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話替わり主役交代
〈我々だ短編〉
※この短編は世界観とかは全く繋がっていないんで1話1話違う世界だと思ってください
今回の主役はロボロだ!
序章
ん〜眠い、とても眠ぃ
朝の光が躊躇なく俺の目を刺す。寝不足なんや、勘弁してくれ…
それに窓が開けてあるのか、冬の冷たい空気が俺をよりベッドから出させてくれない。
「ーーー様」
ん?
「ーーー様!起きろーw」
目の前には顔。いや正確に表すのなら…いやこれは顔としか言いようがないわ!
「うぇ⁉︎な、お前勝手に主の部屋に入ってくんな!」
目の前の彼はいつもの顔でにっこり笑いかけてきた。
「あははwあ、主って!何言ってんねんっご主人w」
そうしてまたにっこり笑いかけてくる。俺はその顔を知ってるはずやのに“やっぱり”覚えておらへん
記憶
俺がここの主までなら覚えている。だが名前や使用人の名前を何一つ覚えていなかった。
昨日までは、どうやろ?覚えてたんかな?
彼の名前も忘れてしまった。多分やけどメイド?いや男やから執事か。
彼は俺の身支度をささっと済ますと、すぐに自分の部屋に篭ったようだ。ずいぶん主に対して冷たい執事やなぁ。
俺は彼が入れてくれた紅茶を啜った。添えてあったお菓子は手作りのようだが美味しかった。なんだか懐かしいような、そんな味だ。
客人
「ご主人様ー?いるー?」
いや、敬語がタメ口どっちかに統一しろや!と突っ込みたくなる。とりあえずその気持ちを抑えて
「おるけどー?」
と返しておいた。すると彼は階段を慌ただしく登ってきた。途中で花瓶が落ちてきそうになったが慣れたような身のこなしで華麗によけ、後片付けを済ましてきた。なんやねんコイツ、いや俺の執事すご。
「ご主人様、客人。えっと、隣の国のシャオロン様?だったっけな、が!今ご主人様と話したいって!」
「シャオロン…?」
やっぱり思い出せへん!なんでなんや?
「まっ!とりあえず適当に流しときゃ大丈夫ですよ!」彼は満面の笑みで話す。いやぁ俺にとっては結構ハードル高めなんやけど。
その後は適当に身支度を整え、大きなテーブルがある部屋へと案内された。
そこには茶髪を綺麗に揃えてあり、豚ピンをつけた、王子のような服に身を包んだ青年がいた。
「!ひっさしぶりやな!ロボロ!」
彼…シャオロンは俺の姿を見るなり、ぱぁぁぁと表情が明るくなった、気がする。
「ロボロ!お前!大丈夫な …んごっ⁉︎」突然、彼の手がシャオロンの口を塞いだ。コイツ、王子にも容赦ないな…。
「シャオロン様。それは言わない…ね?」口元は笑っているが、目は完全に死んでいた。約束でもしていたのだろうかシャオロンは真っ青になりながらコクコクと首を傾けていた。
「はぁぁぁ!し、失礼しました!ぞ…んん!」またヘマでもやらかしたのだろうか、また彼に口を塞がれている。
「シャオロン様、また出直してどうぞ。」静かに彼が言い放った。しゅん…とした様子でシャオロンは帰っていった。なんやねんアイツ!
「…」
窓からの刺客?
それから、俺は自分の部屋に戻ることにした。あのまま彼と一緒にいるというのは少し怖かった。いつもの彼らしくなかった。あの時だけ、彼の目はとても鋭かったはず。確信は持てなかった。
ガタッ そんな時だった。あの音がしたのは、窓の方から音がする。ただ、俺の部屋はカーテンがしてあるから、誰が窓の方にいるのかわからない。いや、ただの虫とか野良猫とかかもしれないし…。だが、俺は好奇心に勝てなかった。**バッ!**と勢いよくカーテンを開いた。するとそこには…
「いや、お前何してんねん⁉︎」
少し髪が崩れたシャオロンがいた。自慢の豚ピンが傾いている。
「あ、ロボロ…、ちょっと入れて…。」疲れ切った声でこちらに話しかけてきた。
俺は仕方なくシャオロンを部屋に入れた。もちろん彼には無許可で、だってシャオロンが
「アイツには言わんといて!俺今度こそ死ぬ…。」とお願いしてきたから。そんな人を見捨てるほど俺は冷たい人やないんでね
「で?なんのようですかぁ?シャオロンさーん?」俺は少し煽るように言った。するとシャオロンは
「いや、そんな軽い話やないねん。ロボロ」と少しトーンを落とした声でつぶやいた。
「ロボロ、お前記憶がないんやろ?」
なんでそれを…と思ったが彼が言ったんかな。
「おん…そうやねん。昨日までの記憶が無いねん。 」
「やっぱり…。」
やっぱり?じゃ、彼が言いふらした訳やないんや。じゃあなんで知ってるんや…?
「おいシャオロン!じゃあなんで俺が記憶がないこと知ってんねん! 」ついつい大声で叫んでしまった。するとシャオロンに口元に指を立てられたので大人しく、静かに話すようにした。
「それは…ロボロ。お前はわからんと思うけど…このワールド、は…」
シャオロンは苦しそうに顔を歪める。だけどここまできたんなら後戻りはできへん。
俺にとって苦しい結末やったとしても…
「シャオロン、聞かせてくれ。このワールドの全てを。」
真相は⬜︎⬜︎
「シャオロン、聞かせてくれ。このワールドの全てを。」
「!!…わかったわ。俺はロボロの友達やからな!」
決心した顔でシャオロンは特大ピースをかます。
「…じゃあまずは単刀直入に…ロボロ。実はこの世界は“**ループ”**してるんや」
ループ?つまりそれは…
「今日が本当は何回もあったってこと?」シャオロンはこくり…と頷いた。
「そうなんよ、それでループの原因が…」
ガタンと鈍い扉の音がした。振り向くとそこには…
彼がいた。
本当の真相を
「…ご主人。そこからは俺が説明します。」彼の怖いくらい鋭い目つき。シャオロンは恐怖のあまり固まってしまっている。
「ちょ、っと待て。この世界がループしてるってのは本当か?」
彼は少し悩んだすえ、
「…そう、やで」と小さい声でつぶやいた。
「あと、ループの原因って…」お前か?と呟こうとした瞬間。
鈍い銃声が聞こえた。
彼の悲しい瞳が見えた。気がした
「繰り返し、繰り返し何度だって俺はロボロを助けるためにならなんやってできるよ。」
冷たくなった彼を抱き上げ、いつも通り、いつもの場所へ持っていく。今度からはシャオロンに会うイベントは中止やな…なんて思いながら、地下室へ着いた。いつも通り彼を機械の上に寝かし、いつも通り機械を作動させた。
この計画を始めたのは、まだ暑かった時期だ。それなのに、一向にロボロは殺される。この魔の13日さえなければ、きっと俺はロボロとずうっと一緒に暮らせていたはずなのに。それにこの手を汚さずに済んだのに。
何回も傷つかずに済んだのに。
伏線回収とあとがき
ここからは伏線回収と、あとがきみたいなもんです。
伏線回収
序章
冬の冷たい空気
→“彼”がループをし始めたのは暑かった時期、もう夏から冬に季節が移り変わっている。
俺はその顔を知ってるはずなのに“やっぱり”覚えておらへん
→何度もロボロもループしているので“彼”の顔を見慣れているが、記憶が消されているので覚えていない。
客人
途中で花瓶が落ちてきたが彼は華麗に避けた
→実は何度も落ちてきている。1日を繰り返しているので、こういうイベントはもう何回もしているので慣れている。
あとがき
個人的にこれは自分の欲をふんだんに詰め込んだ話です。あ、でもちゃあんとルーレット回しましたよ?まあそれはともかくこの話に出てくる。ロボロ、シャオロン、そして謎がたくさんの彼。
結局最後まで彼の正体は分からずじまいでしたね。ちなみに彼はゾムさんをモチーフにしてます。実は客人の段落でシャオロンが、「ぞ…」って言ってるんですよね。これはシャオロンが彼の正体を知ってることを示唆してます。それにしてもこれ書くのに3ヶ月ぐらいかかりましたわ。でもノベルって楽しいんでいくらでもかけちゃいます。いや、いくらでもではないか…
6⁄7
それでは次の話で、ちなみには次の主役はぐるぐる眼鏡が似合う彼です。できるだけ早めに書き上げたいけどもコラボの話も書いてるんでまぁ七月までに出せたらいい方ですかね。
じゃあまたね
「僕は嘘つきじゃないよ」君の冷めた視線を浴びながら、必死に弁明する俺はなんて、なんて
無様なんだろう。ごめんね、俺は嘘をつく事しかできないんだあ。だって嘘ってステキだと思わないかな?都合のいいことは全て洗い流せるのだから!!!!!!!