうやら違う事務所の人。研修に来てるらしい。

そんな彼に一目惚れだった。ボサボサでピッチピチの服を着て、いかにもヤンチャそうなのにどこか柔らかさを感じる人だった。


パシっ

「うおっ!?」

僕は気づけばその人と手を掴んでいた。

「あの!バンド入りませんか?」

「バンド……?」

「99%メジャーデビュー出来るから!」

「へっ?あのっ?」

「キーボード弾けますか?」

「ピアノなら……ひけます。」

「ちょっと来てください!」

「うえっ?あっ?えとっ。」


僕は君の手をひいて自分の練習部屋へ引き寄せる。まず親友の若井に紹介した。


「元貴っおまっ大丈夫かよ。」

「大丈夫!ピアノ弾けるらしいから!」

「そこじゃねぇよ。」

「ごめんなさいっやっぱ僕には……。」

「えっと……。名前聞いてませんでしたね……。」

「大森元貴です!よろしくお願いします!」

「藤澤涼架です……。」

「じゃあ涼ちゃんだね!よろしく!」


バンドのデビューは一直線に進んで行った。


最初は小さなライブ会場だったがいつの間にかアリーナになってだんだんと波に乗ってくるようになった。


でも。僕は今、このまま進んでいっていいのか。と不安になり、活動休止をした。


「元貴。ごめん私抜けるね……。」

「はっ……?あやか何言って……」

「自分のしたいこと見つけたの。本当に自分勝手なことは分かってる。でも……ごめんなさい。」

「わかった……。」


あやかが抜け。


「元貴。ごめんね。活動開始前に言うんだけど。俺も抜ける。」

「高野も……?」

「俺、大学に行って先生をしたいんだ。」

「そっか……頑張ってね。」

「じゃあミセス終わりかな?」

「……。それだけはやめて欲しい。続けて欲しい。今でも待ってる人がいるんだ。だから解散だけは……解散だけは……やめて欲しい。」

「そっか。……わかった。」


あの日高野の言葉が無ったら解散していたと思う。


そしてミセスは3人で。2人の気持ちを背負って活動開始を進めた。

loading

この作品はいかがでしたか?

63

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚