wrwrd短編集

ㅤ

ㅤ

ㅤㅤㅤㅤ〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰

ㅤ

ㅤㅤㅤ　ㅤ　　　 　ㅤ ci×syp

ㅤ

ㅤㅤㅤㅤ　　ㅤ　　  　天使病

ㅤ　　　  　　 　   一応学パロ

ㅤㅤ　　　　　　　 　死ネタ

ㅤㅤ　　　  感じ取り方によっては不穏

ㅤ

ㅤ

ㅤ　　　　　　　　　 ci『』

ㅤ　　　　　　　　　syp「」

ㅤ

ㅤㅤㅤㅤ〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤsyp視点

ㅤ

ㅤ気が付いたら、俺には翼が生えていた。

ㅤいつからなんて覚えていない

ㅤ

ㅤ小学生くらいの時に背中に違和感を感じた

ㅤその時に翼が着いていたことを知った

ㅤ

ㅤ中学生に上がる頃には

ㅤ当たり前だが前より大きくなっていた

ㅤそれに伴い俺の生命力も失われていった。

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤci視点

ㅤ

ㅤショッピとは小学生の時知り合った

ㅤ家も近く互いの家に遊びに行くこともあった

ㅤ中学年くらいまでは毎日学校に来ていた

ㅤでもそれくらいからかな

ㅤ学校に来なくなる日が度々あった。

ㅤ

ㅤ『ショッピ！』

ㅤ「ごめん、今日体調悪いから遊べん」

ㅤ『あー、わかった！』

ㅤ『お大事に』

ㅤ

ㅤそんな会話が増えた

ㅤそしてこの会話も年齢が上がると共に増えた

ㅤ

ㅤそして高校生になった

ㅤ俺は2-A、ショッピは2-B。

ㅤ小中高同じで初めてクラスが離れた

ㅤって言っても小1の時はクラス違ったけど

ㅤ

ㅤショッピとはクラスが違うせいで

ㅤ今日来てるかな、とそわそわ。

ㅤ月に1回顔を出す程度にまでなっていた

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤsyp視点

ㅤ

ㅤ今日は身体の調子が悪い

ㅤきっとまた成長しているんだ

ㅤなんとなくだけど、

ㅤ感覚を掴めるようになっていた。

ㅤ

ㅤ今日は動けん…

ㅤ

ㅤそういう日はうつ伏せでベッドにin

ㅤ仰向けで寝転んでいると

ㅤ背中の方に違和感を感じるから

ㅤ

ㅤピンポーン

ㅤ

ㅤいや、動けれんって

ㅤ母さん出てくれんかな、って思った

ㅤでもチャイムは一向に鳴り止まなく

ㅤ仕方なく俺が出ることにした

ㅤてかこんな鳴らしてるのに出てこんなら

ㅤ諦めてかえr…

ㅤ

ㅤ『やほん、元気？』

ㅤ

ㅤ聞き覚えのある声がした

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤci視点

ㅤ

ㅤふw ショッピびっくりしてる

ㅤ来て正解やったな〜

ㅤ

ㅤ「なんで…？」

ㅤ『なんでって心配だったから』

ㅤ「嬉しいけど、帰ってほしい」

ㅤ

ㅤそう言われた僕は悲しくなった

ㅤ帰ってほしい、だなんて初めて言われた

ㅤ

ㅤせっかく来てやったのに！っていう気持ちが

ㅤ僕の中で膨らんだ、そして苛立ちに変わった

ㅤ

ㅤ『帰らんから』

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤsyp視点

ㅤ

ㅤ帰れよ！なんで帰らんのや…

ㅤ

ㅤ正直な話、

ㅤ立ち上がれてる時点で体調は悪くない

ㅤ気力がないだけで動くことは可能

ㅤだけどその気力って意外と大事だった

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤ流されるまま、俺の部屋まで来てしまった

ㅤチーノを先に行かせた

ㅤ布越しにでもバレてたら嫌だったから。

ㅤ

ㅤ『なあショッピ？』

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤci視点

ㅤ

ㅤ『背中、形なんか変じゃね？』

ㅤ

ㅤ最初はなにか詰めてるんかなって思った

ㅤでも、見れば見るほど翼の形をしている

ㅤ

ㅤ学校行かずに遊んでたってこと…？

ㅤそれならからかってやろ、

ㅤショッピがやっと口を開いた

ㅤ

ㅤ「あー、その、」

ㅤ

ㅤそう言うと彼（ショッピ）は服を脱いだ

ㅤ

ㅤちょ、！って言いたくなったけど

ㅤそんな雰囲気では無いこと、僕でもわかった

ㅤ

ㅤ露わになった彼（ショッピ）の背中

ㅤそこには、

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤsyp視点

ㅤ

ㅤああ、はずかしい、そして消えたい

ㅤ

ㅤそれらが俺の感情を支配していた

ㅤ

ㅤもちろん見せる気なんてなかった

ㅤここで嘘をついても良かった

ㅤ

ㅤでも、チーノだから

ㅤずっと仲良くしてきてくれた

ㅤだから信用して、服を脱いだ

ㅤそして俺は言葉を並べ続けた

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤci視点

ㅤ

ㅤ「小学生頃から背中に生えてた」

ㅤ「翼（これ）が成長する度に、」

ㅤ「俺にも負担が出てきて沢山休んでた」

ㅤ

ㅤすらすらと言葉が出てくる口

ㅤこんなにショッピが喋ってるのひさしぶり、

ㅤ

ㅤ「俺、まだ翼（これ）大きく、なり続けて、て」

ㅤ

ㅤ「…ｯ」

ㅤ

ㅤ僕が抱きしめたと同時に涙を零した

ㅤきっと誰にも言ってこなかったんだろ、

ㅤこいつのことやし

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤsyp視点

ㅤ

ㅤ十数年、誰にもいえなかった

ㅤ心配させたくなかった

ㅤでもその心配はいらなかったと思わせるくらい

ㅤチーノは抱き締めてくれた

ㅤ

ㅤ『困ったらいつでも言って』

ㅤ『ほんとに、なんでも聞くから』

ㅤ

ㅤチーノ、どこまでいいやつなんや。？

ㅤ

ㅤ「ありがと、」

ㅤ「翼をずっと持っていて欲しい」 

ㅤ

ㅤそうとだけ伝えて彼（チーノ）の胸で泣いた

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤ

ㅤ翼が無くなった後どうなるかという話は

ㅤすることなく生涯を終えた

ㅤ翼が折れたのを確認して俺の視界は暗くなった

ㅤ

ㅤやっぱり心配させたくなかった

ㅤきっと彼なら翼を持ってくれているはず

ㅤ

ㅤ　　　　　　　　　　　　　　　　　　終