……抱き合って眠るひとときさえ、愛おしくてかけがえがないと感じる。
彼の胸に顔をうずめて、
「……一臣さん」
愛する人の名を呼びかけると、
「……うん?」
睫毛に縁取られ綴じていた瞼が見開かれた。
「……まだ、眠っていなかったんですか?」
虜まれそうに美しいその顔を仰ぎ見ると、
「うとうとしていて……君の夢を見ていました…」
口角が緩やかに引き上げられ優しげな笑みが返った。
「夢の中の私は、どんな感じだったんですか?」
彼が夢に見ていた自分に興味が湧いてくる。
「……夢では、君は可愛いくて大胆で、私を翻弄していて……」
「……えっ、そういう夢を見ていて?」
彼の夢の内容に胸がドキドキとしてくる。
「ええ、抱き合って眠るこの状況で、そんな夢を見ない方がおかしい」
彼がそう口にして、「……どうしたんです? 鼓動が激しくなって」と、無性に高鳴る私の左胸に手をあてがった。
「だって……」素肌に直に触れる彼の手の平の感触に、ますます赤面しそうで目を伏せると、
胸の膨らみが片手でやんわりと揉みしだかれて、二本の指できゅっと先が摘まみ上げられた。
摘まんだ乳首がそのまま口に含まれ吸い付かれて、「や…ん…」ベッドの上で身体を捩ると、
「おとなしくしていなさい」
低く抑えられた彼の声が浴びせられて、ぞくりと全身に震えが走った。
私を責める声音はかつてを思い起こさせる冷ややかさで、
だけどかつてとは違うのは、責め立てる彼に欲情が煽られてしまう私を感じること……。
「…んっ…」と、半開きの口から声が漏れると、
「……いい声だ…」彼が呟いて、
「……君には、いつも煽られる」私が思っていたのと同じことを口にした。
胸を離れ肩から首へ這い上がった唇が、頬を伝って口づける。
「……ずっと、君とキスをしていたい……」
甘い囁きと共に舌が巻き取られ、舌の根を引き出す強さで絡め取られる。
口内をまさぐる彼の舌が内側の粘膜を蹂躙して、口づけが深まり激しさを増す。
「していて、ずっとキスを……」
「……それでは、眠れなくなってしまう…」彼が艶やかに濡れた唇からひと息を吐いて、
「夢で見ていた君のように、私をそそって……」私さえもそそられずにはいられない、恍惚として妖艶な表情を浮かべた……。