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おれは上司からパワハラを受けて自殺した
こんな一行でおれの人生が表せるほど、おれの人生はあまりに薄かった。
友人はいないし、親はとっくの昔に死んでいる。
恋人だっていたことはない。
高校卒業後、適当に就職した結果がこの人生だ。
まあ、自業自得なのはわかっている。
けれどこのどうしようもない人生がたまらなく嫌になっておれは自殺した。
自殺すれば地獄行きだってのは子供の頃から聞いてきた。
けれど、そんなちゃちな話で本当かは誰も知らない噂をきにしていられないほど追い詰められていたのだ。
そしておれは、会社のビルの屋上から飛び降り・・・
ぐしゃりと、おとがした
はっとめがさめる
その時、おれは目に飛び込んできた景色に息をのんだ。
目の前では夥しい数のヒトがいて。
そのヒトたちが夥しい量の血を流していたのだから。
「おいっ!頭を下げろ!」
声が聞こえたと思ったら、下に引っ張られて俺は思わず尻餅をついた。
「ぼうっとしてるんじゃねぇ!
すぐに俺らにも突撃命令が下る。
さっさと用意しろ!」
大きい声を出されてやっと意識がはっきりしてきた。
今いるのは塹壕の中。
あたりは人の熱気と土の匂いで居心地がわるすぎる。
なんなんだ今の状況は。
「ったく、いいから銃をもて!」
俺は言われるがままに地面に落ちている銃をひろう。
ていうか未だに状況がつかめん。
なんで俺はこんなとこにいるんだ?
俺はビルの屋上から飛び降りて死んだはず。
いったいなにがおこってるんだ?
「3番隊、今すぐ突撃だぁ!!!」
どこからか声が聞こえた。
なんだろう、3番隊って。
と、ぼうっとしている
「いくぞぉぉおお!!!」
うっ、うるさすぎる!
思わず耳を塞ぐ。鼓膜が破れそうだ。
と、あたりを見るとみんな塹壕から飛び出して前に突撃しているじゃないか!
このままじゃ置いていかれると俺も慌てて銃を持って塹壕から這い出す。
まわりにいた人はもうずいぶんと奥にいっている。
そして俺が走り出そうとしたとき。
目の前で一際大きい爆発が起こった。
土煙で前がみえなくなる。
「ぎゃあああああ!!!」
悲鳴が聞こえ、俺は走ろうとする足を止めてしまう。
煙が晴れるとそこには、ヒトの一部が飛び散らかりる、血の海がでいてきた。
どうやら俺は、転生をしたらしい。
それも、最悪の形で。