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すごい形相で殴りかかってきたが、好きなだけ殴らせてやった。顔面ばかり十発以上殴られた。さすが問題児。女子なのにケンカ慣れしていて、それなりに威力があった。
「なんでやり返してこねえんだよ」
「僕は葛城陸と対決することにした。冬花のパンチなんかに怯んでるわけにはいかないんだ」
「陸と対決? 陰キャのアニキがケンカで陸に勝てるわけねえだろ」
「ケンカ? そんな小さな話じゃない。あいつを社会的に抹殺することに決めた」
「社会的に抹殺? そんな脅しに誰が乗るかよ」
「あのさ。小学生とセックスしたことが犯罪だって冬花は映山紅さんを責めたけど、それを言えば中学生とセックスした陸だって法的には同じ不同意性交等罪の犯罪者。いや、もう成人年齢の18歳になってるだけ陸の罪の方がずっと重いよ」
「……調べてもいいか?」
いくら調べても陸に有利な検索結果は出てこなかったようで、冬花は一度大きくため息をついた。
「学校に知らせるの? やめてあげてよ。陸は卒業後すぐに店長というすごい条件でアルバイト先から就職内定もらってるから、問題起こすのはまずいんだ」
「学校に通報? そんな甘いことはしない。不同意性交は凶悪犯に含まれる重大犯罪なんだから、警察に通報に決まってるだろ」
〈13歳少女と性行為した18歳男性に懲役3年〉という見出しのネット記事を送信してやった。
「見ての通り、執行猶予もつかずに刑務所行き。陸が冬花にしたことはその記事の事件とほとんど同じ。便器と真剣交際なんてやめてくれよって冬花は言ったよな。僕も言わせてもらう。凶悪犯罪者と真剣交際なんてやめてくれよってさ」
「ホントに警察に通報するの?」
「調べたから分かると思うけど、陸の不同意性交の被害者は冬花。でも不同意性交等罪は非親告罪だから被害者でなくても通報できるんだ」
「どうすれば通報しないでくれるの?」