続きです!
「人虎っ!!」
「ヒェッ」
プルルルルル
静かな路地裏に着信音が鳴り響く。なんとも気まずい雰囲気だ。
それを逆手に取った敦は、
「あ、あー電話だーじゃあな!!!」
棒読みで台詞を吐き逃走した。異能までも使って。
「お、おい」
残された芥川は、ただ虚しく立っているばかりだった。
事があった路地裏から少し離れた場所で、敦は息を切らしていた。
着信音は未だ鳴っている。相当大事な話なのだろうか。
「ふぅ、助かった……あ、もしもし」
『敦くーん?』
国木田さんら辺ならまだしも、太宰さんがこんなにも待つなんて……何か重大な事が……!
そんなことを思った敦は焦った声色で太宰に尋ねる。
「だ、太宰さん!どうしたんですか?」
「実はねー……~~」
「え、芥川と共闘……ですか……?」
明らかに声のトーンが沈みまくる敦。当然としか言い様がない。何故なら大嫌いな相手の心中が見えて、更にはそれに自分が好きとあるのだ。気まずくて仕方がない(自分が)。
そんな状態で共闘しろと言うのだ。(鬼かな?)と敦は思った。
まぁ相手は敦の苦労なんて知りもせず、内心好きなくせに「愚者め」や「役立たず」とか言うのだ。何だこの絵に描いたようなツンデレは。
「………………分かりました。」
飽きる程の間を取って、敦は渋々そう返す。
(そう、これも仕事のため。彼奴のことなんか気にせず存分に戦ってやろうじゃないか!)
ポジティブ思考を言い感じに働かせ、敦は自分を奮い立たせた。
『じゃあよろしくねー♪』
ブチッ
「…………最悪だぁ……」
当日
「うわっ」
敦の目の前に立ち憚った壁。
「……人虎」
実態は芥川だった。
先日無視された芥川。(今日こそ……)という希望を持って敦に話し掛けたのだが、先日と同じ反応。何かしたのか?という思考に至るが、思い当たりがありすぎて、「今更?」みたいな感じだ。
意を決してもう一度話し掛ける芥川だが、今度はもうひとつの壁があった。
「おい、じんk」
「あっ!太宰さん~!!」
さすがに太宰に反抗できない芥川であり、思わず言葉が出る。
「…………愚者め」
「んん?芥川君、何か言ったかい??」
地獄耳な太宰。口調はいたって穏やかだが、顔が全てを語っていた。目が笑ってないのだ、目が。
「いえ、何も。」
続く……👍
戦闘シーン書けないんで、次回はその部分すっ飛ばしてお送りします!すみません!
コメント
3件
好きです! 続き待ってます😍
ああああああああああ!(?)好き(は?)
敦君... ツンデレかっわょ~!! 続き待ってます✨ 頑張ってください☺️