前回のあらすじ
前回見て!!
ツルギ「いや、じゃあどーすんだよ。この家に住む気か?」
アル「違う」
ツルギ「いや……は?わたメルには会わさないぞ」
アル「……」
チェーンソーの音を鳴らして威嚇する。……まあ全くもって効いていないみたいだが。
ツルギ「……あ〜!いや、いいぜいいぜ?!会わせてやるよ!条件付きでな!」
アル「なんだ!」
その話に食いつきツルギに近づく。
ツルギ「まあまあ、まずはその物騒なもんおろせよ。立ってんの疲れるだろ?座れよ。汚ねーけど」
持っていたチェーンソーを鞄に入れなおす。椅子にかぶってあるホコリをある程度払って座る。
ツルギ「…無名教っていう、宗教あるんだよ」
ツルギ「その宗教に潜入して少しでもいいから教祖であるココロの弱点探ってくれね?」
アル「…わたメルに会わせてくれるか?」
ツルギ「ああ!もちろんだよ!俺嘘はつかねーから!」
ツルギ「(今月で初めて嘘つくな〜♪)」
アル「……わかった。その条件呑もう。」
ツルギ「ありがたやーこれでやっとあっちの方に専念できるな…」
ツルギ「ん、そうだ。」
ツルギ「ログインボーナス形式で日が変わるとわたメルの状態教えてやるよ。七日間」
アル「……それはありがたいな。みんなにすまーとふぉんでわたメルの状態を送れる。」
ツルギ「…お前のスマホの使い方なんか焦れったいな…下手くそ」
アル「これでも上手くなった方だぞ。前は人差し指でポチポチしてた」
ツルギ「どんだけ現代社会に馴染めてないのお前…」
アル「それじゃあ、無名きょー?ってとこに行こうぜ」
アル「ログインボーナス一日目でわたメルの状態教えろ」
ツルギ「まだアカウント作ってないからダメでーーすwww」
アル「レビューでアンチしてやるからな」
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わたメル「……そういえばキドリさんが話してたんだけどさ、041さんってココロ様にとってお気に入りの作品?なの?」
041「お気に入りの作品だったぜ。愛でられてた」
041「……でもなぁ」
わたメル「?」
041「…」
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冷めた目付きで”堕落した者”達を見下ろす。その瞳はどこか悲しそうだった
処分される、”堕落した者”達がそう思って目を瞑り身をふるわせる
“処分はしないよ。ずっと眠るだけだから”
そう聞こえた次の瞬間、意識が薄れていく。体の一部が欠損したでも負傷したでもない。ただ意識が薄れていく。
堕落した死を司る者「っ……」
薄れゆく意識の中で微かに見えた創造主の後ろ姿。こちらを振り返ろうとせずにこの場を去る
がくり、と力が抜けたと同時に意識も手放してしまった
永遠に覚めることも、夢を見ることもない深い眠りへとつくだろう。
だけど次目を開けた時には肩まで伸びた黄色の髪色をした青い瞳が特徴の男が立っていた。眩しい。久々に日差しを見た気がする。
“目が覚めたかな?”優しい声と表情でそう自分に問いかける。意識が朧気のせいで自分が何を言ったかも忘れた。ただ黄色い髪色の男の質問を答え続けた。同じ質問を何度か繰り返されたり、バカにするようなことを言われた気がする。けれど反応する気力もなかった。ただ、質問を答え続けた。全てを答え終わったあと、黄色い髪色の男は一言自分にこう告げた
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444「…”利用できる。”」
ノルア「へ?」
444「ああ……ごめんね。気にしないでおくれ。」
ノルア「そ、そうですか…」
どうしたのだろう、メシア様。そういえば今日はいつにも増して話しては来ないし、元気がなさそうに見える。
ノルア「何かあったのですか?」
444「なんでもないよ。」
利用できる。その言葉を聞いた時何がどう言う意味なのかよく分からなかった。けれど今になってよくわかった。…利用されている。あの質問も全て精神状態と正常か、それと自分に対して無害かを確認する為のこと。利用できるできないを使ってできない方をまた封印するつもりだったのだろうけれども
…気に入ったのだろう
『メシア様…』
彼にとって私たちはココロ様を少しでも足止めできる時間稼ぎ役に過ぎない。それを悟った時他の子達にどう説明しようか悩んだ。…そこで、あの子なら…夜刀神ならどうするかを考えたのだ。
“利用されてばかりじゃ癪に障る”
『メシア様…?』
夜刀神なら逆に相手を利用するだろう。相手にとっての重要な秘密を掴み、利用し、自分の思い通りに動かす。夜刀神ならそうしたはずだ
だから私は彼の弱みを握った。とてもバレたくないであろう弱みを。
繧ュ繝峨Μを装っ
ノルア「メシア様!!!」
444「…」
444「えっと、どうしたのかな?」
ノルア「腕を…今回はキドリ様に血を取ってきて欲しいと言われたので」
444「ああ、ごめんね。少し考え事をしていた。どうぞ」
ノルア「そういえば…前注射を嫌がっていたみたいですが何故ですか?」
444「針が怖かった」
ノルア「??えっと…これも針ですよ?」
444「あの時は何故か針が怖かったんだ」
ノルア「そ、そうですか。刺しますね…?」
444「うん。あ、そこは腕じゃないよ。ここ」
ノルア「わ!?ごめんなさい!」
ノルアの手を誘導して針を刺す。…別に怖くはない。あの時も。あの時嫌がっていたのはあの中に私に有害な毒が入っていたから
ほとんどの毒は無効できるけど…相手は本当に私を殺そうとしているみたいだ。わざわざ私のために毒を作ってくれるなんて、大変だっただろうに。あれくらいなら2分もあれば無効化出来たし、大人しく刺されてたら良かったかな?そしたら彼の嬉しそうな顔が見れたのにな。
ノルア「はい、終わりです!それじゃあ、また夜頃に!」
444「うん。またね」
ノルアが部屋から去ったのを確認して羽で自分を覆う。
暖かい羽に包まれて眠気が襲いウトウトしてくる。
ああ……次はいつ会えるだろうか。その時に……作戦の話を…しなくては…
ノルア「ということがあって…なにか分かりますか?」
キドリ「No.444の元気が無かった…」
キドリ「…安心していいよ。明日にはいつも通りになってるから。」
キドリ「疲れただろう?少し休みなさい」
ノルア「あ、はい!ありがとうございます!」
キドリ「…」
何を考えているのだろうか。メシアは。
……少し様子を確認してくるか…また床を破壊されないといいのだけれども。
ノルア「あっ、キドリ様!」
キドリ「ん?」
ノルア「少し外出許可を頂きたいのですが…よろしいですか?」
キドリ「うん。いいよ。いつもがんばっているからね」
キドリ「それじゃあ私は行くね。」
ノルア「は、はい!」
ノルア「…お父さん、やっぱり優しいな…!」
ぴよ
ノルア「へ?」
『ピヨ。』
ノルア「あっ…シピー様のヒヨコちゃん!?」
ノルア「また脱走したの?ダメだよ、シピー様に怒られちゃうよ〜?」
つんつん、と頬を軽く突くと手に顔を埋める。もふもふとした食感がとても……!!♥
ノルア「どうしたんですか〜?」
『…』
『ノルア』
ノルア「…えっ?」
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ツルギ「たっだいま〜!帰ったぜ〜」
アル「照明強っ……」
ツルギ「眩しいよな。わかる」
ツルギ「あ、コトハ。なあ、ニゲラどこ?」
コトハ「アラ、ツルギサマ。ニゲラサマでしたら、青葉クンとオデカケしてますよ🎶」
アル「……」
コトハ「どうしたの?ボク。ツルギサマ、ダレデスか〜?」
ツルギ「新しく信者になる子だよ。優勝劣敗国で捨てられてた!12歳くらいだとよ。アルって名前のやつ。」
コトハ「優勝劣敗国は、ホントウ残酷なバショですネー笑」
アル「……その」
コトハ「こんにちは、アルクン。ワタクシ、コトハと申しますよォ〜🎶」
コトハ「ワタクシが彼のメンドウを見ましょう🎶」
ツルギ「お、助かるぜ。」
コトハ「それでは、行きまショウ。アルクン!」
アル「……ハイ。」
案内された部屋は意外に綺麗だった。と言うより……別の誰かが掃除して、別の誰かが既に使っている?
アル「あの……ここ、使用済みでは……」
コトハ「空き部屋の掃除がデキルまでココです…ゴメンナサイデス」
アル「ああ、いや……大丈夫です。ちなみに誰が使ってるんです?」
コトハ「サキホド聞いた青葉クンと、もう1人ネオンサマが使ってマス!」
コトハ「ネオンサマ〜?」
ネオン「……ンだよ」
布団で埋もれていたからよく分からなかったが、あれ人間だったのか。ぬいぐるみか何かだと…
のぞのぞと起き上がって体をこっちに向ける
ネオン「あ?誰?そいつ」
コトハ「アルクンです。新しく信者になりましたヨ✨」
ネオン「…」
アル「…よろしくデス…」
ネオン「……あーヨロシク。」
コトハ「ア!忘れていました!!ちょっと待ってテくださいねェ〜!」
何かを思い出して部屋の扉を閉めてどこかへ行く
2人取り残された部屋に沈黙が流れる
ネオン「…ンで?何もん?」
アル「……は?」
ネオン「あの男が連れてくる奴はぜーんいん!ロクなやつじゃねえんだよなぁ……油断したらまた変なやつ連れてきたし。」
ネオン「何?お前。」
アル「…何も言えない。そういう約束をしているんだ」
ネオン「ふーん。」
アル「すまないな。…打ち解けそうにない。俺が話さない限り何も」
ネオン「分かってんじゃん。仲良くしたいなら俺以外の奴らと仲良くしてな」
もう一度布団にくるまる。少し経つと小さな寝息が聞こえてくる。
近くにあった椅子に腰をかけ、窓から見える景色を眺める
アル「……」
…コイツ、恐らくだが
ネオンの方に視線を向ける
…神だ。
ラルクア様と同じ気配を感じる。神に等しい力も…容易くコイツの前で考え事はしないでおこう。今寝てるこの状況ですら油断はできない
なんで神がここに??なんのために?…ツルギのことをやけに警戒している様子だったな。ツルギになにか弱みを握られている?
じっ、とネオンを見つめ続けていると部屋の扉が開く。
コトハ「お待たせシマシター!!」
コトハ「ホラ、こっち向いてクダさい!」
アル「?なに…うわっ?」
パチッ、という音が鳴って髪にヘアピンか何かを付けられる
近くにあった手鏡で自分の顔を見るとハート型のヘアピンが自分の前髪に止められてあった。
コトハ「ココロサマの信者のアカシです🎶」
コトハ「アラタメテ、よろしくデス!」
アル「……はい。よろしくデス…… 」
満足気に部屋を去っていく
はあ、とため息をついて机に肘を置いて額に手を当てる
アル「…気が抜けねぇ〜〜〜〜…わたメルゥ…お前今何してんだよォ……」
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人混みの中自然に人に紛れて前に進む
人の歩く音、人の笑い声、人の声、全ての音が耳に響く
呆れるほどの人の多さだ。これでは探すに探せないな。警察署に行ってみるか…?
瑠花「あれ、わたメルちゃん?」
女性の声がして後ろを振り向く。普通一般のような女性だ。力は感じられない
瑠花「どうしたの?髪の毛染めた?」
近くに寄ってきて不思議そうに髪をまじまじと見つめる。
「……」
「私はわたメルではない。むしろわたメルを探している」
瑠花「え?あ、わたメルちゃんのお友達!?」
「…そうだ。わたメルは今どこにいる?」
瑠花「それなら、優勝劣敗国っていう国の児童養護施設に預けられてるよ。えっと…あ、ゴメン!昼食終わりだ!仕事に戻らないと!!」
「……情報を教えてくれてありがとう。私の父親も警察だった。だから貴方みたいな人は憧れる。」
そう一言喋れば前を振り返り、人混みの中に消えていく。
瑠花「…わたメルちゃんにすっごく似てたな…というか私、警察って言ったっけ?服装でわかるのかな??私、結構私服気味だけど…」
「……優勝劣敗国…そこにわたメルが」
早く行かなくては。アルもわたメルと合流しているといいが…
……ん?
目の前に黒い羽根が落ちる。上を振り向くと黒い片翼を持った男性が浮いていた。
『…お前じゃない』
『俺の信者ではない。』
『誰だ?』
「……は?」
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わたメル「…うっ」
なんか今寒気がしたぞ。なんでだ?
はい、私わたメル。041さんとのお話終えて今朝ごはん食べてます。
今ですか?昼ですね。
美味いですね
食べ終わってますけど
あー、そういえばモクアミ様どうなってるかな。失踪したまんまだけど……帰った方がいいかな?キドリさんに外出許可貰えるかな
あ、ちょうどいい所に
わたメル「キドリさ…」
わたメル「キドリさん…?!?!!」
キドリ「…ああ、どうしたんだい」
わたメル「げっそりしてません…?」
キドリ「そう見えるかな。はは…まぁ、疲れてるからかもしれないけれど…」
わたメル「どうしたんですか?」
キドリ「…少しね、厄介なことが起きちゃってね」
キドリ「それで、何か用かな?」
わたメル「あ!外出許可を頂きたいです!!」
キドリ「いいよ…」
わたメル「あざす!!!……あの、なにか好きな物ってあります?」
キドリ「……好きな物?」
キドリ「酒…」
わたメル「え???」
キドリ「……冗談だよ…」
キドリ「…ぼうろ」
わたメル「ぼうろ!分かりました!それでは、外に行ってきます!帰りにぼうろかってきます!!」
キドリ「ありがとう。」
キドリ「…ぼうろ…あんま好きじゃないんだけどな……」
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へーい!!私わたメルぅ〜🎶今愛夢国にいまぁぁぁぁあす☆☆☆☆
ぼうろ、買いました〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!キドリさんの笑顔、見れちゃう〜〜〜〜!!
後は、モクアミ様のところ行くだけー😊楽しみだな!みんな驚くだろうな!真っ先に怒られるだろうな!!モクアミ様あの時以来に不機嫌になるだろうな!!帰りたくないな!!
何かほかにお菓子買って機嫌とるか…何買おうかな何買おうかな!!
グイグイ
??
後ろを振り返るとオレンジ色の髪色の私と同年齢……?くらいの男の子が立っていた。なんだか無気力で生気を感じない。ずっとこっち見つめている
「あ!ごめんなさい!ベイクト……!」
ベイクト「……うあー?」
ビトレイ「あはは、ごめんなさい…私とあなたを間違えたのかも。ベイクト、いくよ。」
…お姉ちゃん……なのかな?強引に手を繋いでどこかへと走り去っていく。お姉ちゃんらしきものはフードを深く被っていて顔がよく見えなかったけど……また合う気がする。いいや、会うね。会いたいね。まあいいや。何にしようかなお菓子!モクアミ様何好きかな?大福好きそうな見た目してるし大福買っていこ!喜んでくれるといいなぁっ!!
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『…はぁ、はぁ。』
鶴雨「疲れたのか?少し休もう。」
『ごめんねぇ…戦闘には自信あるんだけどさ』
鶴雨「それは頼りになる。けれど今のこの状態じゃ真正面で戦っても俺が勝てそうだ」
『悔しい!いっぱい休んで敵に備えてやる……!!って言うか、ここって敵いるの?』
鶴雨「自我を失った妖怪や怪異ならうじゃうじゃと居る。」
鶴雨「だが……今日は運がいい。まだ1度も見ていない。油断はしてはならないが」
『こんな所にずっと居れるなんてすごいね。気がくるわない?』
鶴雨「狂わない。主人を見つけるまでは狂ったりしない」
『…私と同じだ』
鶴雨「?貴様も何か探しているのか?」
『……札。キョンシーがつける札。キョンシー一族はその札さえ身につけていれば永遠の命を、尽きることの無い……一生の』
『…その札を取られた。大切な人の札が。だがらそれを探す旅をしているんだ。』
鶴雨「……貴様も大変な思いをしてきたのだな。」
鶴雨「尚更さっきの���を大切にした方がいい。」
『それはまじで無理……』
『本当に苦手なの!あいつ、いざ面と向かって好きって言われたらなんか一方的に冷めるタイプだし。好きになった子が可哀想だわ』
『なんであんなに好かれたがるのかわかんないけどさ……しかもあいつのファンクラブまである始末。ガチ恋ファンが427人もいるんだよ!?おかしいよ〜あの世界!!』
鶴雨「……嫌いと言っておきながら、よくファンクラブがあるなんて知っているな。しかも人数まで」
鶴雨「好きの反対は嫌いと言うし、お前の嫌いはむしろ好きなんじゃないのか?」
『待て、喋るな。マジで!』
『好きじゃないわ!あんな男!嫌い嫌い!』
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嫌いなのについつい考えてしまうやつ。皆さんいます?
それ多分そいつの殺せる瞬間を監視してる考えてるパターンと本当は好きっていう二パターンありますよ、しらんけど
新キャラざっと解説こおなあ
ビトレイ ︎︎ ♀ 年齢19歳 種族たぶんにんげん
一言で言えば誰かにとっての裏切り者
ベイクト ♂ 年齢17歳 種族たぶんにんげん
一言で言えば耐久性の強い弟
☆今日の 豆知識☆
キドリはぼうろ好きだけど嫌い
コメント
2件
嫌いな人のこと大嫌いなのに色々考えてまうことはよくあるな、新キャラのベイクトとビトレイ来たーー!!うれしーー!!!!