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昨日、失恋した

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昨日、失恋した

2 - あかりちゃんの失恋

♥

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2024年12月22日

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____


ようやく彼女を捕まえられたのは、二時間目の後の休み時間。

廊下で声をかけると、山下さんが私を人気のない校舎の隅の階段に連れて行った。

山下さんがすごく真面目な目で私を見てる。

美人だからか……迫力あるなあ。

気圧されてると、山下さんは小さな、低い声で言った。

「__瀬川さん……あなた……。……気づいてるのよね?」

「そ、そうなの!」

私は飛びつくように言った。

何に気づいてるかまで山下さんは言わなかったけど、でも、言いたいことは瞬時にわかったような気がした。

私は山下さんに詰め寄った。

「今日は朝から変なの!今日は6月6日だっていうけど、私の中だは7日になってるはずだし、それに昨日と同じことが朝からずっと続いてるし……。なんだかまるで……」

昨日を、6月6日を繰り返してるみたい、って私は思ったのだ。

山下さんはとても真剣に頷いた。

「やっぱりそうなのね……。実は私もなの」

「山下さんも、!? 」

飛び上がらんばかりに嬉しかった。

このヘンテコな状況に気づいてたの、私だけじゃなかったんだ!

仲間がいた!嬉しい!!

私は7回目

 頭がどうにかなりそうだったけど、これでちょっとは安心した。

でもこれから先どうすればいいかはわからないけど……。

ずっと6月6日が続いたら、やだなあ……。

「私は7回目なの」

山下さんは冷静に言った。私はきいた。

「何が?」

「こらが7回目の6月6日なの」

……ええ……。それは壮絶だな……。

「私はこれが2回目。ところで……私たち以外にこの不思議な現象に気づいた人はいないの?」

「いないみたい。少なくとも私はまだ会っていないわね」

ということは、山下さんはたった一人で6月6日を6回も繰り返していたということか……。それってほんと、壮絶じゃない?

「でも……どうしたらいいんだろう?なんでこんなことになっちゃったんだろう?ここからどうやったら抜けだせるんだろう?」

ごちゃこちゃした頭で私は力なく言った。

7回も6月6日を繰り返すなんてやだよー。のんとか明日が来て欲しいよ。

私は考える。こうなってしまった原因を。

でも何も思い浮かばない。

過去に何かあったのかなあ。

例えば__6日の1日前である5日とかに、何かが。 

でも、何も思い当たることはない。

ごくごく普通の一日だったと思うんだけど。

私は山下さんにもきいてみた。

「この原因ってなんだと思う?最近なんか変なことあった?例えば5日とかに。私はいつもと変わらない日だったんだけど、山下さんは、何かあった?」

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