福島 「…さて、沖縄、行ってくるか」
俺は慎重な心構えをしながら沖縄へ向かった
福島 「沖縄」
沖縄 「あれ?福島くん?福島くんから話しかけに来るなんて珍しいね!何があったの?」
福島 「沖縄、俺についてきてほしい」
沖縄 「…あ、もしかしてあの戦争のこと?」
福島 「あぁ、、そうなんだ。俺だって争いなんてしたくないんだ。でも今はやらないといけない。だから素直についてきてほしい」
茨城があんなに苦戦して帰ってきたんだ。沖縄の意思は相当強いだろう。この後にどう返そうか…
沖縄 「…わかった」
福島 「!?」
なんと素直に応じてくれた。沖縄の心に何があったのか
福島 「おぉ、ついてきてくれるのは嬉しいが、なぜ俺の時だけ応じたんだ?」
俺は思わずそう聞いてみた
沖縄 「少し前に茨城くんも同じ話をしにここに来たの。でも、あたし、戦いたくなかったから必死に思いを伝えて断った。茨城くんはどうするかしばらく悩んでた。」
沖縄はそう言いながら、明らかにリスカであろう切り傷がついた腕を見せてきた。そして話の続きを語り始めた
沖縄 「これ、茨城くんがつけてきた傷。多分、あたしを東に送り込みたくない、でも放っておくわけにはいかないって考えて切りつけてきたんだと思う。切りつけようとしたときの茨城くんの顔がとても苦しそうで罪悪感に押しつぶされそうだったの。もちろん戦いたくはないけど、これ以上誰かを追い詰めて苦しめたくもない。だから茨城くんが言ってた
『もし他の奴が来ても見逃さない可能性がある』
の”他の奴”が来たときには素直についていこうって決めてたの。」
福島 「お、、おぉ…」
俺は茨城が苦渋を飲みながら沖縄を切りつけたことと、沖縄の意思の強さを瞬く間に感じ取った。
福島 「と、とりあえずついてこい。詳しい話は東京としてほしい」
沖縄 「…わかった」
福島 「東京さん、無事沖縄を連れてくることが出来ました」
東京 「あれ?なぜ福島さんが?」
福島 「茨城に代行を頼まれたんです」
東京 「はぁ…茨城さんは本当に根性が無くて弱いですね」
福島 「…っ!」
東京は何気なく茨城を馬鹿にしていた。こんなぶっきらぼうな俺の数少ない親友を馬鹿にしやがって、俺は、東京に怒りを覚えていた。が、その怒りを遮るように東京は沖縄に声をかけていた。
東京 「では、沖縄さん。こちらへ来てください。あと、福島さんはもう帰って大丈夫ですよ。」
福島 「はい」
東京 「では、これから東陣営に入るにあたっての事項を伝えていきます。」
沖縄 「…あたし、東陣営に入るなんて一言も言ってない」
東京 「…」
沖縄 「あたしは東にも西にも入る気はない。ただ世の中が平和になってほしい。それだけなのに、!なんで戦争なんて始まったの?たくさんの命が奪われて、土地も荒廃して、おかしいよ!!」
東京 「…そうですか、東陣営に入る気はないのですね?」
沖縄 「そう」
沖縄 「…え?」
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