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颯空side
昨日の夜、久しぶりに夢を見た。
よく覚えていないが、私が‘‘普通‘‘だったときの幸せな夢。
そういえば、私が普通じゃなくなったのはいつだっけ……。
………考えても無駄だ。どうせ過去のこと。
今日から私は女子校に行くんだから。何も心配はない、はず。
そう、私は思っていた。
颯空「え?お母さんどういうこと……?」
林母「だからね、高校の入学の手続きとか色々、私がしたじゃない?」
颯空「うん、“鳥山“高校でしょ?」
林母「そう……そうなんだけど、私、“烏野“高校と間違えちゃったみたいで……」
颯空「え………本当に…?冗談じゃない、?」
林母「本当…。ごめんね……。」
だいたい予想はついているつもりだった。
母は昔から抜けているところがある。
だから予想はついていたはずだったけど、実際に聞いて驚いてしまった。
私はこれから生きていけるだろうか………。
入学初日。
林母「ほんっとうにごめんね…。別に、無理に行かなくても、転校すればいい話だし…!」
颯空「ううん、平気だよ、転校も、勉強するのめんどいし………。」
颯空「じゃあ、行ってきます…。」
林母「行ってらっしゃい……!」
入学式が終わり、教室で学校のことについてなど説明を受けた。
私のクラスは1年3組。
席は特に決まっていなくて、くじで決めることになったんだけど……。
颯空「はぁ、最悪」(ボソッ
前の席の子は女子だったから正直安心した………けど、
後ろの人と隣の人が男子だった。
ほんとについてない……………。
??「こんにちは!」
前の席の子が元気よく話しかけてきた。
颯空「こんにちは…!」
??「私、遠藤すみれ!よろしくね!」
颯空「うん、!えっと……私、林颯空。よろしくね。」
すみれ「よかった〜近くに女子いて!嬉しい!」
颯空「うん………私も嬉しい。」
すみれ「だよね!同性が近くにいないと不安になっちゃうよ〜!」
すみれ「…………あのさ、私の高校での友達1号になってくれない?」
颯空「え、?わ、たしでよければ………!」
すみれ「マジで!?なってくれんの!?」
颯空「うん、!」
すみれ「ありがと〜まじ嬉しい!」
颯空「うん、私も友達作れるか心配だったから、嬉しい、!」
すみれ「ホント!?よかった!」
それからすみれちゃんと好きなことなどについて話していた。
すみれ「………あれ?影山くん?」
すみれちゃんがそう言って私の隣の人を見る。
影山と呼ばれている人「…………ぁ?………うっす」
すみれ「ありがとね〜朝、鏡拾ってくれて!」
影山と呼ばれている人「いや、別に。」
私が頭にハテナマークを浮かべているとそれに気づいたすみれちゃんが教えてくれた。
朝、すみれちゃんが落とした鏡を拾って渡してくれたのだそう。
すみれ「ほら!影山くんも颯空も、隣同士なんだし自己紹介しなよ!!」
颯空「っえ…………」
影山「……………………」
颯空「………………………………」
影山「ぇっと、影山………飛雄っす」
しばらく沈黙が続いたあと影山くんが自己紹介をしてくれた。
でも…………私は………………。
無理だ……………。
助けてほしくて、すみれちゃんに目線を送るとそれに気づいてくれたのか、私の名前だけを影山くんに教えてくれた。
その後、すみれちゃんは小声で「何かあったの?」と聞いてくれた。
でも、私は「ううん、何にもないよ」と答えることしかできなかった。
すぐ、本当のことを言えば楽になる。
けど、本当のことを言ってすみれちゃんや、他の人たちが“また“私から離れていくんじゃないかってすごく怖かったんだ……。
いつか、本当のことを言って楽になれる日が来るのかなぁ……。
学校の説明が終わり、廊下では「〇〇部入りませんか〜?」などと先輩方が部員を募集している。
もちろん私が入る部活は帰宅部。
もう入部届は出している。
私は素早くかばんに荷物を入れ、靴を履き、校門前まで来たとき、ちょうどスマホの通知がなった。
多分誰かからのメッセージだ。
家に帰ってから返信しようと思ったが、かばんの中で画面が明るくなった。
電源を切ろうと思ったその時、もう1度通知がなり画面にメッセージ内容が現れた。
内容を見た瞬間、私は目を見開いた。
颯空「っは、?……………」