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ヤバい…語彙力と表現力皆無すぎる…
ちなみにここらへんは書き溜めてたやつだから早いけどもうちょっと遅くなる気がします
次の日の午後、ぼくら兄弟は父さんに集められた。
ついて早々、父さんはおもおもしく口を開いた。「お前は追放だ。アクト。」
いつになく厳しい目で父さんはいう。だが、ぼくの頭はその言葉を理解することができなかったようだ。
「へ…?今、なんて…」
ぼくは目を見開いたまま、言った。呆然としているぼくに、さらに追いうちをかけるように、ハクト兄さんが言った。
「父様は、お前みたいな能無し、いらないっつってんだよっ」
そこでやっと、ぼくの頭は状況を理解したようだ。「だ、だってぼくは…」
貴方の息子です。
そう言おうとしたが、口が途中で止まってしまった。
なぜなら、唯一ぼくの味方だと思っていたリヒト兄さんの軽蔑の目が視界に映ったからだ。ぼくは呆然として辺りを見渡すと、家族だけでなく、メイドや執事まで、まるでぼくをゴミみたいに見てきた。
この瞬間、ぼくは分かってしまった。今まで家族みたいに接してきたメイド達や、一緒に過ごしてきた家族も、みんな…ぼくのことを見てもいなかったんだ。
ただ今まで、甘い蜜を吸い、利用できるまで利用していただけだったんだ。
ぼくの胸に、ストンと何かが落ちた。
ぼくは、自分の胸に手を当てた。いつも見下されてきて、それでも追いつこうとしてー。意味、なかったんだ。ぼくが必死に肩を並べようとした努力も、何もかもが…あの人達には届いてなかったんだ。
それが分かるとぼくの心は冷えきってしまった。「はい。分かりました。」
ぼくは淡々と返事をした。ぼくの淡泊な返事に驚いたようにハクト兄さんが聞いてきた。
「ほ、本当に分かっているのか?」
「はい。」
ぼくのやってきたこと、全てが無駄だったというのも分かりましたよ、と心の中で付け足しておく。
明らかに苛立ちのこもった目で父さんが言った。「出発は明日の早朝だ。」
その言葉を聞いたぼくは平然と頷き、席を立った。
さあ、この家ともお別れだ。…寂しくないわけではない。ただ、この家は母さんがいなくなってから随分と暗くなってしまった。
ぼくはどうにもならないモヤモヤを、どうにもできずに静かにこの場を立ち去った。