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「透子・・・」
「うん・・・」
「オレと結婚してくれる?」
ずっと伝えたかった言葉。
これが今のオレのすべて。
「えっ・・・? ん? 今なんて・・」
だけど透子はそのオレの言葉が信じられないらしく、不思議そうに聞き返す。
「だから・・・。オレと結婚。してほしい」
信じられないなら、何度だって伝えてあげる。
「結婚・・・って言った?」
「うん。言った」
「結婚?」
「そう。結婚してオレとこの先もずーっと一緒にいてほしい」
ようやくまた透子といられるようになったんだから。
もうオレ達には何の問題もない。
オレは透子と一生一緒にいたい。
「・・・いいの?」
「何が?」
「私かなり年上だし」
「そんなんわかってるし。年上の透子だからオレの全部受け止めてくれて支えてくれてんじゃん。てか、そもそも年齢なんてどうでもいいし」
ずっとそれ出会った時からこだわってるみたいだけど。
オレ的にはそんなの気にしたことない。
逆に透子が年上でオレが追いつけないのが嫌なくらい。
「オレがそんな透子だから憧れて好きになった。だからオレが初めて出会った時もちゃんと意味があって、あれは透子が年上だから出会えた運命」
同じ年齢ならあり得なかったこと。
だからオレはお互いこの状況で出会えたこと感謝してる。
「オレがあの研修で好きになって、それで何年かかけてようやく透子に声をかけられるまでになれた。いつか透子を絶対自分のモノにしたくて、あのタイミングでまた出会って好きになってもらわなきゃいけなかった」
「まさかあの出会いからここまでになるとは思わなかったけど」
「まぁでもそうなるようにオレ必死で頑張って来たし」
「樹が?」
「そう。透子を手に入れられるなら、どんなチャンスも無駄にしたくなかった。透子とあの日出会った時も、一緒にプロジェクト組めたことも、透子と恋愛始められるチャンスだと思った。どれも意味あるモノにしたかった」
「出会った時から、すでに樹は意味あるモノにしてくれてたんだね」
「そう。あの日ようやくチャンスが出来て、ずっと見つめて想い続けてきた透子に声をかけた。そしてこのプロジェクトでも合同の話が上がって、ようやく透子と一緒に仕事出来るタイミングが訪れてその権利を手に入れた。オレそれ実現させる為に、ここまでずっとひたすら頑張って来たから」
「そうだったんだ・・」
「透子と釣り合う男になる為にがむしゃらに頑張り続けて、ようやくここまで来れた。そこからがオレのスタートだったから。せめて同じラインに立てるまで、自分に自信がつくまでは、絶対透子の前に現れないって決めてたから」
「そんなにずっと想い続けてくれてたの?」
「そっ。ずっと透子だけが唯一オレの頑張れる理由だった」
「私・・・ずっと樹のことそんな時からも全然知らなかったのに・・・」
「それでいいんだよ。オレがそうしてたから。すべて透子がいてくれたから、オレは家族との問題も乗り越えて今のオレになれた」
「私は知らないうちに樹の頑張れる力になれてたってこと?」
「そうだよ。透子の存在がここまでのオレを支えてくれた。だから透子が過ごしてきたオレとの時間は、オレが自分で作った必然的な運命だってこと」
「必然的な運命・・・」
「そう。それだけのことをするほどオレの透子への気持ちは重い」
「樹・・・」
「だからさ。もうそろそろ覚悟してオレと結婚してよ。一生放さないから」
「ホントに私でいいの?」
「透子がいいの。透子じゃなきゃダメなんだって」
「・・・私も樹がいい。樹じゃなきゃダメだ」
「じゃあ成立じゃん」
「そだね。私も樹とこれからもずっと一緒にいたい」
「それって結婚したいってことだよね?」
「結婚。したい。樹と」
「あー! もうようやく承諾した。なげーよ!」
「嬉しくて。なかなか信じられなくて受け入れられなかった。そんなん言われるなんて思ってなかったから」
「オレはずっとそれだけ思ってたよ。いつか透子と結婚したいって」
「えっ、ずっと?」
「うん。それだけずっと大きな存在なんだよ、透子は。でも自分がちゃんと一人前になるまでは言いたくても言えなかった。ちゃんと透子を自信持って守れるようになってから、迎えに行くって決めてたから」
「ありがとう」
「ようやく言えた」
「樹のその気持ちだけで嬉しい。ちゃんと迎えに来てくれてありがとう」
「どういたしまして。これから一緒にもっと幸せになろ」
「うん。これから一緒にずっと幸せでいよう」
透子はもっと幸せになっていい人。
だからオレがこれから一生幸せにしてあげる。
オレはどうやったって、透子じゃなきゃダメだから。
透子がいなきゃオレは幸せになれないから。
だから、これからは、二人で一緒に幸せになろう。
どんな時もオレが愛して守ってあげるから。
もう二度と透子を放したりなんかしないから。
オレのすべてで透子を愛し続けるから。