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「一応できたよ。」
「ぇ~早いね、」
「送った、から聞いて」
「ありがとう。」
綺麗な瞳、女の子のような長い睫毛。
華やかで華奢だが、普段はこんな雰囲気はない。
教室にいる桃乃さんは、冷たく、素っ気なく、誰とも関わりたくないような氷を張った男。
今ではそんな桃乃さんはいないが、、、。
「めっちゃいいッ!」
「言葉選びがいいね~、センスあるよ。」
「結構小説好きでみるんだけど、こんな言葉の組み合わせは知らないや~。」
楽しそうに俺の作詞したものの感想を言ってくれる。
「桃乃さんって、キャラ違うよね。教室と」
「ぁ~、、、」
そう言うとピンク色に輝く瞳を右上に向けて、少し考えてから
「、、、俺、みんなと違うじゃん?」
「、、、文字とかの話?」
「そ。」
「それで小学生の頃色々嫌なことあったから」
「もう信じないって決めてんだ。」
「、、それは俺も含めて?」
「どうだろ~、」
「毎回ここに集まって、部活仲間みたいなさ!」
「楽しい、って思っちゃうんだ。」
楽しそうな桃乃さん。
でもそこには不安が見られた。
「いいんじゃない?」
「、、、楽しいっておもえるならそれはそれで。」
「、、、ところでさ、作詞をお願いしたのは一つだよね?」
「ぁ、そう。桃乃さんの好きなの選んでほしくて、」
「、、、あと作詞するの楽しくなっちゃって、、だから歌いやすいのでもいいから選んで。」
「ぇ~、、、」
「じゃあさ、こういうのはどう?」
桃乃さんの楽しそうな笑顔は、
音楽家、アーティストなんて有名なものを着飾るだけでははなく、
周りの人の心を掴むものだった。