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けいか🎼
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にーな🌸27
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「今日も暑いなー!」
「朝からうるさいって」
「いいじゃん、夏なんだから!」
校門の前。
らん、いるま、みこと、すち、なつ、こさめの6人は、いつものように集まっていた。
「今日、放課後どっか行く?」
「アイス食いたい!」
「また?」
「いいじゃん!」
6人で笑う。
いつもと変わらない。
そんな、普通の夏の日だった。
教室に入る。
しかし、なぜか今日は誰もいない。
「……あれ?」
こさめが教室を見回す。
「みんな休み?」
「そんなわけないだろ」
いるまが窓の外を見る。
校庭には、生徒がいる。
部活動をしている人もいる。
なのに。
この教室には、6人しかいなかった。
「……まあ、いっか」
らんが自分の席に座る。
そのとき。
「ねえ」
すちが黒板を指差した。
そこには、見覚えのない文字が書かれていた。
『まだ、ここにいるの?』
「……誰が書いたんだ?」
みことが呟く。
6人は顔を見合わせる。
誰も答えられなかった。
放課後。
「写真撮ろうぜ!」
こさめがスマホを出す。
「なんで急に?」
「なんとなく!」
6人で並ぶ。
「はい、チーズ!」
カシャ。
「見せて!」
なつがスマホを覗き込む。
「……え?」
写真には。
青い空と、校舎と、誰もいない校庭。
6人の姿だけが、綺麗に消えていた。
「……俺たち、写ってない?」
「加工じゃない?」
「もう一回撮ってみよう」
カシャ。
やっぱり。
誰も写っていない。
「……変なの」
らんは笑った。
けれど。
いるまは笑っていなかった。
「なあ」
「ん?」
「俺たちってさ……」
いるまが6人を見る。
「いつから、この学校にいるんだ?」
誰も答えられなかった。
その日の帰り。
6人は、いつも通る道を歩いていた。
すると、道端に花が置かれているのが見えた。
「……ここ、前からあった?」
みことが立ち止まる。
「さあ?」
すちが花を見る。
その隣には、小さなプレートがあった。
そこには――
6人分の名前。
「……え?」
こさめの声が震える。
「これ……俺たちの名前じゃん」
6人が固まる。
プレートには、日付も書かれていた。
7月15日。
「今日……」
なつがスマホを見る。
「7月15日……」
「じゃあ、これ……」
いるまが呟く。
「一年前の今日?」
その瞬間。
らんの頭に、何かが浮かんだ。
雨。
暗い道路。
6人で歩いている自分たち。
そして――
強い光。
「……っ」
らんが頭を押さえる。
「らん?」
「……思い出した」
6人が見る。
「俺たち……」
少しだけ震えながら、らんが笑った。
「去年、ここで事故に遭ったんだ」
誰も言葉を出せない。
少しずつ。
みんなの記憶が戻っていく。
雨の日。
帰り道。
6人で歩いたこと。
そして。
その日から――
誰も家に帰っていなかったこと。
「じゃあ……俺たち……」
こさめが呟く。
みことが静かに答える。
「……死んでるんだ」
風が吹く。
夏の暑さが、少しだけ消えた気がした。
「でもさ」
らんが空を見る。
「俺たち、今日までずっと笑ってたよな」
「……うん」
「学校にも来てた」
「うん」
「だったら……」
らんが笑う。
「最後まで、笑ってようぜ」
6人は顔を見合わせる。
そして。
いつものように笑った。
「じゃあ、最後に写真撮ろ!」
こさめがスマホを取り出す。
「また写らなかったらどうする?」
「そのときはそのとき!」
6人で並ぶ。
「せーの!」
カシャ。
翌朝。
誰もいない教室。
窓から夏の光が差し込んでいる。
机の上には、一枚の写真。
そこには――
笑っている6人が写っていた。
写真の裏には、短い文字。
『また、いつか。』
そして。
教室の6つの席は、
もう二度と誰にも使われることはなかった。
コメント
1件
**はる。だわ。** これ、めっちゃ刺さった……。1話でここまで完成されてるのすごすぎる。 最初は普通の夏の日常かと思ってたら、じわじわ違和感が積み重なって、写真に写らないとかプレートのやつで「あっ」てなった。 「最後まで笑ってようぜ」ってらんが言ったところ、泣くかと思った。写真にちゃんと写ってたラストも切ないし温かいし、最高だったわ。続きがないのが惜しすぎる…!