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今日は狗巻先輩と初めて一緒に任務する日。
(うわああああ、足引っ張ったらどうしよお)
正直いって狗巻先輩は強いから足引っ張ることしかしなさそうで怖い。
緊張していると足音が聞こえた。
「しゃけっ!」
「…い、ぬまき先輩!…よよよよよろしくお願いします。」
パニック状態に落ちてしまう。
狗巻先輩はフワッと笑って私の手をギュッと握ってくれた。
「しゃーけ」
安心してねと言われて少し気が抜ける。
「…はい!」
そういうと狗巻先輩の顔が下からどんどん赤くなっていく。
「…(。´・ω・)?」
不思議に思っていると
「ツナマヨ…///」
と顔を隠されてしまった。
なんかしちゃったかな?え、もしかして怒らせちゃった?めんどくさい奴って思われちゃったかな?
「:(´◦ω◦`):」
オロオロしてしまう私に気づいたのか先輩は
「お、!おかか!」
違うよっ!と否定してくる。なんでもないからねと言われて少しほっとする。
「おい、棘、あんまりるじゅ困らせんなよ笑」
くるりと振り返ると真希先輩がたっていた。
お見送りしに来てくれたのかな?
「行ってらっしゃいるじゅ!」
ニカッと笑う真希先輩に私も笑い返して
「…はい!行って、来ます!」
と返した。
着いたところはお墓が近くにあるビルだった。
「…ひぇ」
これ絶対でるとわかるほど不気味な雰囲気に思わず後ずさりしそうになる。
「高菜」
大丈夫。と言ってくれる狗巻先輩はとても頼もしかった。
「すじこ」
こっちにおいでと言われたので狗巻先輩の近くに行く。
すると、ぐいっと腕を引っ張られ肩を抱かれる。
ピッタリとくっつく形で進んでいく。
わ、寄ってきた。
肩に力が入ると、近くで「高菜ぁ」と優しい声がする。
入ってた力が抜ける。
スルッと腕が離れる。
狗巻先輩は今まで大変な思いをして呪言を扱ってきたから、人の気持ちがよくわかるんだ。だから、私の気持ちが切り替わったこともわかったんだ。
「犬。」
鼻をひくつかせてどのぐらいの種類がいるのかを定める。
ざっと20種類ぐらい。
「うさぎ」
音を定めるとまとまりになって動いているものが多いことがわかった。
「先輩、…種類は20種類ぐらい。…まとまりになって動いているものが…多いみたい…です」
「シャケ、」
目の前にはもう呪霊が3体と、他の呪霊が5体いた。
狗巻先輩は迷わず少ない呪霊の方に向かっていき、
「爆ぜろ」
と言った。あっという間にはらわれる。次は私の番だ。
「うさぎ!蹴りっ!」
シューと音を立て消える。
他のものも同様にはらって行った。
最後はとてつもなく大きい呪霊で、2人で頑張ってはらっていた。
終わった。そう思ったら最後のひと踏ん張りで呪霊が襲ってきた。
「…え?」
「潰れろっ!」
狗巻先輩の声が聞こえて目の前で呪霊が押しつぶされた。
ペタンと音を立てて床に座り込む。
「いぐらァ」
狗巻先輩の声は枯れていた。
「…せ、んぱい、ごめんなさい…わ、私…」
その途端ギュッと抱きしめられる。
「ヅナマヨ」
謝らないで。そう言ってくれる先輩は優しい。
高専に帰る時も私を笑わせてくれようと沢山話してくれた。
「(*´艸`)」
「高菜、」
それでね、と話をしてくれる先輩。
先輩の余裕というのが感じられて、憧れの存在となった。