そうして…なんやかんやあって左右田くんの元に行くことになったんだけど…
澄「…左右田くんどこー?」
日「うーん…左右田はよくここにいるんだが…」
…左右田くんがどこにもいないのだ
何かがおかしいと思い、頭を悩ませていると狛枝さんが口を開けた
狛「ねぇ…こうやって固まって動くよりさ、バラバラになって動かないかい?」
…確かに
固まるよりもバラバラになった方がいいかもしれない…
澄「うーん一理あるかも…」
日「そうだな…ここはバラバラになって動くか 」
狛「それじゃ、僕は1階と2階にでも行こうかな?」
日「んじゃ俺は…5階と4階を探すか」
澄「じゃあ…僕は3階ってことだね」
澄「僕は少し休んでから行くとするよ」
日「まぁ確かにここまでかなり歩いたしな…」
狛「それじゃ、ボクらは先に行こうか」
日「あぁ、そうだな」
2人はそう言って、僕がいる教室を後にした
澄「…よし!休んだし歩くかー!」
僕はそうやって気合を入れて3階の探索を始めた
澄「うーん…でも左右田くんのこと何も知らないから片っ端から探すしかないかなー?」
そう言ってすぐ近くにある他の教室を開けようとした瞬間、ドアが急に開いてそこから出てきたのは…
左「うわぁぁ!?」
左「って黒田かよ…えっ黒田!?」
澄「あ、左右田くんここにいたんだ…みんな探してたよ」
左「それは…わりぃな」
左「でも今って1人だよな?」
澄「そうだね…それがどうしたの? 」
と言い切った後にあることに気づいた
そういえば、左右田くんは僕と話したがっていたのを思い出し、その理由をわかったかのように左右田くんが入れ、とジェスチャーをしていた
左右田くんは教室に入った後に勢いよく、ドアを閉めた
左「ふぅー…」
左「で、お前の才能の話だが…」
…やっぱり思惑通り、才能の話だった
左「お前の才能って…情報屋ってことでいいんだよな? 」
澄「いや…僕の場合は違くて…でも黒田家のことを知っているみんななら情報屋って思うよね…」
けど狛枝さんは黒田家のことを何も知らなかった
それはなんでなのか…調べてなかったからなのかな…
左「えっ!?情報屋じゃねぇーの!?」
澄「えっと…代々継いでるのは情報屋なんだけど…僕はハッカーなんだよね…」
左「ハ、ハッカーだと!?」
…そう、実は僕の才能はハッカーなのだ。
…とはいえ、表向きは情報屋なんだけどね。
でも、裏では事件についてこっそりと情報を集めている…ホワイトハッカーなのだ
左「そ、それってブラックの方なのか…?」
澄「…ホワイトのほうだよ」
左「うおぉぉ!やっぱ、実は裏ではこっそり活躍してたりするのか!?」
澄「成し遂げたことはあるけど…たったの数回だけどね… 」
澄「だからあまり信じられてないんだよね…」
個人的にはそんなすごいことではないと思っているのだが…左右田くんは顔の周りにキラキラが舞っていたように見えたそうして話し込んでいると日向くん達が入ってきた
日「おい、澄!」
日「探したんだぞ!」
澄「あぁ、ごめんね…左右田くん見つけたこと伝えないで…」
狛「まったく…キミは素晴らしい才能があるのに心配させるとはね…」
…狛枝さんに心配されたくなかったけど日向くんに心配かけたのは事実だしな…
澄「あはは…ごめんね…」
澄「というか今何時?」
日「そういや澄はここから遠いんだっけか?」
澄「そうそう!確か…30kmくらいあったはず…」
狛「今は…14時だね」
可もなく不可もなく…って感じ…
澄「うーん…今日はここら辺で帰ろうかな…少しは楽しめたし!」
そう言うと狛枝さん以外の2人がしょんぼりしていた
澄「えっと…なんで2人はしょんぼりしてるの…?」
左「いや…もう行っちまうのかと思うと苦しくてな…」
日「確かに楽しめたが…もう少しだけ居てもいいだろ? 」
…時間的にも少し怖いから早めに帰りたいだけなんだけど…
狛「僕はどっちでもいいけどね」
左「そうだ!黒田、ここに泊まれよ」
日「それに賛成だ!」
澄「…え?」
…いやいや、ダメでしょ!
スカウトされてないんだから泊まったらダメでしょ!!!
え、なに?そんなに居て欲しいの???
澄「いや…ダメでしょ」
日「いや…お前にはここにいる義務があるぞ!」
澄「それは違うぞ!僕はスカウトされてないんだから許可があろうがなかろうがダメでしょ!」
左「日向は予備学科なんだぞ?」
左「そんなのがここにいるんだから大丈夫だろ!」
日「そ、そうだ!」
…それ自分で言ってて悲しくないのかな
澄「えっと…一応聞いておきたいんだけど…ここにいて欲しい理由とかは…?」
日「もっと話したいから」
左「もっと才能ついて話したいから」
左右田くんはわかるんだけど…日向くんはなんの話をしたいのか分からないんだよな…
澄「えっと…日向くんは何について話したいの…?」
日「話したいもの…そんなのいっぱいあるぞ?」
澄「た、例えば…?」
日「狛枝の愚痴とか…あとは左右田が言ってた才能についてもだな…俺もよく知らないんだ」
狛「ボクもそれについて知りたいな!」
…狛枝さんがいなければすぐ了承してたんだけど…
澄「うーん…とりあえず考えておくよ 」
澄「でも帰るのは…後でいいかな!」
澄「せっかく3人いるし!」
左「うおぉ!マジで!?それじゃこの後また…」
日「いや、俺と話すのが先だ!」
そうして日向くんと左右田くんが喧嘩?を始めたんだけど…
澄「あわわわわわ…と、止めなきゃ…」
狛「黒田サン、その2人は止めなくてもいいと思うよ?」
澄「うーん…でも…」
狛枝さんの話も一理あるかもしれないけど…やっぱ僕は…
澄「僕は喧嘩両成敗しないと気が済まないので…」
狛「両成敗するとしてもどうするの?」
澄「?簡単にデコピンだけど…」
狛「それで大丈夫なの?心配なんだけど…」
澄「…そんなに心配しなくてもいいですよ」
僕はそう言って2人の元へ向かい、軽くデコピンをした
澄「喧嘩はダメだよ2人とも!」
左「…わ、わりぃな」
日「…すまん…」
澄「話はちゃんと聞くから…」
そうして、この平和なお話は終わりを迎えたとさ…
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最高! 狛枝のバカっぽいキャラ、日向の真面目キャラ、左右田の荒削りキャラ…その間に挟まれて翻弄される澄サンが可愛い❗️明かされる黒田家と澄サン…そして才能…いや〜びっくり‼️ 澄サンの 「僕=自分呼び」も イメージど真ん中や! 黒田家の謎‥もっと知りたい……^_^