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第10話「幹部席」
会議室に入った瞬間、空気が一段重くなったのが分かった。
長いテーブル、その奥。
そこに新しく用意された席へ、私は静かに腰を下ろす。
莉「……失礼いたします」
視線が一斉に集まる。
昨日まで“部下”だった人間が、今日から“幹部”。
これに違和感を抱かない者の方が少ないだろう。
竜「いや〜、マジで来たな。この席に」
軽い調子で言ったのは灰谷竜胆だった。
莉「……私も、少々実感が湧きません」
蘭「でも事実でしょ? すごいじゃん、莉々ちゃん♡」
莉「そういう軽い言い方はお控えください」
蘭「え〜、冷た♡ そこがいいんだけど」
にやにやと笑う蘭を一瞥し、視線を正面に戻す。
ココは資料をめくりながら、淡々と口を開いた。
コ「実力、判断力、処理能力。全部揃ってる。幹部昇格は妥当だ」
莉「……評価、ありがとうございます」
三途は腕を組み、鋭い目でこちらを睨む。
三「立場が上になったからって、調子に乗るな。今まで以上の結果を出せ」
莉「承知しております。ご期待には、必ず」
短く答えると、三途は鼻で笑った。
万次郎は椅子にもたれ、ぼんやりとこちらを見る。
万「面白くなりそうだ」
それだけ言って、もう興味を失ったように視線を逸らした。
会議は滞りなく進み、業務連絡と指示だけが淡々と交わされていく。
だが、以前とは明らかに違う。
――この場で、私の意見が“幹部の一人”として扱われている。
それが、少しだけ居心地が悪かった。
会議後、廊下を歩いていると、背後から足音が二つ。
蘭「莉々ちゃ〜ん♡」
竜「幹部昇格、おめでと」
莉「……ありがとうございます」
蘭「いや〜、まさかここまで来るとは思わなかったなぁ♡」
莉「私も同感です」
竜「でも、これからは対等だな」
莉「いえ。立場は変わっても、業務内容に違いはございませんので」
蘭「相変わらず真面目だねぇ♡ もっと肩の力抜きなよ」
莉「必要ありません」
竜「即答だ」
蘭「そこが可愛いんだけどなぁ♡」
莉「理解不能です」
淡々と返しながら歩く。
だが、廊下の視線がいつもと違う。
部下たちは、明らかに距離を取り、
畏怖と緊張を含んだ目でこちらを見ていた。
――幹部。
その二文字が、私と周囲との間に、見えない壁を作った。
自室に戻り、デスクに向かう。
資料の山。
処理予定、現場報告、死体処理の記録。
どれも、いつも通り。
そして部活も何人かもう用意されてるらしい。。
莉「……結局、やることは変わりませんね」
小さく息を吐く。
ふと、自分の手を見つめた。
この手が、ここまで来るために、
どれだけの血と痛みを越えてきたのか。
――思い出す必要はない。
過去は、既に切り捨てた。
そう、思っているはずなのに。
胸の奥に、わずかな違和感が残る。
莉「……仕事に戻りますか」
静かに呟き、再び資料に視線を落とした。
だがその時、脳裏をかすめたのは――
白い壁と、冷たい金属の感触。
一瞬で消す。
私は、もうあそこにはいない。
ここにいる。
梵天の、幹部として。
もう違うんだ。
投稿頻度低くても許して
これでも 超頑張ってる方なの🥲
一日に2個かいたら、
一年分ののう脳みそ使っちゃうよ☆
あと最近痛いのにハマってる
ごめんね。