私の頬に手を当てがった彼が、
「君を見ていると、無性に責めたくもなって……」
唇を奪い、舌を絡ませる。
「加減が、どうにもきかなくなる」
「……うん、いいの…」彼の舌の熱さを感じながら抱きついて、自らもより深く口づける。
「……好きなの、だって……」
もっと、ずっとこうしていたいと思う。息ができないくらいのキスをして、ぎゅうと背中に腕をまわす。
「……そんなにしがみついて、これ以上加減ができなくなったら、どうするんです…」
低く響く声音が、身体の奥から快感をさらに喚び覚ます。
「…ねぇ、もう……し、て…」
「……何を、です?」
「……わかってるのに、」
「…いいえ」と首が横に振られ、耳へひたりと唇が付けられて、
「ここを、こんなにとろとろにして……」
甘ったるく囁きながら、我慢できないくらいに濡れた一点をねろりとなぞり上げる。
「あぁっ…もう……っ」
中を掻き混ぜて蠢く指に、身体がびくびくと震える。
「……耐えられないのなら、どうしてほしいのか口にしなさい。さっきも言えたのだから、言えるでしょう?」
内奥を弄る彼の手を捕らえ、上目にその顔を見上げる。
「……私を本気にさせたのは、君だ」
冷ややかな眼差しに見下ろされて、彼にはどう足掻いても逆らえないのを感じる。
「…………挿れて、ほしいの…」
息を呑んで、ようやく口にすると、
「……そう、それでいいんです……」
髪を片手で梳くように撫でながら、下半身を割りずくりと彼自身が押し入った。
「あっ…はぁ…」喘ぎが抑えられない。
「抱いて君を……壊したくなってしまいそうで」
「……壊して、それくらいに…抱いていて……」
「……それ以上私を煽ると…んっ、どうなっても…知りませんよ…」
突き上げられて快感に打ち震えながら、「……どうなっても、いいの…」と、口にする。
「……君は、本当に……」言葉の途中で、唇に食らいつくような口づけを強いられて、
「私を、どれだけ好きにさせたらっ……」
腰がきつく抱えられ、互いの絶頂が近いことを感じる。
「……ん…あぁっ…」彼の喉を艶っぽい声が迸って、「……私は、君以上の愛を、知らない…っ」果てた身体を私の胸元にドッともたせかける。
息をついて上下する彼の胸の熱さを感じ取りながら、乱れてバラけた髪をくしゃりと片手に握って、
「……知らない、私も……あなた以外の愛は」
熱の籠もる唇を重ね合わせると、
混ざり合う吐息さえ愛しくて、こんなにも愛してる人はいなくてと……心から思えた。
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