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冤罪浮気事件
👑「ぅわ、…ぁ、」
少し目線を下げて下の無機物に目をやると、71.4という数字。
174cmの男性の標準体重からして、約5kgほど多い数値。
👑「…、うぅ、」
昔から運動部で身体を動かしていたから、ダイエットなんてしなくてもそこそこ引き締まっていたのに。
なんて戯言を言いながら自らの腹をつまむ。
大きなため息をついた後、固い決意を結ぶ。
👑「いただきまーす、」
🌸「え、みことそんだけ?」
👑「え、っあ…、うん、っ」
🦈「ええっ、めずらしない?」
👑「今ちょっとダイエットしとるんよっ、」
🌸「えぇ?、なんで?」
👑「太っちゃって…、」
🦈「へーどれどれ、」
👑「ひゃ、ぅ゛っ…ちょ、こさめちゃ、っ」
🦈「…んーそう?別にいいんじゃないこんくらい、」
👑「だめなのっ、!」
🦈「…えーなんで?」
👑「ぅ、なんで、って…、(照」
🦈「…はっはーーんっ、こさめわかっちゃったよーん!!」
🦈「絶対すっちー関連、笑」
🌸「俺もそう思った、笑」
👑「、ぅ゛…ち、がくはないけど、」
🍍「なになに、すちもしかしてノンデリ?笑」
🦈「でもたしかにすっちーって悪気なく太った?とか言ってきそう笑」
🌸「たしかに、笑」
👑「そ、そんなことすちくん言わんよっ、!」
🍍「ま、たしかにすちはみことがどんだけ太っても大好きだろうしな笑」
🦈「こないだの飲み会独占欲強すぎてたもんねー笑」
👑「ちょ、…そ、っそれは言わん約束っ、(照」
🌸「…まぁでも、性の対象として見られなくなったら終わりだよなー」
👑「…へ、せ、っ…、(照」
🦈「もー、らんくん言葉選ばなすぎ、」
「みこちゃんはすーぐ不安になっちゃうんだからやめな?」
👑「…、そんなことないけど、」
🍍「…まぁでも、実際そゆのでレスになっちゃったりもあるわけだし、知っとく分に損はないんじゃね?」
🌸「まー、すちに限ってはないと思うけどって話笑、」
「あんま無理にダイエットしすぎんなよー?」
👑「…、ぅん」
みんな結局はフォローしてくれたけど、なんだか不安は浸潤していくばかりで。
その日はまだ明るいうちに解散して、一人で帰路に着いた。
👑「…、」
📢「…、みこと、!」
👑「おわっ、ッ…、いるまくんっ、!」
📢「久々、夏以来?」
👑「せやねっ、!…てか、走ってたん?」
📢「おん、」
👑「あぇ、バスケやめたんやなかったん?、」
📢「バスケはやめたけど、やっぱ運動は好きだしな、笑」
「それに、運動してねえくせにあんころくらい食ってるから流石にやばくて笑、」
👑「…、えぇ、いるまくんは痩せとるやろ…」
📢「いや普通にやばい、」
👑「えー?ほんまかな、…」
📢「触ってみ?」
👑「…、いや全然硬いやんっ、!!」
📢「いや割れてねえの、」
👑「あ、ほんまや…」
📢「だから今頑張ってもっかい割ってるとこ、」
「てか…、」
👑「ひゃ、っ゛…、」
📢「…お前はちゃんと太ったな笑」
👑「っ、゛〜〜ッ…いるまくんさいってぇ、」
📢「なになに幸せ太り?笑」
👑「そーですぅ、っ!!」
📢「へえ、彼氏といい感じなんだ?笑」
👑「…まあねっ、!」
📢「…ふーん、」
「の割にはなんか元気なさげ?」
👑「、なんでわかるん」
📢「幼馴染の勘舐めんな?笑」
👑「…太ったのが原因で、冷められちゃったりとか、が、ちょっと不安で…」
📢「…じゃあ、俺とダイエットする?」
👑「え、?」
📢「俺最近ここらへん走ってんだよね、」
👑「そうなんだ、」
📢「最近暑いし夜にしてるんだけど、彼氏にバレたくないなら夜中に走ったほうが良くね?」
👑「…たしかに、」
「バレないように家で腹筋とかしてたんだけど、ひとりだとやっぱり3日坊主になっちゃうし、」
📢「だろうと思った笑、誰かがいた方が頑張れるっしょ、」
「んで、あとカロリー計算も大事、食わなきゃいいんじゃなくて、何をどの時間帯にどんだけ食うか、」
「俺がちゃんと考えてやっから飯食う時は写真撮ってLINEしろ、いいな?」
👑「ええっ、そんな、ええのっ、?、」
📢「俺のついでだし、」
👑「ぇへ、ありがとうっ、!さすがいるまくんっ、頼りになるぅ、っ!」
📢「お前ほんと調子いいのな、笑」
「あ、ちなみにサボったら罰金な、」
👑「えぇ、っ鬼トレーナーすぎない?笑」
「ま、すちくんのためだし頑張るけどねっ、!」
🍵「…、」
最近、彼女の様子がおかしい。
👑「いただきまー、…あ、!!」
🍵「?、どしたのみこちゃん、」
👑「え、っあ…なんでもないっ、!気にせんとって!」
🍵「…、うん」
そんなの言われても気になってしまうし、
👑「…よし、」
🍵「…最近よくご飯の写真撮るね、」
👑「へっ、そ、そうかなっ、?」
🍵「うん、」
👑「…、え、っと…、最近ハマってて、撮りたくなっちゃうんだよねっ、!」
🍵「写真に?いいね、」
真上から撮るのに?
いや別に真上からでもおしゃれに撮れるのかもしれないけど…
それに、
👑「…、んふ笑」
最近スマホをいじることが増えた気がする
ふたりきりのときは必要最低限以上いじらないのが約束だったのに、
🍵「…、」
極め付けは、
👑「…、よし、っ」
🍵「ね、何してんのー?」
👑「…へ、すちく、」
🍵「…一昨日も、昨日も、なんならもっと前からだよね、」
「このくらいの時間帯から出て行って、2時間くらいしたら帰ってきてシャワー、何もなかったみたいに朝は俺におはようって言って、」
「バレてないと思った?」
👑「…、ぁ、えっと、」
🍵「どこのどいつと汗かくようなことしてんの、」
👑「ぇと、ちがくて、…」
🍵「…何が?」
👑「…、ぇと、」
🍵「そいつのがよかったの、?」
「誰?、俺が知ってる人?」
👑「…、す、すちくんには関係なくてっ、!」
🍵「…は、」
関係ないって、何?
🍵「…、」
👑「へ、っ…ちょ、ぃ゛っ…、」
「な、んですちく、ちからつよい、っ」
🍵「…」
👑「っ、ぅ…、ッ、?、すちくっ、(泣」
🍵「…」
👑「ふっ…、んぅ、♡…、ぁ、ぅ、♡」
🍵「…っ、」
👑「、っだめ、っ!」
🍵「…、」
👑「ちょ、っ…ほんま、っにだめ、っ!」
🍵「なんで?」
👑「…、だ、だめなもんは、だめなのっ、」
🍵「したくないの、」
👑「…、っ、そゆわけじゃないけど、…」
🍵「…」
👑「、っ、ねぇ、ッほんまにだめ、っ」
🍵「…ゆる」
👑「っ、〜〜ッ…、(照」
最近ご無沙汰で、さっきひとりでしてたから、
🍵「準備満タンじゃん、そんなにそいつとしたかった、?」
👑「、?…、だれ、そいつって、」
🍵「とぼけんなよ、」
👑「へ、っちょ…も、っいれるん、?(泣」
「も、っちょい…、ならし、ぃ゛ッ…」
🍵「っ、…」
👑「は、っ…ひゅ、゛ッいだ、ぃ、、」
🍵「きつ、」
👑「っ、♡ぅ、゛〜〜ッ♡、」
🍵「…、はっ、」
何度目かの絶頂を迎える。
あたりには無数に吐かれた白濁の入った薄いピンク色の有機物。
視界は痛みと快楽の涙で滲んで、貴方がどんな顔なのかなんてわからなくて、
さみしくて、こわくて、
必死に大きな背中に縋って。
起きたら久々に正面から見たような気がする君の顔。心なしが少しやつれているような気がする。
そして冷静に振り返ってみて、無理矢理な昨夜の行為に関して血の気が引く。
🍵「…」
不安だったのは事実。
不安にさせた君が悪いのも事実。
だけどどう考えても昨夜の行為は俺が悪いのが事実。
こんなの惚れたもん負けじゃないかと悪態をつく暇もなく、君が目を開ける。
それと同時に反射のように目を閉じる。
👑「…、ん、ぅ゛」
数秒間目をぱちぱちさせてから、スマホを手に取る。開いたアプリはおそらくLINE。
そしていつものように紫色のアイコンをタップ。なんだかほんとうに馬鹿馬鹿しくて、
🍵「…」
👑「へ、っ」
突然スマホを奪われて驚いたように目を見開く君。
🍵「…、高校の頃からの友達なんでしょ?」
👑「…、ぇ、?誰が、?」
🍵「…いるまさん。こさめちゃんから聞いた。」
👑「…、ぇ、いるまくん、?」
🍵「うん。」
👑「…うん、」
その返答を受け取ったのちにスマホを投げ返す。それに続いてさっき考えた言葉を並べる。
🍵「…昨日、ごめん。」
「謝って済まされることじゃないと思うけど、」
👑「…、ん、いいけど、」
目も合わせずに淡々と話を進めていく貴方が何だか遠くにいるような気がしてさみしくて、無意識に袖を引っ張った。
👑「すちくん、どこいくの」
🍵「…いるまさんとお幸せに。」
そう言ってからコートに袖を通して、
「じゃあね」と言わんばかりの荷物。
👑「いるまくんと、?なんで、」
先程から絶妙に話が合わないことに苛立ちを覚え、冷たく突き放す。
🍵「…お前は俺をどうしたいわけ、?」
👑「!、…、っ」
初めての呼び方に驚いたのか、大きな瞳が潤む。
👑「、ぃや、その呼び方、。」
🍵「あっそ、」
👑「っ、なんで、そんな、…」
🍵「…はぁ、゛」
数秒間の沈黙。
破ったのはインターフォンの音。
🍵「…」
ガチャ、と言う音と共に出てきたのは俺よりもだいぶ身長の高い好青年。予想通りであり、想定外。
📢「え」
👑「ね、なんで、っすちく、、(泣」
ぱたぱたと走りながらそいつに抱きつくのは昨日ランニングをサボった幼馴染。
🍵「…」
みことのことを振り解いた後俺をじっと睨みつけるように見つめて、
🍵「…お幸せに」
震えるような声で発されたその言葉は弱々しくて、計画通りだったはずで。
👑「ッ、…やだっ、すちくんっ」
その言葉を遮るように、
📢「…みこと、昨日のランニング何で来なかった?」
この場にいる俺以外の全員がピタッと止まる。まるで時計の針が停められたように。
👑「ちょ…、いるまく、いま、それどころじゃ…」
📢「彼氏のためにダイエット頑張るって言ってたよなあ、」
「なんだっけ?太ったのが理由で冷められたら嫌だから頑張る?どの口が言ってんだよタコ」
👑「ちょ、…、まって、ちがうからっ、!」
📢「なにがちげーんだよぼけ、昨日も一昨日も結局ラスト5㌔グダって歩いたくせに、」
「あんなんランニングって言わねーんだよ、」
🍵「…」
👑「す、すちくんには内緒って言ったよね、っ?!」
🍵「…どういうことですか、」
👑「っ、だめっ、!!すちくんはきいちゃだめ、っ」
🍵「なんで、」
👑「っ、か、かんけ」
🍵「関係なくないし、」
📢「…彼氏さんっすか、?」
🍵「…はい、」
「あの、昨日のランニングってなんですか、」
📢「あー、さっき言った通りこいつがダイエットしたいけど自制心なくてできないから、」
「俺一応トレーナーしてるんで、腐れ縁がてら面倒見てやってただけっす、」
🍵「ダイエット…、」
👑「ぅ、言わんでって言ったやんかぁっ、(泣」
📢「馬鹿じゃねぇのお前、浮気疑われてんだぞ」
👑「へ、…」
📢「そりゃ恋人が夜中に無言で出て行って汗かいて帰ってきたら誰だって不安だろ、」
「彼氏さんにはそのこと黙ってるの忘れててそこまで考え及んでなかったっす、すんません、」
🍵「…あ、最近ご飯の写真撮るのも、ダイエット、?」
📢「食事制限のために、カロリー計算してやってて、」
🍵「だから必然的にスマホいじる時間も増えたの、?」
👑「ぅん、」
「あと、久々に会って嬉しくて盛り上がっちゃったりして、…」
🍵「ふーん、」
📢「…ま、一切そーゆー彼氏さんが想像してたようなことはないんで、」
「安心してください、」
🍵「…ほんと、?みこちゃん」
👑「ほんまっ、!…、」
🍵「…、あのさあ、」
👑「…っ、!」
🍵「俺はみこちゃんがどんだけ太っても好きじゃなくなったりしないよ、?」
「寧ろ俺の料理いっぱい食べてもらえなくなるの寂しかったし、お風呂もなかなか一緒に入ってもらえないのも嫌だった、」
👑「…うん、」
📢「…じゃ、俺帰るんで、ちゃんと和解したら連絡寄越して」
👑「うんっ、!」
「…あと彼氏さん、すんませんした」
🍵「…いや、大丈夫ですよ」
「これからも、みことと仲良くしてください、」
👑「っ、へ…(照」
📢「…はい、じゃ、笑」
👑「すちく、なんで下の名前、(照」
🍵「あとね、えっちもしたかった」
👑「ぅえ、っ(照」
🍵「ね、みこと、?笑」
👑「ぅ、すちくんきょうへんっ、…(涙目」
🍵「変にさせたのはみこちゃんだもん、」
「…もう俺が知らないとこで知らない人と会ったりしちゃだめだよ、?」
👑「…ぇへ、はーい、笑」
🍵「何笑ってんの、」
👑「…すちくんってばやきもち焼きっ、笑」
🍵「…みことが悪い、」
👑「っ…だからその呼び方やだっ、」
🍵「なんで、?笑」
👑「…なんかへん、」
🍵「してる時思い出しちゃう、?笑」
👑「っ、〜〜〜ッ(照」
「すちくんのえっち、」
🍵「みこちゃんのがえっち、」
👑「…、ぅそんなことないっ、!」
🍵「…じゃ、ベッド行って確かめる、?笑」
👑「へ、…(照」
🍵「あと、えっちってダイエットにいいらしいし、これからは毎日しよーね?」
優しく曲がった赤色の瞳に描かれたはずのハイライトが消えたまま俺を真っ直ぐと見つめてくる。その瞳にはなんだか抗えない。
縛り付けられるような感覚が脳内を支配していく。それなのに何処か心地よい。
👑「…ぅ、はい、♡」
後日談
📢「…、だっせ」
計画通りのはずだった。
あとは適当にそれっぽいこと言って、彼氏が出ていくのを待って、そのままみことが弱ってるとこに漬け込む。
最低最悪でも、それでも一緒になってみたかった。そんくらい愛してた。
🌸「いるまーっ、!」
📢「!、らん、」
🌸「どやった、?」
📢「…、」
🌸「…ほんとお前って馬鹿だなぁ、笑」
わかってる。痛いくらい。
お前なんかに言われなくても。
嘲るように俺を笑うお前の顔を見ると先程までの感情は全部別物に変えられていくような気がする。
🌸「…俺が協力したのムダじゃん笑笑」
「最悪なことしてたの最後の最後に自覚してやになっちゃった?笑」
📢「…、(睨」
🌸「泣いてるお前に睨みつけられてもなんも怖くねーし笑、」
「ほんと惨めだな、お前笑」
📢「…ほんとお前嫌いだわ、」
🌸「うん、知ってる笑」
嫌われてもいい。俺はお前とは違うから。
だって、俺のことを嫌えば嫌うほど、お前の人生において俺という存在は色濃く残るだろう?恋人になったってどうせいつかは忘れられる。そんなの絶対に嫌だ。それだったら、俺はお前の人生最大の黒歴史でありたいし、汚点でありたい、そんで、お前という歴史においてなくてはならないやつでいたい。
なんて言うんだろうな。難しいけど、
🌸「そんくらい、愛してるってことだよ、」
惨めなのも、最低最悪なのも、お前じゃなくて、お前に忘れられまいと必死な俺だってこと。
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緑さんが勘違いしたときにお前呼びになるのさいこーです🫶🏻💚 黄さんが鈍感すぎてなに怒ってるのか気づかないの解釈一致でした🤙🏻💋 緑黄も好きですけど、その倍ぐらい桃紫だいすきなので桃紫あったの感激すぎて、、😭🩷💜 好きな人でありたんいんじゃなくて汚点でありたいのがもーたまらなく好きです🫵🏻✴︎
初コメ失礼します🙇 前からお話読ませて頂いてたんですけど、このお話がほんとに好き過ぎて…😭💘 最後まで読んでもう一回最初の赤さん、黄さん、水さん、桃さんの会話読み直して来ました🖐️ 最初、紫さん黄さんのこと好きなのかな!?とか思ってたら、修羅場の時ちゃんとそういう関係じゃないって言ってたから、好きじゃないんだって思ってたのに最後でやっぱ好きなんじゃん!ってなって私のライフは0です 対戦ありがとうございました😇👍 緑黄もすっごい良い展開だったんですけど、最後の最後で桃さんの くそでか激重感情ぶっ込まれてほんとに…🤦💗 緑黄和解して良かったね~🥹で終わらないのが好きでした💍 長文失礼しました💦 投稿ありがとうございます!🙇