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翌日の昼休み。
咲は机に弁当を並べながら、隣に座る美優をちらりと見た。
「……あのね」
自分から切り出すと決めたのに、声が小さく震える。
「なに? 改まって」
美優が首をかしげる。
咲は一度深呼吸して、勇気を振り絞った。
「……悠真さんと、クリスマスに出かける約束をしたの」
「……え?」
美優の目が一気に丸くなる。
「ただ出かけるだけ、なんだけど……」
慌てて付け加える咲。
美優はしばらく固まったあと、ニヤッと笑った。
「咲……それ、めっちゃ進展じゃん!」
「ち、違うよ! 本当に、ただ一緒に行くだけで……!」
真っ赤になって否定する咲を見て、美優は楽しそうに笑い声を上げた。