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黒板にチョークで書く音が聞こえる。外を眺めると実技で銃を使ってる授業をしているクラスがあり、何発か当てている人間に拍手しているのが見えた。銃で、あれって事は1年か。…チーノとかおらんかなぁ。なんて窓の外を眺める。
授業中、ただ黒板を板書する。
銃はこの武器があーだこーだ、…別に戦争に興味は無いため耳に入らない。
そんな時、コネシマが授業中だと言うのに話しかけてくる。
「大先生ッ!大先生ッ!!」
授業中なのに、そんな声量で言うなよ、なんて呆れながら何?と聞く。
「今日ってグルッペンたち来るん?」
『来ると思うで。』
「ん、なら大先生が食堂のバイトの女にナンパした話でもしよかな。」
『は!?なんでやねん!!』
「おいそこ、うるさいぞ。」
教官に怒られる。ほんま、変なこと爆弾発言しやがって…、
『…はいすんませーん。』
「大先生怒られてやんのw」
「お前もだ。コネシマ。次喋ったら今度の実技試験の際、点数を減らすからな。」
「すんませーん、」
そんなことをしていると後ろから、声が聞こえてくる。
sha「アイツらほんまに何しとんの?」
rbr「いや、いつもはお前もあっち側やからな。」
聞こえてんぞー、…と睨み付けてやりたいところだが流石に点数を減らされると単位がヤバい為、無視して外を眺める。
そんなことをしていると教官が、我々は国の為に尽くすのだ!我々の心は国の為に。
そう言うが、…どうせ、国の為にこの軍学校に来ている人間は半数をきっている。
ここに来る人間たちは殆どが、人権を得るために来る人々、家族の安全を保護する為に来る人間しか居ない。
国の為に人生をかける人間なんか、余り居ない。国と言うよりかは、家族の為に来ている人間が半数以上をしめていた。
教官が去ったのを見て、4人で集まる。
sha「…あ、そーいや。今日特別支援組で集まるやん?」
rbr「そうやな。」
特別支援組、というのは家族が国から保護されやすくなる対象になる為に犠牲として他の軍人の卒業前に戦場にほおり投げられる。家族が勝手に応募された人間しか居ない。特別支援組に入っている人間は、家の人間から余り愛情を注がれていない人間ばかりだった。
sha「あれ、兄さんとかまんちゃんとか皆来るらしいで!」
兄さんや、まんちゃん、げどちゃん、しんぺいさんなどは所属する隊が違う為滅多に集まれないのだ。
『そんなら、今日はマカロンだそか。』
「…なら、甘くないの出してや。」
「俺苺味で、」
「俺は、…そぉやなぁ、……チョコ味がええな!」
マカロンというのは、最近国で流行っている洋菓子だ。そのマカロンや、クッキーなどを僕が作り余ったものを学校に持ってきているのだ。今日などの特別支援組がある時は沢山もってきている。
今日は沢山作りすぎてしまった為、持ってきたのだがまんちゃんも居るなら良かった。
『って、…僕一人で行かすつもり?』
『え、…ついてきてくれんの?』
「wwww、冗談やんか。wそんな悲しい声出さんでやw」
「いつものとこやろ?ついて行くわ」
『シャオちゃァァん!ろぼろぉ!しっまぁぁ』
「…きっしょ、」
と近づいて抱きつこうとするとそう言って避けられる。
『泣くよ?』
そんな事言いながら、ロッカーにお菓子を取りに行きそのまま特別支援組で集まる場所へと歩いていった。
ガチャり、ドアを開けると自分たち以外はもう集まっていた。
『遅れたわ〜、ごめん〜。』
tn「いや、お前が遅れても珍しくないんやけどロボロが遅れるなんて珍しいな。どしたん?」
rbr「あー、…あんな大先生のお菓子を一緒に取りに行ってきたんよ。」
『今日は、なんと皆にマカロン配りま〜す。』
os「チョコ味ある!!?」
『興味なさげにしとったのにマカロン言った瞬間に来るんやからw、まんちゃん久々やね。ちゃんとあるで。』
os「よっし、」
甘いもん大好きなグルちゃんと、マンちゃんが幸せそうに笑ったのを片目に『ほな、やろか』そう言うとトントンにお前のせいで遅れたのにと睨まれるがそんなの知らんとグルちゃんの言葉に耳を傾ける。
内容を要約すると、国の駒の俺らは早く軍学校から出ろ。と…、
『…何時から俺らは人間じゃ無くなったんやろか。』
「……生まれた時からだろ。」
自分の呟きは、冷たく室内に響いた。
その声にグルちゃんは冷たく返す。
『…。』
「皆知ってるとは思うが、2年生はそろそろ戦場へと投げ出される。」
「…、今日は特別支援。我々で集まって話せるのは最後になる。」
「そこで提案なのだが、今日は…皆で宴会でもしないか?」
rbr「ええんやない?俺は賛成やで」
皆も頷いていた為、今日やることに決まった。
『あ、…どこでやんの?』
「宴会やると思って屋上今日貸切にしといたで」
ci「お、流トンやん。」
「略すなぁ!」
zm「キャートントンステーキ!!」
「焼くなぁ!!!」
『マカロンとか、他にもお菓子ロッカーの中入っとるでやから買い出しは大丈夫なんやけど、飲みもんがないなぁ』
rbr「某炭酸飲料でええんやったら、俺学校に箱ごともってきとるから」
em「あ、あと紅茶なら直ぐに出せますよ」
「それでは、…今は18時過ぎだから…、19時になったら屋上に各自色々持って集合。」
「それでは解散」
その合図に合わせてみんなそのまま解散し、お菓子などを持ってまた19時過ぎに集まる。
皆座りながら、自分たちの好きな飲み物を飲みお菓子を食べる。
gr「…鬱。」
暫く経った頃、皆がわちゃわちゃと内ゲバをし始めた頃だっただろうか。話しかけられる
『…なんや?』
「……俺は、特別支援組というこの囚われた現実が嫌だ。」
『…』
「…何年も先、無事で居られるかなんて分からないだけど、またもし会えたなら。その時は俺が自由になれるそんな場所を作る。だから、皆で戻ってきて欲しい」
「鬱、お前は何だかんだ言って良い奴で、…会話の中心に居る事が多い。だからお前の力でまた皆を連れてきてくれ。」
『…んふ、wグルちゃんには負けるよ。』
「……」
『ねぇ、グルちゃん。……自由な場所を作ってくれるやろ?どんな場所や?』
グルちゃんは気づいていない、みんながグルちゃんの話を真剣な眼差しで後ろで聞いていることを。
「……そうだな、…お前らが幹部で、俺が総統で…、何しても自由で、笑いあえて、…内ゲバが常にある。…そんな自由な、…我々が主役として笑い合えるような場所が良いな。」
グルちゃんのその言葉を聞いて、想像してみる。こんな囚われた場所じゃなくてそんな場所ならもっと、…もっと、楽しいはずなんや。確かに…そんな場所があったらいいね…そう言葉を言おうとしたときゾムが大声で叫ぶ。
「全員伏せろッ!!!!!!」
一瞬の事だった。銃弾が何発も、何百発もこちらに撃ち込まれる。
グルちゃんに、トントンにダンッと押されて自分だけ屋上から出れる階段へと突き飛ばされた。
最後見たのは、ゾムが後輩3人を抱えるように自分の身を呈して覆いかぶさっていたのと、とんちとグルちゃんの笑顔。皆の焦る顔だった。
そんな、辞めてと手を伸ばした、、。
自分はそのまま階段から転がり落ちた。
「鬱、…鬱ッ、」
揺すられて目を開ける。
瓦礫がそこらに落ち始め、そこはもう。崩れかけていた。
『…しっま?』
そうだ、…さっき敵襲があって…。
「……皆、殺られてもうた。俺らだけや生き残っとんのは」
『……は?』
無造作にその声は階段へと響いた。
「……なぁ、もう。終わりにせぇへんか」
『…何がや』
分かりきっていた。でも、聞いてしまった
「俺らの人生をや。」
うん、、って直ぐに言いたかった。
『……なんで、』
「…もう無理やろ。どう考えても」
『……そう、…やな。』
一人で死ぬなんて嫌だ。どうせ、皆居なくなって…、しっまが死んでしまったら、…ひとりぼっちになっちゃう。
今死んでも、生きてもどうせ今の僕は死ぬんだから、、。ひとりぼっちになんてなりたくない
そんなのいやだ。僕が認めない。
『……皆のとこでしにたい。』
「………おん。」
階段をあがっていく、ガチャりとドアを開くと広がるのは血の匂いと亡骸。
死はいきなりだ。
『なぁ、しっま。』
『今日は、何だってやったってええと思うねん。…やってな、』
『どんな世界だろうと主役は我々なのだから』
「…大先生。」
『よく、グルちゃんが言ってたヤツ。』
『……、んね、しっま。もし、輪廻転生とやらがあるんやったらその時はまた、皆で集まれたらええな。』
「…そうやな。」
『シッマこれ持ってて、』
首にかけたドッグタグを握らせる。
「…これって、………なら、だいせんせ俺のも持っててや。」
そう言われて、ドッグタグを握らされる。
『…ん、…大切にしてな。』
「お前こそなw、…」
カチャ、銃を向けられる。
『…しっま、』
カチャ、僕もシッマに銃を向ける。
「…また会おうや。鬱。」
『…うん。』
お互いの胸に当てられた銃口は、そのまま銃弾を離した。
2発の銃声は夜の世界に響いた。
ゆったりと意識は沈んで行く。
海の中に沈むように、プカプカと…、死んだと理解するのはそうは時間はかからなかった。
ひとつだけ願い事があった。
願わくば、皆とまた会えんことを。
自身の体は、ゆったりと光出した。
目を覚ます 僕は、生きていたのか。
『……ん、』
自分の体は、若返っていて…、ハンガーには、制服が掛けられていた。
『……あー、…そうや。今日も学校や。…なんやったんやろ。』
『…今までの、軍学校の思い出…、夢、…なん?…分からんわ。』
『……、しっま、』
手には、ドッグタグを握っていた。
この作品は、咲夜さんとのコラボ作品です。
前編は私が、後編は咲夜さんの垢にて上がる予定です!
コメント
8件
あの、、、作るのうますぎません?最高なんですが、、なるべく早くあげられるようにしますので少々お待ちください!