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とある主人公の日記
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統一歴1025年8月8日
数日街をぶらついてわかった事だが、どうやらこの世界は俺が元いた世界の、西暦2000年くらいの技術水準をしているらしい。
大神殿から支給されたのがスマホではなくガラケーだったのもあるが、大神殿の事務所を覗き見したときにパソコンはある、大多数の職員は紙で作業していたからだ。
どうやら、現在は国策で現代化の途中でらしく、1か月前にパソコンが納入されたばかりだということ。
そこで、俺は総大司教に頼んでパソコンを貸してもらった。
インターネットで外国の情報収集をしようと思ったのだった。
これが当たった。既にこの国の外務省は数年前からインターネットサイトを運用していたのだ。
総大司教から説明されてないこともわかってきた。
どうやら、この世界には7つの大陸があるらしい。
で、俺が今いるアイビィイ帝国は女神大陸という大陸にあるとのこと。
というか、この世界の基本的な地理を教えてくれないってどういうことだよ。
そう思い総大司教に嫌味ったらしく言ってみたら、訊かれなかったので答えなかったとのこと。
そりゃ、訊かなかったけどさ。
もうちょっとこう、あるだろ?
俺はムカムカした感情を祈祷していた聖女で発散させつつ、勇者の使命である大陸統一の筋書きを練り始めた。
閃いた。簡単な話だった。
アイビィイ帝国は、調べたところ女神大陸で一番の軍事力と経済力を持っていた。
それでも、皇帝一家は戦争を嫌がり、軍事費を社会保障や産業支援へ回しているということ。
それを一切やめれば、軍事力を大幅強化できる。
そのためには、皇帝…日和見を斬る必要があるが。
これで茶髪メイドも解放することができる。
俺が皇帝になることだってできるはずだ。
我ながらいいアイデアだ。
聖女と侯爵令嬢にも計画を話して、私兵を会場のすぐ外に潜ませることに合意した。
タイミングのいいことに、今夜は宮中晩餐会だ。
日和見も顔を出すことだろう。
晩餐会の場でこの崇高な計画を発表することにしよう。
なぜだ?なぜ失敗した。
聖女と侯爵令嬢とワルツを踊るまではよかった。
俺の素晴らしい計画を発表するまではよかった。
だが、日和見に聖剣で斬り掛かろうとしたところで、茶髪メイドが立ち塞がった。
どうして?茶髪メイドは俺に救って欲しかったのではなかったのか?
……そうだったのか。茶髪メイドちゃんは日和見に操られているんだ。
早く茶髪メイドちゃんを日和見から解放してあげないといけないのに。
おのれ日和見!
俺は茶髪メイドちゃんを傷つけないために、けん銃を取り出して日和見の身体を撃ち抜いた。
侯爵令嬢の私兵が宮中になだれ込む。
チェックメイトだ、日和見!
そう思っていたとき、俺は聖女に斬られた。
侯爵令嬢の私兵も、俺を取り囲むように展開する。
どうして?
意味がわからない。
聖女は俺のことが好きなのでは?
……そうか。聖女は脅されているんだ。
そう思いながら、俺の意識は深く沈み込んだ。
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