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(SEITO視点)
「…続き、見に来てくれへん?待ってるからな、」
そう言い残して、カイリュウの元を去った。
そして、俺は、今。
「〜〜〜っ、あ”あ”ぁ〜〜〜っ!」
家に帰ってきてから、ずっと 枕に顔を埋めて、声にならない声を発している。
カイリュウに言ったことを思い出して、恥ずかしいやら、苦しいやらで、もうわけわからん。
あぁ、俺、なんて事してしまったん??
カイリュウが、これ以上を望んでいないのがわかった。
でも諦めきれへんくて。
家に呼び出すなんて。
こんなん絶対来てくれへんやん、と泣きそうになる。
「…あぁ、今何してんねんやろ…」
笑った顔、怒っていた顔、俯いた顔、今日見たカイリュウの表情が頭に浮かぶ。
「はぁ…」
ゴロン、と横を向くと、あの日の事を思い出してしまう。
カイリュウがここにいて、俺の手を頬に当てて、笑って。
思い出すと、胸がギューッとなる。
あの日に戻れたら、俺はキスなんてせぇへんのやろうか。
あの時、酔ってたのもあるけど、カイリュウの事を可愛いと思った。
俺のスウェットを着た時も、ぶかぶかで可愛いなーって思った。
カイリュウといると楽しいし、ずっと笑ってまう。
家に来たいと言われる度、またなん?って笑ってたけど、本当はいつも嬉しかった。
ザストの時から歌声が好きで、普通にあの時から推してたし、まさかこんな仲良くなるなんて夢にも思わへんかったけど。
今じゃメンバーの中で1番気が合うし、一緒におるし、おりたいし、他の奴がカイリュウとおるって聞いたら、俺も行く!って行っちゃうし。
誕生日とか、独り占めしたくなって、朝まで一緒におるし、他の奴に祝われるとかなんか嫌やし。
カイリュウを、誰にも渡したくないって気持ちが、前からあった。
俺、あの時、なんでキスしたんやろ。
酔ってるからって、気にもならへん男友達に?
俺ってそんな奴やっけ?
またあの日に戻ったとしても、俺はキスをしてまう気がする。
あれ?…俺ってもしかして、ほんまは前からカイリュウの事好きやったりしたん……?
男やから、それが”友情”って思って、疑いもせえへんやったってこと、?
ナオの事好きなんか?って聞かれたときは、ほんまに自分の気持ちがわからへんかった。けどその後カイリュウが怒って聞いてきたときは、なんで俺ハッキリ言わんかったんやろ。
…俺、もしかして嫉妬してほしかったんかな。
キスした事覚えてなかったの、そういえばちょっとイラついたやん。
自分からしといて、何イラついてんねん。
キスしといて、ナオのこともはっきりせんで……
……え、まって?俺ずる…っ…ずるい男やん……?!
「お前ずるいわ、」
カイリュウの言葉を思い出す。
「…………ほんまにずるいやんけ、俺…」
今更、なんであんなにカイリュウが怒っていたのか理解して自分の愚かさに嫌になる。
…でも、怒ってたってことは、ナオに嫉妬したってことやんな?
「あぁもう分からへん…………」
情けない言葉を放っていると、インターホンが鳴った。
「っ?!っ、は、はい!!」
慌てて出ると、モニターにカイリュウの姿が映っていた。
「来たで」
「っ、!…いま行く、、!」
カイリュウの姿を見た瞬間、心臓が飛び出そうなくらい嬉しくて、大急ぎで玄関のドアを開けた。
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