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saza
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水羽
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満腹寺では、ナン氏について修業中の黒木夫人が漸く慣れて来た頃だった。
(いくら瞑想修業ったって一日に2回も有るのは勘弁してもらいたいわ)と夫人は思った。掃除でも飯炊きでも慣れであるが、坐禅中は夫人にとって、雑念の雨あられだった。
今日は割と若く見える男性と、坐禅で一緒だった。言葉を交わす訳では無かったが、少し妙な動作をしていた。ジッと見る訳にもいかないが、彼は『尿瓶』を持参していた。(やっぱり変な人が多いわ。ひょっとして露出狂かしら…?)
目を合わさずに坐禅が終わると、夫人はサッサと抜け出そうとしたが、焦るあまり、足が痺れて居たので転んだ。尿瓶のオヤジが「大丈夫ですか?」と後ろから声をかけたが、夫人は二度とビックリした。尿瓶に用を足している。「し、失礼します。」と這いずって廊下に出た。
コメント
1件
ああ、この第80話、独特のシュールな空気が面白かったです。黒木夫人の「雑念の雨あられ」という表現がまず良いんですよね——修行中の心のざわつきがすごく伝わってくる。そして尿瓶オヤジ……いや、露出狂疑惑から始まって、実際に用を足してるという衝撃のオチ。坐禅の場にこれだけの日常の雑多が溢れ込んでいる感じが、逆にリアルで好きです。夫人が這いずって逃げるラストも笑ってしまった。この緩さと厳しさのバランス、ぜひ続きを読みたいです。