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本当にこうゆうの大好きです!神すぎます!私もこの世界線に生まれたかったな…!w
【小説】不器用な愛しい僕ら
桜が舞う季節。
一ノ瀬 羽菜 16才。
今日から私は高校生だ。
中学で仲が良かった友達たちとは高校が別になったから、友達作れるか不安…。だけど、JK楽しむんだ!
「♪いつだって大丈夫♪この世界はダンスホール」
大好きなMrs. GREEN APPLEの歌を口ずさみながら通学路を歩いていく。
そういえばボーカルの大森元貴って私と同い年なんだよなぁ…。信じられない。
そんなことを考えている間に私が今日から通う桜宮高校へと着いた。
門で受付を済ませ、掲示板に貼られているクラス表を確認後する。
一ノ瀬羽菜…、一ノ瀬羽菜……。
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1-B
1番 一ノ瀬羽菜
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あった!1-Bだ!
「え…?」
私の名前の下には、信じられない文字が書かれていた。
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1-B
1番 一ノ瀬羽菜
2番 大森元貴
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「大森元貴」Mrs. GREEN APPLEのボーカル/ギター
そんなの誰でもわかる。
高校1年生なのは知ってたけど、まさか同じ学校、同じクラスなんて…!
でも、同姓同名ってこともある…よね?
抑えきれない胸の高鳴りを感じながら教室に入り、自分のネームプレートが貼られた席に着く。
席は出席番号順。私は1番だから廊下側の1番前だ。
その後ろに2番、3番と続いていくから、「大森元貴」が本人だったら私の後ろに彼がいることになる。
深呼吸をして、そっと後ろを振り向く。
「……!」
そこには、紛れもない「Mrs. GREEN APPLE 大森元貴」がいた。
振り向いたのはいいものの、何を話せばいいか分からない。
焦っていると、彼が口を開いた。
「大森元貴です。これからよろしくね!」
「あっ…い、一ノ瀬羽菜です!よろしくお願いします!」
「『元貴』でいいよ!」
「…はい!」
「ははっ、タメでいいよ!」
「うん!」
挨拶を交わしたところで、一応気になっていたことを聞いてみる。
「あの、元貴…くんってMrs. GREEN APPLEの…だよね?」
「そうだよ。」
「本物…。」
「あはは笑。本物です(?)笑」
信じられない、夢みたい…。
ずっと大好きなミセスの大森さんを「元貴くん」って呼んで話してるなんて…。
「♪ああ なんて素敵な日だ♪幸せと思える今日も 夢破れ挫ける今日も」
唐突に元貴くんが口ずさむ「僕のこと」。
その声が聞こえた瞬間、いつの間にか涙がこぼれていた。
「え、どうしたの!?ごめん、泣かせるつもりは無かった…!」
やばい、元貴くんの前で泣いちゃった…。
「ごめん、この曲受験勉強中聴いててっ、いっつも励まされて大好きだったから、感動して…。」
慌てて目を擦る。
「だから大丈夫っ!」
「そっか。あ、そろそろ入学式行かないとだね。」
「じゃあ、元貴くん、改めてこれからよろしくね!」
「うん!よろしく!」